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【社会起業家インタビュー#5】スモールソーシャルビジネスを乱立させるための基盤づくりに挑戦 ~株式会社SHIRO 南翔伍さん(前半)

こんにちは!ソーシャリアです。

ソーシャリア社会起業家インタビューも早いもので第五回。今回は「ソーシャルビジネスを乱立させるための基盤作りに挑戦」する、「株式会社SHIRO 南翔伍さん」にインタビューさせていただきました。

幼少期の体験から社会問題に向き合い、学生時代からNPOや団体の立上げ、そしてソーシャルスタートアップを経験し、2020年に株式会社SHIROを立ち上げた南さん。

今回のインタビューも是非期待ください!

インタビュー前半の模様は、Yotubeでも公開されておりますので、是非ご覧ください。

会社紹介

【水本】ソーシャリアインタビュー第5回は、株式会社SHIRO代表取締役の南翔伍さんにお越しいただいております。南さんよろしくお願いいたします。

【水本】最初に、本日のゲスト南翔伍さんのご紹介をさせて頂ければと思います。

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【水本】こちらに南さんのバックグラウンドを記載をさせていただいております様に、幼少期のご体験などを元に、大学時代から、NPO法人や団体の立ち上げ等、社会問題に対する取り組みを積極的に行ってきた方です。

【水本】大学時代から社会問題に取り組む中で、収益モデルのある事業を作り、ビジネスとして、社会問題を解決していかなければ、継続性や影響力の観点で難しいと感じてこられました。

【水本】大学卒業後は、一貫して「ビジネスで社会課題を解決する」ことを目指し、ソーシャルベンチャーに就職して、経験を積まれてきた方でございます。

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【水本】そんな南さんですが、2020年に株式会社SHIROを立ち上げました。こちらに、株式会社SHIROのパーパス・ビジョンを記載をさせていただいております。

【水本】パーパスは、「オンライン、オフラインの双方で、日本全国に人の和を描き、社会問題が解決され続ける社会を作る」。また、ビジョンは「時代と共に生まれる社会問題が解決され続ける基盤としての企業になる」というところを掲げ、事業を行われおります。

【水本】この後のインタビューで、詳しく伺っていきますが、Re:melosマガジン、ブリッジDB、アカデミーの三つのサービスを展開されております。

【水本】本日、これらのサービスも踏まえて、詳しく伺っていきたいなというふうに思っております。

”継続的”な社会問題解決に必要な、ビジネスを学ぶ為にベンチャーへ

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【水本】本日、特にお伺いしたいのは、大きく3点ございます。

【水本】まず1点目、「どのように思いを育んだのか」という点について、南さんが書かれたNote記事などを振り返りながら、インタビューさせていただければと思います。

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【水本】一番最初に、お伺いさせていただきたいのが、今でこそ、「ソーシャルビジネス」や、「ビジネスで社会課題を解決する」という機運は、少し出てきたと思う反面、南さんが社会人になった、2016年当時は、考え方も含めて、日本では、そこまで一般的ではなかったと思いますが、この当時、不安などは感じなかったのかという点と、当時の思いについて、是非伺いたいのですが、いかがでしょうか?

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【南さん】当時、ビジネス・マーケティングに注力しないと、継続的に社会問題の解決に挑むのは難しいという考えがあり、就活に切り替えという背景がありました。

【南さん】大学時代に、「子供の貧困と障害」を主なテーマとして、NPO法人で働いたり、自分で立ち上げた団体で、色々活動したりしていたのですが、実際には、直接会ってみないと、支援というか、力になれないという場面がたくさんありました。

【南さん】直接会わなくても、何か力になれる方法は、ないのかと考えていたところ、インターネットの力を借りれば、力になりたいと思う人に出会うことができて、力になれることもあるのではないかと思い、IT系の企業に行くことを決めたという感じでした。

社会問題をビジネス化する事の難しさを実感

【水本】Noteの記事の中で、「小さな一歩」のビジネスを、事業化することの難しさについて書かれていました。

【水本】「問題の普遍性」と「問題の難易度」の観点から、経済合理性が成立しづらい社会問題を、ビジネス化することの難しさについて述べられていました。

【水本】「小さな一歩」は、この両方の観点から共に難易度が高いという事でしたが、「小さな一歩」の「ビジネスモデル」と「特に難しかったと感じた部分」についてお伺いさせて下さい。

