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「流線型」のてんまつ

はじめに

キーボードのお稽古の一環でちびちびとDTMを演っている。
月2回、1年掛けて1曲やるような、ゆるいペースである。
毎回「誰某のプレイを堪能したい」「前回音数多くて苦労したからシンプルな曲やりたい」「滝氏がギターでシンセみたいな音出しはるから悔しいのでシンセでリードギター弾きたい」みたいな裏テーマを設けている。
今回「folcaを歌いたい」という裏テーマで「流線型」を演ったが、DTMやり始めてから数えても10年以上やってきた中で史上初の出来事があった、ので”報告”でもないけど、何となくNoteにも顚末を残しておこうと思った。

経緯

今回は単純に「カラオケでfolcaを歌いたい」から。
かっこいいギターソロも弾きたいよね(シンセで弾くけど)。
あとfolcaを最初に聴いた時に「バンドで音を合わせる、歌う、それだけが、それだけなのに美しい」と思った、その真髄的な何かに触れてみたかった。
実際、各パートを耳コピしながら弾いて、打ち込んでいくのは遺跡発掘のようであり、真似るというのは学ぶに通じる事であり、また人柄に触れてる事でもあるのかもしれない、と思いながらやっていた。
因みに他にも演りたい、歌いたい曲はあったが
「Strain」→イントロのドラムからしてえげつない、叩けたらかっこいいけど(憧)
「アヤメ」→イントロのギターが解らない、フレーズのアタリすら付かない、Aメロのキーが低い
「シリアスミステリアス」→あの色っぽい「あぁ」を歌える気がしない、あと「制服で来てくれてた子ォがこんなに大きくなってもレッスン来てくれて・・・」という付き合いの長い先生の前でグラマラスな歌詞はとても歌いづらい(尚、制服でレッスンに行った事は一切ない)
「或る女」→後半のフェイクを歌い切る自信が無い、Cubaseにいいワウの音が無い、ギターはあるがワウペダルは持ってないし抑もそこまでギター弾けない
という理由で止した。
「流線型」は「歌いたい、演りたい」と「まだ何とか頑張ったら出来そう」のバランスが良かった。

方針、或いは言い訳

お稽古ではなるべく完コピをしたいが直ぐに現実が見えてくるので「もし自分がコピバンで演るとしたら、こうしたい」と考えて弾いて、Cubaseに打ち込んでいく(そして修正する)。
また、基本的に鍵盤で入れていくので、ギターの演奏をそのまま鍵盤で弾くとうるさくなる場合がある、その場合は適宜音を抜いたりフレーズを変えたりする。
(ギターのプラグインを使えばもっと良い音になるのかもしれないが、過去にプラグインの取り回しで泣きを見たので、あくまでもCubaseのHALion Sonic SEで使える範囲の音を使用している。)
全体的に自分が許容できる範囲、「もし自分がコピバンで演るとしたらこうするだろうorこうしたい」という感じで音を拾っていった。
あと頑張ったけど音を拾いきれていない箇所が多々。
なので原曲と大きく違う箇所もある。
ギターでコード刻んでるけど敢えて音を伸ばしたままにする、謎にチャイナシンバル鳴らしてる・・・等多数。
それにしてもfolca難しい。

で。

そんな感じで打ち込みを進めていたが、Bメロ裏のリフとギターソロ後半については”ほにゃらか何となく自分流”では全然かっこよく弾けないので、完コピを目指す事にした。
これが困難を極めた。
早いし細かいし、特にBメロ裏のリフは歌の裏なのもあり、聞き取る事自体が難しい。
何がなんやら・・・。
TASCAMのギター練習用CDプレイヤーがあるので思いっきりテンポを下げて聴いていたが、解らず。
音符にする前にまず、ふにふに歌ってみよう・・・と格闘して歌えず。
「LUNA SEAコピる所からやるべきではないのか」と口走っていた。
2022年10月のフジプレvol.180の時に客席にいらっしゃる爲川氏に「何で『流線型』のリフ、あんなに難しいんですか」と問いたい衝動に駆られたが、ただの頭おかしい人でしかないので止した位ドツボっていた。

たたき事件

2022年12月、爲川氏お誕生日記念でインスタストーリーズで質問・要望を募集されていた。
勝手に追い詰められていた自分は「爲川さんのギターリフは何故難しいのでしょうか?音が拾えません」という怪文書的な質問をした。

お優しい・・・。
「また分からない曲とかあればリクエストください」という有難い言葉を真に受けて、DMで「『流線型』のBメロのリフとギターソロ後半が難しいです」と送った。
そして1月の或る夜。
さて寝るべや其の前にインスタ見とくか・・・でタメカワハウスが出来た事を知る。
folcaのみならず色んなとこでギター弾いてはる爲川氏がギターの話をしますよ教えますよ、というオンラインのお家。
其の第0ルーム目として「流線型」のBメロリフとギターソロ後半が解説されていた。
えっ!?
「良いこと思いついた」とはタメカワハウスの事だったのか。
確かにギター関連の質問沢山ありましたな、ストーリーズがキリトリ線になっていた。
しかしまさかまさか、よもやよもやである。
有難すぎてガチ泣きした。
タメカワハウスの三和土、新しい試みの叩き台という色んな意味での”たたき”になれたようで幸いである。
尚、実際にお手本動画&タブ譜を観ながら弾いてみたら、ギターだと「まじで?」となるくらい難しくなかった。
「難しくなかった」と語弊があるけれど、ギターはパワーコードなら何とか、というレベルでもゆっくりなら辛うじて弾ける。
1~4弦、7~10フレットの間をぱたぱたっと移動する、というのは想像つかなかった。
これを鍵盤で弾くと音が飛ぶので結構難しい。
ギタリストは吃驚だっただろうな・・・「何でこれ苦戦するの?」って。
ギターと鍵盤で見える世界が違うのですね。。。

その結果がこれだよ!

「弾けません」ではなく「拾えません」なのは、ギターで弾くのではなくDTMだったからである。
音が取れさえすれば、後は何としても鍵盤で弾ける筈なので。
ボーカル録音まで実施したが、Pitch Correctをがっつり掛けても聴けたものではないので、動画はボーカル無しバージョンである。
(ボーカルはいずれ・・・)

最後になりましたが

爲川様、お忙しい中、ご教示くださいまして、ありがとうございました。
(ご覧になってないと思うが)

余談

HERE、9mm、folcaと立て続けに演ったので「ひとり逆三角関係やん」と思った。

※9mmは「Endless Game」を演っているが諸事情によりこちら

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