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マンセル要塞

世界四大廃墟のひとつ、イギリスのマンセル要塞に行ってきた。

なぜその行き先を選んだかというと、
単純に昔見たクレイジージャーニーで四大廃墟というものがこの世にあるということを知り、いつかこの目で見てみたいと思ったただのミーハーが発端です。

当時どのように行くのかということをさらっと調べてみたが、
あまり詳細なアクセス方法は見当たらず
所詮はさらっと調べただけなので、
あまりメジャーな行き先ではない、という
その程度の情報を得て流れていった。

さて、今回腰を上げ「行ってきた」という結果になったのは
やはり世界的パンデミックがきっかけに他ならない。

「いつか行こう」「いつか行くだろう」
という自らの気持ちひとつではままならない状況を経験したことが何よりも大きかった。

行きたいと思った瞬間が行き時なのだ。
そして対象が廃墟というジャンルであること。
例えば今すぐにでも、何らかの理由で見れなくなる可能性は大いにある。
今行こう。
思ったことをすぐに実行しようとすることは、
私の大きく見得を張れる長所だ。

友人のアドバイスにより英語でMaunsell Fortと調べてみたら、
いくつかツアーがあることが分かった。

催行日は週末のみ。
確かにニッチな行先であろうことから毎日催行されていないのだろう。
確認できたツアー会社の中からWEBで予約できるところがあり、そこで決めた。TripAdvisor Favourite Boat Tours in Whitstable (whitstableboattours.com)

ヒースロー空港に降り立ち、まずはパディントン駅に向かう。
今回の拠点はこの駅の周辺。
ここからツアーの集合場所であるウィスタブルという海辺の地域に向かう。

通常であればパディントン駅からひとつ電車を乗り換えて
2時間程度で到着する予定だったが、
地下鉄のストライキにより利用する予定の線がなんと運休していた。
急遽軌道修正し、グーグルを駆使してなんとかたどり着いた。

道中、集合時間に少し届かないと分かった時
次の回に変更できるかメールをおくると

残念だけど次の回は満席なんだ、とポールから返信が来た。

じゃあできるだけ頑張って急ぐけど
もし少し遅れたときは待っていてくれる?とお願いしたら、

そういえば今日はストライキだったことを思いだしたよ、
船のクルーに待つように伝えるね!と届き、
イギリス国民への好感度がアップした。
そして意外と満席なことにも驚いた。

出発の時間を10分遅れて到着するも、
船もクルーも同乗方々も静かに待っていてくれた。
大変だったね!とポールもやっぱりいいやつだった。

外国への印象や国民性について揶揄するような内容が
しばしば注目を集めることがあるけれど、
その側面も一部あることは事実かもしれないが、
その国で実際触れたコミュニケーションが実際の印象になるので、
今回の旅で感じたことは、
イギリスはとてもごはんがおいしく、歩きやすく、人が良い。

特にイギリスに行くというと十中八九、
ご飯がおいしくないのでしょう?と返されるが、
確かに私も過去渡英をした際にそのような記憶がなかったわけでもないが
少なくとも現在はそんなことは無かったですよと胸を張って答えたい。
イギリスは最早美味しい。
フィッシュアンドチップスの主張はさほど感じなかった。
そしてスコーンは必ず美味しい。

今回の旅でたらふくスコーンを食べることを旅の第二の目標にしていた。
waitrose(スーパー)でオリジナルのスコーンを買い、
クロテッドクリームを山盛りのせて食べる至福。
カフェもハシゴして食べ歩く。
数日で顎に珍しくニキビができた。
そんな事は気にしてられない。
何のために普段玄米を主食として摂取しているというのだ。
こんな時に小麦粉を心置きなく食べるためだ。
高尚な気持ちで摂食を趣味になどしていられない。
食べる時は食べる、旅なら尚更だ。
小麦粉に耐性が弱まっている私が悪い。
話がだいぶと逸れている事に気づいている。