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【南さん】「養育費の不払い」という問題に対して、当時はずっと向き合ってきましたが、僕自身も母親に一人で育ててもらいましたが、毎月、2-3万円があるのか、ないのかだけでも、気持ちのゆとりが大きく違うと感じていましたが、実際は、養育費の2-3万円が、払われてないという現実があります。

【南さん】必ずしも何か全てが悪だ、というような話ではないですが、金額としては、10兆円程度が未払いの現状があります。問題は根深く、何とかしたいと考え、ビジネスモデルを構築し、挑戦しましたが、やはり中々難しい部分も多くありました。

【南さん】恐らくソーシャルビジネスに取り組まれた方が、誰しも直面する問題かもしれませんが、受益者からお金を頂くことが難しいという点があります。

【南さん】特に、日本で相対的貧困世帯の方に対して、力になりたいと思いビジネスを立ち上げた時に、受益者の方々からお金を頂くことが、難しいケースが多いと思いますが、今回のビジネスでも同様でした。

【南さん】家賃保証の様な、「養育費の保証モデル」でのサービス提供を行っていましたが、法律関係の事や、保証料はどの程度が妥当なのか定めることが難しく、ビジネスとして成り立たせるのが、難しい側面も多かったです。

利益が出るビジネスモデルを考える人を、増やす必要がある

【水本】ソーシャルビジネス特有の、難しさを解決して、ロマンを実現する為には、どの様にすれば良いか、何かお考えはありますか?

【南さん】結論は、ビジネスモデルを考える「知恵」を集結させるしかないと思っています。「知恵」もしくは「脳」だと思っていますが、ソーシャルビジネスで、何らかの社会問題に対して、利益が生まれる形で解決に向かえるようなビジネスモデルを考える人を増やさないといけないと考えています。

【南さん】「考える人が増えて」、かつ「考えている人たちが集結」し、一つの問題に対して、ビジネスモデルを構築する数を増やしていかないといけないと思っています。要は、関係人口数を増やさないといけないと思っています。

【南さん】それがない限りは、中々難しいと思うことが多いです。受益者からお金を頂くことが難しいという前提で考えるのであれば、パズルのように組み合わせてビジネスモデルを考えていく必要があります。

【南さん】一人の天才がいれば、それはそれで良いですが、しかし一人の天才が存在したとしても、日本の中にある全ての社会問題を解決できるようなビジネスモデルを構築することは不可能に近いと思っています。

【南さん】まずは、根深い問題に対して、利益が生まれるビジネスモデルを作ろうとする人達を増やし、その人達が集まれる場所を作ることが必要だと思っています。

終わりに

今回のインタビュー如何だったでしょうか?

「継続的に社会問題に取り組むためには、ビジネスを学ぶ必要がある」
学生時代から社会問題の現場で取り組み、試行錯誤する姿が印象的だった。
一般的にビジネス化が難しいと言われるソーシャルビジネス。
今後の南さんのビジネスを陰ながら応援していきたいと思った。

インタビューを終えてこんな風に思いました。

一般的に難易度が高いと言われる、ソーシャルビジネスに学生時代から取り組み、諦めずに挑戦している姿が本当に印象的でした。

また学生時代から社会問題の現場を見てきた南さんだからこそ、対象者の顔、課題の解像度が高く、そこに深く刺さるプロダクトも開発できるのではないかと感じました。

後半のインタビューでは、「スモールソーシャルビジネスが乱立されるための基盤作り」に取り組む姿について、迫っていきたいと思います。

次回も是非、ご期待ください!!

<運営メンバープロフィール>
【水本】社会起業家養成所ボーダレスアカデミーにて社会の為、周りの為に奮闘する社会起業家とそれを目指す人達に魅せられ、本取り組みを開始。
また休日は3児の父として子育てに奮闘中。

【平良】新卒後は製薬会社のMRとして勤務。その後、医療系広告代理店の企画、製薬会社のMSLを経験。現在は一児の父として育児休業中。MBA専門のコミュニティー「MBA交流クラブ」の代表。

【吉岡】社内・社外問わず色んな人と繋がりを持ち、面白い活動やネットワーク作りを探求中。ペット関連サービスで起業した獣医師の事業立ち上げ支援や、社内のパラレルキャリアコミュニティーの企画メンバーとして活動中。



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