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原宿 1980 夏_23

 

No.23 clock


しばらくして青木が相棒の
山本を連れてアパートへやってきた。デカっ!
青木が175センチぐらいあって山本は180センチぐらいある。二人ともボーカル
志望でツインボーカル、
そして二人ともイケメンときてる。
えっ凄すぎて逆に不安……
ロックンロールにたいする
熱い想いをひたすら語った。
あまりの二人の直向きさに
ちょっと引いてしまったオレは思わず
あのさ、原宿でロックンロールの踊るチームがあるんだけど取り敢えず一緒に踊ったりしてみない?
バンドのステージングの役にもたったりすると思うし。
なんて、今はちょっとバンドよりも原宿で踊ることが楽しかったりしちゃってるオレでした。  ハハハ……
二人はさっそく次の日曜日に
原宿にきた。イケメンでデカイ二人はイチダンとめだち
うちのチームのレベルをグググッと上げてくれた。
さらに女の娘の加入率が増えて男尊女卑の逆の女尊男卑、
そんな言葉はねえかハハハ。
チームツイストアンドシャウトはどんどんメンバーが増えていった。みんないろいろクセのあるやつが多く何かと意見が違って問題も出てきた。
学校じゃないんだから規則なんか作らない。規則が窮屈だからみんなここで踊っているのだから本末転倒だがリーダー的にはまとめていかなければならない。
まっそこは物は言いようってやつでヘラヘラしながら肝だけはガッとしめる。
油断させといてシッポをつかむ  にゃ〜!
ほら上手くいったでしょう。
でもあんまりヘラヘラしてると、リーダーもっとビッとしてください!とハッパをかけられる。
まあ楽しくやろうぜみんな。
そんななかにまた面白い奴が入ってきた。
仲村哲也ミスターベースマン千葉出身ですでにバンドもやっている。
年下だけど落ち着きはらってなんか言葉に説得力があり
人にとけ込むのがうまい。
そしてなによりも根っからのミュージシャン、そのセンスと自信は今に至る。
30年ぐらい前からアメリカニューヨークに住んで今はブルースハープの第一人者である。
クレージーケンバンドの横山剣さんの親友でもありこの前FMヨコハマの本牧レッドホットストリートで哲也のことを一時間語ってヤツの音楽をかけて熱く語っていた。
それとハーレーのカスタムショップのサンダンスの柴崎さんやムーンドックスのミスター伊倉とも知り合いでこんどライブを一緒にやるらしい。
ロックンロールシンジケートあいつらしいね!
オレ自身もこのずっと先に
人生を救われることが起こったりする。
哲也のことはまた番外編で
ゆっくり話そう。
人との出会いはその人と人とを点と点を結ぶようにあの時
あそこであのタイミングで奴にあったから今があると思える出会いが人生の醍醐味じゃないんかなあと思う。
ちょっと胡散臭くなっちゃたね。
では一句
  お母さん
 ツイスト踊ってダイエット


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