さて、30分ほど高速船に乗るとお目当ての建造物がみえてきた。
船は船長の趣味なのかずっと有名映画のBGMがメドレーとして流れている。
マンセル要塞に近づく手前ではパイレーツオブカリビアンが流れていた。
何とも気持ちが盛り上がる。

廃墟群はとても良かった。

何も面白くない感想しか言えないが、とにかくよかった。
どうだった?と聞かれたら、
とても良かったしはるばる来てよかった。
詳細に感想文を綴ることもできるがそこまで誰も興味がないだろうし私も特にない。
そもそもマンセル要塞とは何なのだということもwikiに全て書いてある。
その気持ちや感想はすべて写真と動画に残した。
iphone14promaxはとてもいい仕事をした。
(自分が振り返ってニヤニヤするアカウントに動画等載せているので良ければどうぞ)
 Instagram

付け加えるなら
マンセル要塞は廃墟の行き先レベルとしては
とてもライトな部類に入ると思う。

ロンドン周辺から電車に乗り、バスに乗り換えて降りたすぐ先が港。
しかも結構賑わっている。
予約もwebからできる。(今シーズンは終了し次回開始は春頃だそう)
治安的にも1人で行ける。(と感じた)
例えストライキにあってもGoogleが全てを導いてくれる。

なので私と同じ様に
いつかいってみたいと感じてた方には背中を後押ししたい。

ヒースロー空港から電車で20分程度でパディントン駅という比較的大きな駅につくので、その辺りを拠点にしてロンドンを軽く楽しみながら廃墟に行けば良いと思う。近隣のハイドパークは大きな犬がたくさん散歩しているので動物好きにはとても良い。

ただ物価は本当に高い。
昨今の円安の状況も手伝い尚更インパクトがある。
外貨両替所で1ポンド196円ですと告げられた時はどうかしてるぜと感じた。
ロンドンに行くとフォートナム&メイソンに行きたくはなるかもしれないが、予約制のアフタヌーンティーはおすすめしない。
値段の割に唯一首を捻った。
もう一度言うがスコーンはwaitroseでクロテッドクリームと一緒に買ってホテルで食べれば良い。日本円で16000円出してまで食べなくて良い。
雰囲気をお金で買う判断もあるけれど、
どうしてもというなら一階の予約不用のカフェでスコーンを食べて雰囲気を味わえば良いと思う。

コスメを愛でる目線からも、何もかもが高くて何もかも買う気がおこらない。
コスメアカウントの聖地である筈のセルフリッジでも何も買わなかった。
suqquも一瞥さえしなかった。
シャネルの英オンラインではなぜかまだ爪やすりが販売していたのでそれを購入したくらいだ。
必殺ホテルde通販は海外旅行の醍醐味。のはずなのに全く楽しくない。円安が憎い。
他には街歩きでshiroの店舗を見かけた。
shiroにはロンドンに店舗があるのだ。(見間違えではないとは思うが)
shiroへの敬意ゲージも上がった。


80ポンドのアフタヌーンティーをはじめ円安に文句は言ったものの、
物価の問題がなければ日本の次に住みたい国第一位で問題ない。
歩きやすい。安心感がある。
外国を歩くときのワクワクと緊張感の入り混じる感情よりも、
歩きやすいな!という一言に尽きる。
小麦粉に耐性がない私だけれど、欧州はアジアの極東の民からは永遠のロマンだと改めて思った。

行き先レベルライトとはいえ、駆け出しの廃墟ハンターとしては士気が一気に上がった様な気になっている。廃墟は良い。
ノスタルジックな退廃した雰囲気、非日常的な有様が
旅の大きなスパイスになる。

次の目的地はどうしようか。
キューバの監獄も廃墟行き先レベルは比較的ライトだと聞いた。
働く合間を縫って見たことのない景色を追いかけることが
わたしの永遠のモチベーション。
世界地図を開いてうっとりしながら、
さて次はどこへ旅に出ようか。





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