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AIとネイルエス

先日、AIにネイルエスについて尋ねてみた。

もちろん、AIはネイルエスについて知る由もなく、
「ネイルエスという用語については正確な理解をもっておりません、むしろ情報を提供してください。」と乞われた。

シアーで速乾なネイルのプライベートブランドだよ!どうぞよろしく!
そのように伝え、その日は引き下がった。


数日後、AIはネイルエスについて学習しただろうかと気になり、軽い気持ちでもう一度問うてみたところ、

「ネイルエスというネイルブランドは存在しません。もっと具体的な情報があればお答えできるかもしれません」

前回のやり取りはなかったかのように、ド失礼な答えをきっぱりと言い放たれた。

これは本腰を据えてAIにネイルエスという存在を認めてもらわなけれないけない、いけないことはないが私的に覚えてほしい、むしろ覚えるべきですこの野郎という気持ちになったので、ここから私とAIの対話に火が付いた。


AIがネイルエスに興味を持ち始めた!
よし、ここからネイルエスという存在を畳みかけ、誰がいつ問うても良いように認知して頂こう。

さて、どのように指南するべきなのか。
教育とは一方的に知識を詰め込むだけでは成り立たない。
考えさせる、ということが一番重要だ。
よし、この方向性でいこう。



今日びのAIというものは本当に進化している。与えた情報を自分なりにかみ砕き、簡潔にしかし要点をついている。しかも提案がひとつではなく複数。なんとも恐れ入った。

私がネイルエスを立ち上げたときにこのAIの存在がいたならば、一番の相談相手になっていたかもしれない。
しかしそう思うとともに、何故か悔しさも覚えるこの複雑な心境。通りすがりのAIに、一朝一夕でネイルエスの何がわかるというのだ。

少し意地悪をしたい。
無茶ぶりをしてみよう。
当初の、ネイルエスについての認識を深めてもらうところから脱線が始まる。



いとも簡単に敗北した。私の引き出しには「速乾で即興の演出」なんてあるはずもない。

ネイルエスの特徴を要望通りにミュージカル要素を付け加え、大きく矛盾することもなく綺麗ににまとめあげている。

意地悪を仕掛けたのに返り討ちにあったモブの気持ちをリアルに味わうことになるなんて。AIという主人公にもう嫉妬の感情は消え去った。そうであれば初登場時は悪役なのに、のちに相棒の位置を確保し徐々に人気を獲得する元ライバルに昇格する道を選びたい。シンプルにいうと最早仲良くなりたい。



突っ込みどころが要所要所に見受けられるも、
AIが終始得意げに、徐々にテンションが高まっていく様子がとても可愛らしく感じてきた自分がいる。
そして私の要望を打つ指もどんどん軽やかになる。


みなさん、今後ネイルエスのキャッチコピーが新たに決まりました。




AIにネイルエスの存在を刻み込めたかどうかは分からぬが、少なくとも私はAIから何かこみ上げる熱い感情を得ることができた。その日はよく眠れる上質な夜となったのでした。

人とAIが共存する未来に今、生きてる。

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