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公徳心(5)スパイト行動の道徳レベル

ネットの炎上、マスクの自主警察。不祥事を起こした人を叩いたり、自分の信念と権力者の利害が一致した人がさも権力を委譲されたと誤解したのか民間人同氏で叩き始める。弱者が強者を叩くのは過去。弱者が弱者を叩く現代。道を外した人が違うやり方で道を外す。どうしてこうなるのだろう?

そもそも炎上や自主警察で不祥事の抑制は成功しているのだろうか?いや抑制が狙いではないのだな、と思った記事がこちらです。

「スパイト行動」とは“自分が損をしてでも相手を出し抜く”こと。スパイト行動を、大学の研究でゲームを使った実験を行いました。(以下はリンク先説明文を私が補記したものです)

ペアになって2人で対戦するゲームです。まず、あなたも相手も10ドルずつ所持しています。そこから0~10ドルまでの間で、任意で場にお金を出し合います。「場に出した金額×1.5」分のお金をあなたも相手も等しく受け取ることができるルールです。例えばあなたが10ドル、相手も10ドル出せば場に20ドルとなり、お互いが1.5倍の30ドルを受け取り、手元に残る金額は(あなた:30ドル、相手:30ドル)となります。あなたが0ドル、相手が10ドルならば、互いに15ドル受け取るので(あなた:25ドル、相手:15ドル)、あなたが0ドル、相手が0ドルならば(あなた:10ドル、相手:10ドル)となります。ゲームは10回×2セット行われます。

ここで注目したいのがここ。

あなたが0ドル、相手が10ドルならば、互いに15ドル受け取るので(あなた:25ドル、相手:15ドル)

10ドル出した人は15ドルになりましたが、1ドルも出さなかった人は25ドルになって「出した者が損」する現象が起きました。1ドルも出さずに相手を出し抜くイジワルな行動のことをスパイト行動というようです。

自分はコストを払ったのに、それにタダ乗りして豊かになる人、つまりフリーライダーのことを許せないのが日本人。なのに、このゲームで日本人は「損をするくらいなら相手を出し抜こう」とフリーライダーのように振る舞う傾向が強かったようです。

これは…意地悪というより…ずばり言うと、道徳の発達が幼稚です。

ローレンス・コールバーグという方は、人間の道徳は段階を追って発達する、という道徳性発達理論を提唱しました。その段階はこうです。

ステージ1 他人から罰せられるかどうか?
ステージ2 自分の利益が守られるかどうか?
ステージ3 他人から好かれるかどうか?
ステージ4 与えられた規則に合っているかどうか?
ステージ5 関係者と合理的に定められたルールかどうか?
ステージ6 普遍的な良心にもとづくかどうか?

これを道徳性発達段階というようですが、ステージ1と2は利己的な道徳基準に基づく損得勘定。道徳を身につける以前の段階とされていて、平均的なIQを持つ子どもに期待される適正な発達を基準にすると、ステージ2は小学生低学年レベルの道徳観とされてます。

「損をするくらいなら相手を出し抜こう」とする振る舞いは、自分の損得を行動規範とするステージ2の道徳観。フリーライダーの振る舞いは、道徳を獲得していない行動。小学生低学年レベルなんです。

あーぁ。なんか力が抜ける。

精神が貧民。この国は世界のゲットーか?

この話は深堀りしたいけど、一旦脇に置きます。なんだかなぁ。

最近、ハウス・ミュージックが再燃してますね!

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