私が結婚するならば、話のおもろい人がいい


 今日あった話をします。足元悪い系の階段を登ってたら、前にいたお爺さんが、一段下にいたお婆さんに、手を差し伸べた。あえて表現するなら「ん」って感じで。その手をお婆さんは握って、一緒に階段を登っていきました。

 図書館のトイレで手を洗っていたら、そのこと急に思い出して、思考をのっとられて、そのせいで手を拭くのを忘れた。ちゃんとハンカチは持っていなかった。

 思ったよりも、あの光景が目に焼き付いていたみたいで、今でも思い出せば胸がドキドキしちゃうんだ。『結婚するなら金か、顔か』みたいな議論はど定番だと思うけど、あの閉じた二人きりの世界を目の前でみてしまったら、そんな質問馬鹿馬鹿しく感じてしまうと思う。どんな映画の胸キュンシーンとかよりも、もっとすっごく生々しい。生活に根付いた、日常の延長線上の行為だから。


 それでわたしはどんな人と生きたいのかを、真剣に考えてしまったというわけです。

 お婆さんは、どんな顔して手を取ったのかなー!!もうねー、あんな素敵な関係を、結婚から何年経っても続けられるって、奇跡みたいに尊いことだと思います!!!いいものを見ました。プライスレスな体験を、本では得られないリアルな現場を、ありがとうございました。わたしの中ではしげぞうさんとときこさんとして、「名前をつけて保存」させてもらいます。

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