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【社会起業家インタビュー#4】80%の利益を使って世界をシフトさせる ~株式会社こたつ 坂田さやかさん(後半)

こんにちは!ソーシャリアです!!

ソーシャリア社会起業家インタビュー第四回の後半は「株式会社こたつ 坂田さやかさん」です。

前半のインタビューでは、世界を旅する中で見つけた、「幸せになるヒント」について伺いました。

後半となる今回は、自社アパレルブランド「SHIFT80」立ち上げのきっかけについて伺いました。

一見、難易度が高く敷居が高いと思われているソーシャルビジネスですが、立上げのきっかけは「好きな人と何か一緒にやりたいという思いから」という坂田さんのエピソードから多くのヒントを得られると思います。

インタビュー後半の模様は、youtubeでも配信しておりますので、是非こちらもお願いします!

アフリカの子供たち、困難を抱えている女性と、一緒に励ましあっていく社会を創りたい

【水本】ここで、本日の本題になります、SHIFT80について伺いたいと思います。丁度、SHIFT80立ち上げのタイミングに当たるので、詳しく聞かせていただきたいなと思っております。

【水本】もし可能であれば、坂田さんの方でHPを見せて頂きながら、立ち上げの思いなどを聞かせていただきたいなと思います。

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【坂田さん】はい、ありがとうございます。こちらが2月中旬にオープン予定のSHIFT80というアパレルブランドのウェブサイトです。SHIFT80の「名前の由来」ですが、これをご覧の皆さんと一緒に、世界を少しずつ、シフトさせていければ良いと思って取り組んでいるブランドです。

また、「何のために服を売ってるか?」ということですが、私の考える社会課題は、「アフリカの子供達や、困難を抱えている女性達」に、少しでもサポートをして、「一緒に励まし合っていく社会を創りたい」ということから始めたものです。

たった50円の生理用品と引き換えに売春をしなくてはいけない女の子がいる

【坂田さん】HPの一番最初に書かせてもらいましたが、「たった50円の生理用品と引き換えに売春をしなくてはいけない女の子がいるということを、ご存知ですか?」ということから始めています

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【坂田さん】学費を支援して現在、高校生になったメドリンさんが色々な事を教えてくれました。

【坂田さん】生理中、学校に行けないと成績が悪くなってしまいますよね。学校を3日も4日も休むと、次に学校に行ったときには、授業が進んでおり、結果、進学も出来なくなってしまうので、何とかして生理用品を入手する為に売春をするという同級生が多くいます。

【坂田さん】または、学校を休んで、ゴミ拾いの様な仕事をして、生理用品を買うことも、多くあることをと教えてくれました。

【坂田さん】私は、2018年から生理用品の支援プロジェクトを行っていますが、企業にスポンサーとして入ってもらうなどした結果、女子生徒の欠席日数が、年間36日減り、成績も11%上がる等、少しずつ成果が出ているプロジェクトでもあります。

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【坂田さん】しかし、生理用品だけあれば、全ての問題が解決するかというとそうでななく、そもそも、学校に来られないのは、生理用品の問題だけでななく、例えば、保護者が授業料を払えないことや、教科書・ノート代が払えないというパターンもあります。

また、保護者がおらず孤児になってしまった子や、虐待を受けている子供達もいるので、その子達をサポートしていくためには、生理用品の支援だけではなく、また、私の熱い気持ちだけではどうにもなりません。現実問題としてお金が必要になってくるんですね。

80%の利益を使って、世界をシフトさせる

【坂田さん】何年もサポートしていると、彼らが段々大人になり、彼ら自身で自分達の後輩をサポートするという事は、勿論ありますが、それだけでは進まないところもあるので、必要なお金を稼ぐということで、通常、株主に配当金として配当するお金ですが、利益の80%をアフリカに還元する事業というのを立ち上げました。それが、「SHIFT80」ですが、我々はアフリカの皆さんのパワーを、皆に届けるので、皆さん心を寄せてもらえたらと思います。

【坂田さん】仕組みとしては、利益の80%をシェアしますが、シェアする先を、参加してくれたお客様の投票で決めるというような仕組みにしています。

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【坂田さん】タグがついてると思うんですけど、そこにQRコードが付いており、QRコードをスマートフォンで読み取ってもらうと、投票できる画面になります。投票できるのは、困難にある女性の支援だったり、孤児、虐待を受けている子供たちの生活の支援等、あとは、貧困家庭の学費の支援、障害児の支援等が、選択肢と出てきて、その中から投票してもらい、比率に応じて稼いだ利益を分配していくというような仕組みになっています。

事業立上げのきっかけは、好きな人と一緒に何かをやりたいという思い

【水本】折角なので、起業の立ち上げ準備中のフェーズにある人達が、本日参加しているので、質問がありましたら是非、皆さんも聞いてみてください。

【参加者①】一つ目は先程、SHIFT80の立上げについては、初めからやると決めていたので、迷いはなかったと答えていたと思いますが、やると決めた瞬間はいつだったのかお聞きしたいのですが如何でしょうか。

