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本当にあったkawaii体癖話

kawaii…
それは世界が認める日本の文化。
21世紀に入って最も広まった日本語と言われる世界の共通語です。

英語で言う「cute」でも「beautiful」でも「pretty」でも「cool」でもなく、kawaii。
他の言語圏にはなかった概念を、私たちは今までも当たり前のように使っていたのですね。

古くは清少納言の「春はあけぼの」で有名な”枕草子”の時代から、私たちは物事や情景、人物から「もののあはれ」を見出してきました。
野に咲く花の美しさをめで、移り行く季節に無常を感じ、志半ばで倒れた源義経のような人物の悲劇性に涙してきました。

kawaiiとは”可愛い”。
今では「愛らしい」という意味ですが、元々は「顔映ゆし(かほはゆし)」という言葉で、これは「顔を向けていられないほど不憫・気の毒だ」という意味でした。
十種的の憐み、あるいは四種的な共感の言葉だったのですね。

おそらくkawaiiも「もののあはれ」の変形で、情緒や趣きを感じる感性があってこそ、この日本に誕生した言葉なのでしょう。
もしそうであるなら、kawaiiは、cuteやbesutifulのような物事の性質を装飾する単なる形容詞なのではなく、日本人の感性の本質、つまりはアイデンティティを表す言葉なのではないかと、個人的には思うのです。

そして、日本発の素晴らしい考え方・技術と言えば…
そう、体癖。

いつの日か「taiheki」として世界に広まったらいいな、なんて妄想をしているのですが、体癖もkawaiiと同じように日本人の気風に合ったモノの観方なのでしょう。

ということは、kawaiiと体癖は、相性がいい。
私たち日本人には、それぞれの種の体癖の「もののあはれ」を、kawaiiを見出す感性があり、情緒がある、ということでもあるのですから。

そんなわけで今回の『タイヘキストマガジン』は、体癖ごとのkawaiiについて書いていきます。

各体癖には、どんな味わいや魅力があるのか?
私ソシャフィアは今まで八種的な感性で「三種kawaii、三種kawaii」と言ってきましたが(笑)、kawaiiは三種の専売特許ではないのです。
それぞれの体癖は老若男女、それぞれのkawaiさを持っていて、時としてたまらなく愛おしく見えるものですね。

そういった”人の味わい”に気づき、どんな人にも愛と情感をもって接することができたら、人生も豊かになっていくかもしれませんね。

そんなkawaiiエピソードを、実際に聞いたお話を元に書き連ねました。
それぞれの体癖のkawaiiを独白する形式にしておりますが、プライバシーに差し障る可能性のあるものは、少々変えています。
タイトルの「本当にあった~」なんて聞くと「絶対なかったろ」と八種なら思うのですが(笑)、本当にあったお話を元に、分かりやすく再構成し、そのエピソードの後にちょっとした解説を入れております。

で、いつもなら一種から書き始めるのですが、今回は順番はランダムに書いていきます。
「スキがたくさん集まりますように!」という願いを込めて運を天に託し、10面体のサイコロを振りました(笑)。

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題材に合わせてフォトジェニックにしてみました(笑)。
サイコロは秋葉原の中古ボードゲーム屋さんまで行ってゲットしてきました。

書かれている順番はkawaiiランキングとかではありませんので、念のため補足しておきます。

二種のkawaii

「その人は取引先の担当さんだったのですが、どう見ても、どう話しても二種なんですよ。

こちらが提案したことを『あ…じゃあ上司に伝えておきますね…』とか返してきて、疑問に思ったことを質問してもマニュアル通り。
『この案件に関して、どう思います?』と聞いても『こういう案件は今までになかったので、分からないですね…』なんて言ってくる。

最初はそんなところが『そっけないな~。仕事に情熱を持っていないのかな?』と思っていたのですが…
何カ月か一緒に仕事をしているうちに慣れてきたのか、なんだか三種っぽい可愛げを見せてくるようになったんですね。

やたらとコミュニケーションをとろうとしてくるんですが、三種のようなナシュラルさはなくて。
たどたどしいというか、ぎこちないというか。

無理しているのかな?擬態しているのかな?と思ったのですが、『あぁ、この人なりに一生懸命に心を開いているポーズをしているんだな。この人なりに仕事をスムーズにするために、僕に気を遣ってくれているんだな』ということに気づき、なんだかすごくkawaiく見えるようになってきたんですね。
一生懸命な人って、kawaiiじゃないですか?

でもその担当さん、仕事を辞めちゃったんですよ。
今は僕の奥さんをしてくれています」

”二種は慣れてくると可愛げを出してくる”。
これは21世紀最大の大発見でしょう(笑)。
でもそういう人、いますよね。

最初は警戒しているのか、あるいはナメられたくないのか、笑顔も少なく距離感を感じる言動が多いですね。
そんな二種の振る舞いに「この人、私のこと嫌いなのかな?」と思うこともあったりするでしょう。

が、付き合っていくと二種にも楽しい人はたくさんいるんですよね。
相手が心を開いているのが分かれば、距離を縮めて、コミュニケーションをとってこようとする人もいますね。
まぁそれが若干不自然だったりもするのですが(笑)、そんなことよりも二種なりに自分に配慮してくれている心に愛おしさを感じますよね。

晴哉先生は二種の人と関わって「この人には本当に感情があるのか?」と疑問視されたそうですが、それだけ二種の心は見えづらいですね。
あえて見せないようにしているのかもしれませんし、そういう美学があるのかもしれません。
でも、相手に慣れてくると隠していても見えちゃったりもする。

なんとも味わい深い体癖ですよね。
干しシイタケのような。

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