はげますつもりが逆効果、空回り系NGワードワースト5
子どもをはげますつもりでかけているのに、その言葉が逆効果になることがあります。
今回は、励ますつもりが勢い余って突き落とすような「空回り系のNGワード」を5つご紹介しましょう。
(Camily2016年5月より一部改変)
NGワードその1
「やればできる」
実力があるのに挑戦したがらない子どもに「やればできる!」と声を掛けることがありますよね。
この「やればできる」という言葉は、本来は悪い言葉ではありません。でも乱発すると悪影響を及ぼすことがあります。
「やればできる」という言葉をかけ続けられ「やればできる。だからやらない」を選択する人が多くいます。
「やったら失敗するかもしれない」から、やらずに「やればできる、けどやらない」というポーズをとるのです。大人でも「俺(私)はまだ本気出していないだけ」と何年も動き出せない人がいますよね。
「やればできる」は、子どもがやろうかどうしようか迷っているとき、背中を押すためにだけ使うのが効果的だろうと思います。
NGワードその2
「1番じゃなきゃダメ」
かつて「2番じゃダメなんですか?」と言った国会議員がいましたが、市場経済で優位に立つためには2番手じゃダメ、1番じゃないと勝てないのだそうです。
しかし、子どもは2番でも3番でも、10番でもビリでもいいと思うのです。なぜなら、人は勝つためではなく、幸せになるために生まれるのだから。
本人が自分なりに挑戦したり、挑戦から逃げて適当~♪にやっていたとしても、何かひとつでも、学んだり気づいたりすることがあれば、それでもう充分だと思うのです。
なかには「勝つこと=幸せ」という考えの方もいます。
大人が人生を勝負と考えるのは、その人の自由です。しかし競争で勝つことが気持ちいいからといって、子どもにそんな生き方を強制したり、あるいは子どもを使って競争したりするのは、どうかなぁと思うのです。
NGワードその3
「あなたは優秀なんだから」
一見何でもない励ましの言葉ですが、これは要注意ワードです。
「あなたは優秀なんだから」と言われると、子どもは「失敗しちゃいけない」「期待を裏切れない」と思ってしまいます。そのため言われ続けると、新しいことに挑戦するのが怖くなってしまいます。
かといって「あなたは馬鹿なんだから」はもっとNGワードですよね。自分が馬鹿だと思っていては、何もする気にはなれません。
プラスの方向にしても、マイナス方向にしても、セルフイメージを固めて暗示を掛けるような言葉かけはあまりしない方がいいでしょう。自分がどんな人間なのかは、子ども自身が決める問題です。
NGワードその4
「●○ちゃんに負けないで」
親が勝手にライバルを決めて「●●ちゃんには負けないで!」と応援するときって、どんなときでしょう? もしかしたら「●●ちゃんのママ」との見栄の張り合いのために、子どもを使いたいと思っているのではないでしょうか。代理戦争の駒に使われるのは子どもにとっていい迷惑です。
子どもが納得してがんばっていても「●●ちゃんに勝てばママが喜ぶから」という理由だとしたら、親子関係はあまり健全ではないような気がします。
ライバルも目標も自分で決めるものです。
NGワードその5
「今回はたまたま調子が悪かったのよね」
子どもが失敗したときに言ってしまいがちなのが「今回はたまたま調子が悪かったのよね」という言葉。
大切な発表会や試験、試合などで、いつもの実力が発揮できなかったのが悔しくて、フォローのつもりで言うのですが、言われた子どもをよく見ると「余計なお世話!」という表情をしているかもしれません。
厳しいようですが、本番での失敗も含めてのパフォーマンスが実力です。周囲が下手に弁解すれば、本人は余計いたたまれなくなります。
たまたま調子が悪かった、惜しい!と思っても、それは口にせずに、晩ご飯に好物のハンバーグでも出してあげましょう。
そのほうが応援の気持ちが伝わるはずです。
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