2024年9月11日

定休日、買取でいつもより早く家を出る、洗濯もする、えらい。取り込む時間が遅くなると湿っぽくなるので、布団を干すのはもちろんだけど普段の洗濯もできれば休みの日にやりたい、でも天気や量の兼ね合いでそうできることはあまりないし、そもそも布団を干すのが優先なのでこういうことは珍しい、雨が降らないように祈りながらちょっと遠くまで電車に乗る。
買取自体はスムーズに終わったので、こんな時だからこそと郊外のブックオフに行く、ここが都内のあのやたら元気のいいブックオフたちとは違って、子供のころによく行った地元のブックオフ感を今でも残していていっぺんにノスタルジーに浸ってしまう。やる気のない店員、まばらな客、背ヤケし放題の漫画たち、素晴らしい、でも買うものはない、そこがいい。都内ではほとんどなくなった、本と漫画で売り場の八割くらいを占めるブックオフというのも時代から取り残された感じでよかった、こういう店にこそ掘り出し物が眠っていると期待したのだけど、それもないところがほんとうに最高。
『タレンタイム』を観る、素晴らしかった。冒頭のなんてことはない風景のカットだけでこの映画のことを好きだとわかる、なぜだろう。主役二人が中心にではあるのだけど、群像劇という側面もあって、そういう作品に弱い。日常に入り込んだ小さな偏見や差別、言った本人は次の瞬間に忘れてしまうようななんてことのない一言が言われたほうにはずっと残る、それはまた愛情の言葉でも同じ、重さは変わらない。

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