【坂田さん】ボーダレスアカデミーに入る、少し前には、やると決めていましたが、お金を稼がないといけないというのが最初にあり、彼らのために一緒にできることが良いなと思っていました。

【坂田さん】リリアンさんが開催している、ファッションショーを見て感動し、彼女と一緒にアパレルをやるのが良いという所に気がついてからは、やると決まったんだと思います。

【坂田さん】好きな人と何か一緒にやってみたいという感じで、何か好きな友達と、旅行に行こうというテンションに近いのかも知れないです。多分、好きな人と何かやりたいだけなんです。

【坂田さん】これからSHIFT80を立ち上げますが、上手くいかないかもしれません。しかし、別にそれはそれでいいと思っています。減るのは多分、お金だけだと思いますし、費やした時間が無駄になるとは、そんなに思っていませんし、お金が減る位だったら、やりたいことだし、やってしまおうという感覚です。

【参加者➁】私からも1個質問をさせてください。お話の中で、現地の方々と話したり、様々な体験をしする中で、そこから実際に、生理用品の配布を行ったり、アパレル事業の立上げに繋がっていったのは、「対象者の顔」が見えることが大きいのだと思いますが、色々と世界を回る中で、他にも様々な対象者の方がいらっしゃったと思いますが、なぜその中で、今回のキベラスラムで事業を立ち上げることになったのでしょうか?

【坂田さん】確かに、世界中回る中で、色々な問題がありますが、全部は解決できないというのもありますし、キベラスラムに仲の良い友達がいるというのが一番大きかったんだと思います。

【坂田さん】キベラスラム以外にも貧困地域にも行きましたし、色々と学ばせてもらうことも多かったですが、キベラスラムは何回も通っていましたし、この人と一緒に何かやりたいって思ったのが一番大きいんだと思います。

思いが形になるまで焦らず、じっくり準備する事が大事

【水本】「一歩踏み出したいんだけど、中々踏み出せない」、そういった方々に、先輩起業家として最後一言アドバイス等、頂けないでしょうか?

【坂田さん】「一歩踏み出したいが、踏み出せてない人」は、無理に踏み出そうとしない方が良いと思っています。今はまだその時じゃないのかもしれません。

【坂田さん】私が初めてキベラスラムに行ったのは、8年前なんですよね。問題や課題があると分かってから、すぐに起業しようというわけではなく、それこそ、生理用品の支援プロジェクトを実際に行うまでも4年の歳月がかかっています。

【坂田さん】何か現地の人達と一緒にやりたいなと思っても、その時が来てないだけという事もあると思います。なので、いつその時が来ても良いように準備をしておく事が大事だと思います。

【坂田さん】その時が来ていないのに、思いが形になっていないのに、動こうとすると、その思いがぐちゃぐちゃになることもあると思います。なので、必ずその時は、来ると思うので、その時に向けて準備するという気持ちで、焦らずにじっくりやっていくっていうことが大事だと思います。

【坂田さん】この動画を見たり、先輩の話を聞いてみたりしながら、焦らずに、少しづつ考えていけば良いですし、準備していけば、その時が来ると思うので是非諦めずに、進んでいってほしいなと思います

おわりに

本日のインタビューも如何だったでしょうか?

「80%の利益を使って世界をシフトさせる」

立上げのきっかけは、「大好きな人と一緒に何かをやりたいという思い」と話す姿が印象的でした

一見すると難易度が高く、敷居が高いと考えられるソーシャルビジネス

しかし大事なのは、「身近な人のために小さく始めること」だと改めて思いました

インタビューを終えてこんな風に私は感じました。

一見、難易度が高く、敷居が高いと考えられているソーシャルビジネスですが、最初から「社会課題を解決する」ではなく、「身近な人の困り事を解決する」から始めることが一番大事だなと強く感じました。

自分も周りにいる、起業を目指す人や、立上げ期の社会起業家の悩みに応えられるようなサービスを作って、一緒に社会をより良くする仕組み作りをしていきたいと改めて思いました。

<運営メンバープロフィール>
【水本】社会起業家養成所ボーダレスアカデミーにて社会の為、周りの為に奮闘する社会起業家とそれを目指す人達に魅せられ、本取り組みを開始。
また休日は3児の父として子育てに奮闘中。

【平良】新卒後は製薬会社のMRとして勤務。その後、医療系広告代理店の企画、製薬会社のMSLを経験。現在は一児の父として育児休業中。MBA専門のコミュニティー「MBA交流クラブ」の代表。

【吉岡】社内・社外問わず色んな人と繋がりを持ち、面白い活動やネットワーク作りを探求中。ペット関連サービスで起業した獣医師の事業立ち上げ支援や、社内のパラレルキャリアコミュニティーの企画メンバーとして活動中。





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