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原宿 1980 夏_50

No. 50 oclok

中野サンプラザの宴会場で行われたテツヤの結婚披露宴。
奥さんは中国人で親は貿易商らしい。
二人並んで幸せそうだ。
後ろ席にはドライビングホイールズのメンバーがウェスタンハットを被って決めている
アレ?ひとりロカビリージャケットでガッツリリーゼントが、、、?
どうやらテツヤの弟らしい。
さすか兄弟!
巨大スクリーンで結婚式の映像を流している。
どうやらハワイで結婚式を挙げて来たらしい。
さすがテツヤ、サマになってるぜぃ!
イロイロと美味しい食事が運ばれてくる。
雛壇のテツヤと奥さんも思いっ切り飲んで食ってる。
このへんがさすがです、絶対に気取らない。
そういえばバンドのボーカルの青木が青山で結婚式を挙げたときにバンドメンバーの、
オレとテツヤが呼ばれ向かいの席にテツヤが座り隣がアメリカ人の夫婦だったのだが、英語が全然喋れなかったテツヤなのにあたかもアメリカ人のようにオーバーアクションとテツヤスマイルで対等にコミュニケーションをとっている。
こいつの超コミニケーション能力は並じゃない。
絶対に自分にたいして、大きくも小さくも見せないで常に自信を持って誰とでも対等に話ができる。
だから今もブルースハープだけでニューヨークに住んでアメリカ人相手にやっていけるのだろう。





むかしオレのアパートでテツヤがインド人が日本に持ち込んだヤバイ葉っぱを持ってきてアルミホイールでパイプをつくり一緒に吸ったり、マブダチのアンベのアパートで酒を飲んだりした。
テツヤが来たときアンベのドアにキツツキのヒモのついたノックがついていてヒモを引っ張るとキツツキがくちばしでコンコンとやるやつで、
オールディーズのリトルダーリンの曲のアタマの部分
カウベルでコンコンココンコでピアノで高音から指でだららら〜と鍵盤を流すところをキツツキのコンコンでピアノのところを引き戸でガラガラとやったテツヤにアンベと腹を抱えて笑った。
知らない人はなにを言ってるのかさっぱり分からないとおもいます。
自己完結ですみません。
オレ自身、原宿をやめバンドもやめ何か物足りなさを感じていたある日また神楽坂のアンベのアパートで二人で酒を飲んでいた。
酔っ払った二人は、そうだテツヤを呼ぼうと電話を掛けた
一言返事で、いきま〜す。
そろそろ来る頃だなと外に出て待っていた。
ほどよくして夜の静かな神楽坂に響き渡る重低音のバイクのエンジン音。
暗闇の坂の向こうからヘッドライトが近づき現れたテツヤ
カスタマイズされたハーレーダビットソン。
『 テツヤ、ハーレーかったの 』
『 まっ、ロングフォークの超ロングローンでね 』
『 カ、カッチョいい! 』
酒の酔いは吹っ飛び、この瞬間オレのアタマとハートは
覚醒した!


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