「今シュールレアリスムなんて言ってる奴はセンスがない」
青年は白髪にして青梅ひろふ
永遠は首都のトマトを買ひ帰る
庭園は澄む点滴に棲みにけり
平面は汽笛のうららかにながく
霊園は人日の雨 ながければ
信仰のやうな洗濯竿灼かれ
沈降の野を僕いるだけの長閑
淫行の報道いまは沼さやか
「貧幸」の意味知るもよし端居の背
燐光の服交ふ其処を初烏
骨董屋主人入水の月を買ふ
雪を待つみづしづみゆくそのながさ
みづうみのめまい竿のみすゞしかれ
沼まどふ死体袋や桜流し
漂着の一番線の其処をはつこゑ
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