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透明紅茶の香り①

ネイルエスからハンドクリームが出ます。

長かった。
途中で、やっぱりもうやめようかなと本気で思ったけれど、
諦めなくてよかった。


指先のケアにハンドクリームは必須。
ネイルを趣味にしていてもしなくても、
お顔と同じように保湿することは綺麗において必須項目。

なので私も色々とハンドクリームは試すのですが、
香りと使用感がどちらもドンピシャにはまることは中々の稀。

しかしこれはあくまで好みの領域。
正直この時代、ハンドクリームに良し悪しはないと思っている。
お手頃なものも、高級感のあるものも、
継続して使い続ければ保湿という名のもとには
すべからく効果を発揮すると思っている。

だからこそ、継続することができるもの、
自分の好みというものは最重要項目。

私の好みは、どちらかというとこってりしてほしい。
瑞々しいゆるっとしているよりは、ほんの少し硬めがいい。
保湿した!という実感がわくからです。
でも、ベタベタするのは勿論困る。
なので、濃厚に肌を保湿してくれるのに、
使い終わりはさらっとしていてほしい。

まず、ここを伝えた。

私は専門家ではないただ化粧品が好きな素人なので、
成分的な知識については詳しくはない。
そのため、希望する使用感、仕上がりなど自分の理想をざっくりと伝えて、
あとはまるっとお任せをした。


さて、私がなぜこの製造会社様にお願いしたかというと、
こちらは日本で最大手の化粧品製造受託の会社様だからです。

そのためド素人の私でも、
希望する商品の開発に対する
提案と選択肢の幅が広いだろうと考えたからです。

私がネイルをつくりたいという思いを抱き、
googleの海を彷徨っていたあの期間、

ハンドクリームもつくれたら理想だなぁ
でもハンドクリームってどうやってつくるのだ。
香りにもこだわりたいけれど、
自分の理想とする香りをつくるなんてとても難しそうだ
となると、大手の門をたたくのだろうか。
ハードルはどこまでも高い。

そのように考えていた時に、
ここで作ってもらえたらと思っていた会社だった。

大手の門の壁は、厚い。
そう思っていたけれど、
ネイルの時と同じように、
大手だからこその懐の広さがあった。

去年の12月、透明紅茶と飴色蜜柑を販売し、
ありがたくも完売、
またその次の受注分もご盛況を頂き、
これは、ハンドクリームをつくる機会を頂けたかもしれない!
そう思い、その会社様の門をたたいてみた。

すぐに営業様と打ち合わせの場を設けていただき、
冒頭にあるような使用感のハンドクリームの試作を依頼した。

年があけてその第一弾の試作が出来上がり、使用したところ、


私の希望したとおりに出来上がっている。
濃厚にきちんと保湿してくれて、
クリームの硬さも伸びもいい。
そしてさらっとした仕上がり、
世の中のハンドクリームは、
最早全てにおいてこちらを指針にしては如何なものか。
なんなの、この的確な希望を全て反映した抜かりのない仕事。
ものづくりって、何度も試作を重ねて出来上がるものではないの。
プロフェッショナルの流儀‥


スガシカオのイントロが流れ
エピローグシーンの撮影に入ろうかと思ったその時、

「では次は香りですね。どのような香りにしましょうか」



担当様がそう切り出した。
ここから長い道のりが続いていく。

2021年も気持ちよく始まった冬、

試作の螺旋の年になる。


つづく。

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