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告知の日

2020年12月3日、ネイルエスの存在を告知した日、

恐らく今まで生きてきた中で一番緊張をした日だった。

朝からお腹がずっと痛い。

今日の夜に私は自分がしてきたことを知ってもらうことになるのだ。

いつ言おう。とりあえず、夜だろうか。

何時に言うのだ。

20時くらいだろうか。

テレビを見ていても落ち着かない。

ではこのvs嵐が終わったら、発信しようか。

ああ、どうしよう。

というか誰がみてくれるのだ。

いや、見たとしてもいっそみんなスルーしてほしい。

いや、スルーはいやだ。

協力していただいた方がこんなに沢山いるのだから、

もはや私の気持ちひとつの問題ではない。

vs嵐が終わってしまった。

ああ、もうどうにでもなれ。

お腹が最高潮に痛いし、とりあえずこのボタンをおしたら、

私はもう一度トイレにいくんだ・・


投下ボタンを押したあと、

積み重なるハートの数とコメントの数に震えた。

お祝いのリプの山。

こんなに手放しで受け入れてもらえるなんて、

私って前世でなんの徳を積んだのだろう。

世界のひとつでもふたつでも救った光の戦士だったのでしょうか。

恐らく第八霊災あたりは防いだ功績は積んでいたと思って間違いない。

いや、実際の私が積んだ徳なんてたかが知れているので、

これは世界が一方的にやさしいのだ。

この画面の向こう側は天使しか住んでいない。

無条件に善の塊なのだ。

すぐにお返事したいのに、指が震えてうまく文字が打てない。

どこで購入できるのでしょうか?

そのようなリプも散見される。

えっ、買ってくださるのですか?

世界には山ほど素敵なものがあふれているのに、

その中で私のネイルを選んでくださるのですか?

私にネイルの楽しさを教えてくださった方々に、

私がつくったネイルを見ていただきたい、

贅沢をいえば使っていただきたい、

そのような願いを込めて始めた私のものづくりですが、

いざその光景が目の前に差し出されると、

信じられない気持ちでいっぱいだった。

でも思いとは裏腹にハートの山は絶えず増え続け、

お祝いの言葉も絶えない。


投稿から1時間が過ぎようとするころ、

少しづつ震えが収まり、

多分今生きていた中で、

一番ありがとうという言葉を使う日になるな。

そのように思いながらリプを返し始めた。

(2020年12月16日・記)

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