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四種・複合体癖の矛盾と葛藤、そして強み

四種は、ミステリアス。
人の心をよく読み、人の望むことをよく理解し、人の感情に寄り添い、人の気持ちをよくするコミュニケーションを行い、人との調和を大切にする。
あるいは…
自分の感情を置き去りにして、「自分がどうしたいのか?」を理解せず、近しい人には寄りかかりすぎて感情を暴発させ、それでもちょっと距離のある人には心を開いたフリをする…

とにかく何を考えているのか分からないミステリアスな四種。
90年代くらいまで、人付き合いを大切にし「あなたが私の商品を買ってくれたから、私もあなたの商品を買います」と、お金にガツガツせず周囲との調和を計って敵を作らないようにする昔ながらの日本式の商売で成功していた人にも四種が多かったのでしょうが、そういうのを含めて、四種はミステリアス。

そのミステリアスさは自分が孤独にならないための戦略であり、周囲に擬態することで敵だと認識されないための処世術なのです。
「ウサギは淋しいと死んじゃうんだよ」。
人間はウサギではないわけで、ウサギにも様々な体癖があるのでしょうが、四種は淋しさが起点となって人とうまくやろうとするのです。

その一方で、いつどんな時でも誰の前でも擬態していたら、奥底に眠る自分が押し潰されてしまう。
だから心のバランスを保つために、家族や恋人のような近しい人には寄りかかりすぎ、あるいは旅行先のお店の店員さんのようなこれからの人生でもう二度と会うことがなさそうな人に対しては、非常に強いお客様根性を発揮してしまうのです。

そして…

そんな何を考えているのかよく分からない四種も、他の体癖の要素が混じってくればそのミステリアスさは減って、さらに素晴らしい面がプラスされます。
人をよく気遣いながらより良い方向へ導いたり、相手のニーズを的確につかみながら双方の利益に結びつく行動ができたり。

その一方で、中には他の要素も混じることによって、余計に何を考えているのか分からなくなってしまうような四種も。
その時は人と一緒に楽しい時間を過ごすのにその直後に突然連絡先をブロックしたり、相手に合わせ過ぎるだけでなく面倒を見過ぎてダメンズにしてしまい共依存関係になったり。

そこには奥深い複合体癖の秘密があります。

ハンバーグにトマトソースをかけるのと、和風おろしソースをかけるのとでは、味わいに全くの違いが出てきますね。
トマトソースハンバーグにチーズを乗せればまた違った味わいになりますし、和風おろしソースハンバーグにシソをトッピングすればさらに風味増します。

体癖とは、素材。構成要素。
何がベースになっていて、どんなソースがかかっていて、どんなトッピングが乗っているかで、かなり変わるものです。
ベースがハンバーグだったりチキンだったり、あるいはステーキだったり、かかっているソースもトマトや和風おろしだけでなく、様々あります。

トッピングはあったりなかったり。
体癖は絶対に3つの種が入っているわけではなく、人によっては2つだったり、ベースの味がすごく濃くてソースがほんのりかかっているだけの人もいます。

「相手は何がベースで、どんなソースがかかっているか?その濃さは、どのくらいか?トッピングはかかっているか?」を丁寧に見ていくことが大切で、そういった見方をしていくことで、より客観的な視点から冷静に相手を伺うことができるようになります。

そして何より、自分自身を丁寧に内観していくことで、自分自身の中にある素晴らしい面をたくさん発見していくことになるでしょう。

四種ハンバーグには四種ハンバーグ独自の味わいがあり、さらにそれに一種ソースや六種ソースがかかっていれば、さらに複雑な味わいになります。
誰もが自分だけの味わいを持ち、その味わいは人生の経験からくるものにもよりますが、それと同じくらいかそれ以上に、体癖によって決まる部分が大きいのです。

そんなわけで今回の『タイヘキストマガジン』は、”四種の複合体癖”について。
複合体癖シリーズの折り返し地点、第6弾になります。

四種は非常に難しい。
なぜなら、擬態しているから。

例えば、五種的なビジネスパーソンの集まりにいれば意識高い系の人に見えますし、八種的なガールズトークの場にいればパートナーに不満を持っている人に見えるのです。

それどころか、四種自身が自分が擬態していることに気づいていないことも多い。
自分がどういう人間なのかを理解しておらず、彷徨っている人も少なからずいます。

四種は無意識で擬態します。
擬態がデフォで、それが四種らしさだとも言えるのですが、「そんなの自分がない人みたいでイヤ」と思い込んでいる人もいますね。

それと、四種は自分が「こう!」と思っていることでないことを言われると、弾く傾向にあります。
人の話をよく聞きそうな態度なのですが、その実、割と頑固。
下手をすると「あの人は私を分かってくれないばかりか、攻撃してくる!」と、連絡先をブロックする人までいます。

