見出し画像

学校で教えない大切な技術(5)人との関わりで怪我したら

なにかに挑戦して、怪我して嫌になったら辞めればいい。
それでも挑戦を続けたいほど好きなら本物だ。続けたらいい。

No Pain, No Gainモデルから遠心分離する図

でも人との関わり、つまりコミュニケーションで怪我をしても、人との関わりを辞められない。心の傷を負ったまま、No Pain, No Gainモデルに揉まれてしまうと傷が深まり、人との関わりを辞めかねない。

交通事故の被害者も、事故の経験が、その後の行動に影響している。

II.交通事故の被害者の精神的反応
1.交通事故被害実態調査の結果にみられる被害者の精神的反応
 平成10年に行われた交通事故被害実態調査研究委員会の「交通事故被害実態調査研究報告書」の中から、重傷事故被害者の精神的負担について図-1に示した。
 事故後1ヵ月以内で、最も多かったのは「突然に事故のときの光景がよみがえる(49%)」であり、次いで「事故のことについて考え込んでしまう(35%)」、「事故を思い出させるようなものや場所を避けてしまう(31%)」、「また同じ事故にあうのではないかと心配だ(31%)」が多くなっていた。
 このことから、事故から1ヵ月以内では事故のことが頭に思い浮かんだり、事故のことが頭から離れなかったりする一方で、そのことを思い出させることを避けるという傾向がみられる。これは後述するASD(急性ストレス障害)やPTSD(心的外傷後ストレス障害)にみられる症状である。

交通事故被害者支援事業(平成15年度)交通事故被害者の支援 ― 担当者マニュアル ―より

人との関わりは辞められない技術。だからNo Pain, No Gainモデルではなく、安全圏モデルで緩やかに続けて、機が熟するのをひたすら待つのが善い。

内側の渦が成長サイクル=No Pain, No Gainモデル
外側の縁が安全モデル=安全圏モデル

人と関わるのに大切な技術は沢山あるだろうが、特に必要だと思うのが、「伝える技術」と「愛する技術」だと思う。

どんな職場でも、関係者との円滑なコミュニケーション「伝える技術」は欠かせない。自分の仕事を主体的に推進するために、高度なセンスとテンポをを究めたくなる。その時はNo Pain, No Gainモデルだ。何度も何度も正しく失敗して、その道を探究するのだ。

でも古傷が痛むなら安全モデル。安全圏を探すのだ。
そんな安全圏、どこにあるのだ?
次号で提案させていただきます。

最後に一曲。
戸川純 の 蛹化の女(むしのおんな)ノーマルバージョンです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?