が、本当は、そういう四種だからこその素晴らしさがあるのです。
四種にしかできないことがあり、四種にしか成し得ないことだってある。

逆を言えば四種だからこその”やらかし”がある。
どの体癖もやらかします。
四種には四種のやらかしがあるというだけの話です。

そして、四種の複合体癖にメスを入れていくことで、四種が持つ素晴らしさもやらかしも、さらに深く理解できるのではないかと思います。

そのミステリアスにはどんな秘密があるのか…
四種の「私ばっかりいつも責められる…」という被害者意識を怖れず、盛大に化けの皮を剥がしていきましょう(笑)

四種一種

【さわやかな彼氏】
私の彼、めちゃくちゃモテるんですよ。
優しくて丁寧で、ガツガツしていなくて、話も合わせてくれるし、こちらを気遣った的確なアドバイスもしてくれるし、控えめに言って最高なんです。

私が行きたいところならどこにも連れて行ってくれるし、デートも紳士的で。
見た目もほっそりしていて、オシャレで、ヴィジュアル的にもかっこいいんです。
そんな彼だから、女の子は放っておかないですよね〜

でも、付き合って気づいたのですが、ちょっと依存的なところがあるんですよね。
それなら可愛げもあるのですが、それだけじゃなくって、何か悪いことがあると全部私のせいにしてくるんですよ。

自分に落ち度がないことを理詰めで責めてきて「オレがこんな気持ちになるのは当然だよね?」なんて言ってくるんです。
自分の感情を論理で正当化する、というか…
しかも、話が長い。

それと、私が何かアドバイスをしても、絶対に受け取らないんですよ。
「いや、それはAだからBで、君が言っていることは見当違いだよ」なんて言ってくるんですよ。
自分が「こう!」と決めていることしか、受け入れないんですよね。

いつもは優しくて紳士的な分、そうなった時は割とつらいんですよね…
彼がそうなった時、私はどうすればいいんでしょうか?

感情の四種、理性の一種。
感情をうまく理性でコントロールするので、四種でありながら四種に見えないのが、四種一種と言えるでしょう。
他の四種複合体癖も、基本的に擬態していますので四種には見えないのですが、四種一種は特に。

外見を見るにも、四種は左右型でありながら体のラインが直線的で、パッと見は上下型に見える人も多いです。
その四種と上下型が複合している人は、見分けがかなり難しいと言えるでしょう。

四種は人に合わせるのが得意な体癖です。
一種はどちらかというと人を自分に合わせようとするところがありますが、四種の方が前に出ていると合わせようとする心が大きくなるように見えます。

ですので、モテる。
特に男性はさわやかで、純正一種のような押しつけも少なくなり、レディファーストで女性と接する人が多く見られます。
女性も四種の柔らかさの中に一種の理知的な面が見られて、特にサービス業をやっている人は優秀な人も多いです。

が、それは高潮しているときの話。
低潮しているときは、近しい人に対してかなりキツくなる一面が顔を出します。

何か悪いことがあると、四種のネガティブな感情を、一種の論理でもって正当化しようとするのです。
「自分は悪くない。なぜなら…」と、自分の感情を守ろうとし、名誉を守ろうとするのです。
よ〜く発言を聞いていると、直接は言葉に出さなくても、ニュアンスは「あなたが悪い。なぜなら…」なのです。

思い込みが激しく、自分の落ち度を認めません。
しかも割と上から目線。
被害者であることを盾にして、感情と論理で人を責めます。
相手が何かを提案したりアドバイスをしていても、あらかじめ自分が「こう」と思っていることしか、受け取らないのです。

また、何かを行動するにも、四種の受け身的なところと、一種の頭の中で完結したら現実世界では行動しない面が融合して、自分から率先して動くことは少ないですね。
四種の、誤解を怖れずに言えば、”自分のなさ”と、一種の”妄想が現実”で、思うように動けない葛藤を持つ人も多いのです。

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