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ダメンズウォーカーな体癖ランキング【前編】

今から20年ほど前、バイト先のビデオ屋の店長が『SPA!』という雑誌を購読していましてね。
休憩室に置いてあったので私も読ませてもらっていました。

その『SPA!』に倉田真由美さんが描いた『だめんず・うぉ〜か〜』という漫画がありまして。
当時はショックを受けたものです。

「ダメな奴がモテるのか!っていうか、ダメだからこそモテるのか!…あれ?っていうか、自分もダメンズじゃん!」ということに気づきまして…

当時、私はヘヴィメタルバンドのヴォーカリストとしてバンドマンをやっておりました。
一応、プロを目指していたのですね。

バンドというのは、非常にお金がかかる。
練習するためのスタジオにかかるお金、機材にかかるお金、そして一番重いのがライブをするためにライブハウスに支払うお金…

プロを目指しているバンドといっても、収入がなきゃただの趣味。
ライブをするにも、チケットを買ってくれるオーディエンス様がいなければ、自分達でチケット代を払ってライブをするのです。

生活は常にキツキツ。
月に500円でも残れば節約がかなりうまくいった方で。
バイトもほぼ毎日入っていたのですが、それだけでは満足な生活をしながらバンドを続けるのは難しくてね。

とにかく、貧乏でした。
まぁ希望のある貧乏でしたので、精神的にはそんなに辛くはなかったのですがね。
プロにはなれなかったけど。

で、そんな私の生活を支えてくれたのが、当時付き合っていた恋人だったのです。

彼女は私がバイトをしているビデオ屋さんの近所に実家があり、そこに住んでいましてね。
私が「3泊と一週間どちらになさいますか?」とか言いながらバイトをしていると、お弁当を持ってきてくれるのです。
当時は食費が浮く喜びで3倍は美味しく感じられたものです。

彼女が持って来られない時は、彼女お母さんが持ってきてくれました。
娘が学校なりバイトなりでいない時でも、私のためにわざわざ作ってきてくれるのです。

要は、応援してくれていた。
ライブで「Kill them all(皆殺しじゃ!)」とハイG#の金切り声でシャウトしたり、「It's OK if you wash with Coka Cola(品がなさすぎて和訳できないw)」とデスボイスでグロウルしたりしている私を、応援してくれていた…

けれど、一方では苦々しくも感じていた。
情けないと思っていた。
不甲斐ない自分を直視させられているような気分にもなっていました。
自分で生活ができないのでは、大人とは言えないのではないか?
自分は彼女と彼女のお母さんに食わせてもらっている…

…と思ったのは最初の方だけで。

だんだんと慣れてくるのです。
持ってきてもらうのが、当たり前になってくる。

「ごめん!今日私もお母さんも持っていけない!」に「は?」と思うのです。
持ってきてくれないと空腹もあってか、過剰にイライラする。
「オレ様を殺す気か?」と思ってしまう。
「このオレ様にコンビニ弁当で500円も消費しろと言っているのか?オレ様が貧乏なのを知っていて、なぜお弁当を持って来れないなんて言うのか?」と、そんな気分になってしまう…

感謝など微塵もない…
主体性も、愛も…
おそらく態度にも明確に表れていたのでしょう。
恥ずかしい…
今となってはそう思う。

そのうちバンドもうまくいきかけてCDのレコーディングを控えていたのですが、ドラマーの事故でオジャンになり私を含む皆のやる気がなくなりそのまま自然消滅。
やることがなくなってしまって無気力になり、おそらく燃え尽きてしまった私は、アル中に片足を突っ込むようになりました。

手っ取り早く酔うには、ウイスキーコーク。
当時一番安かったサントリーのブラックニッカとコカコーラを混ぜる。
一人暮らしの部屋の掃除もしなくなり、ブラックニッカの空き瓶がたくさん床に置かれ、剣山のようになっていく…

バイト中もお客様にお渡しするVHSを入れた袋がカサカサと音が鳴るくらい、手が震える。
飲むと震えが治まるので、控え室でこっそり飲むのです。
そうしないと業務を全うできない。

バンドを辞めてその分のお金は浮いても、今度はお酒で飛んでいく…
そのうちウイスキーとコーラを買うお金もなくなったのですが…
彼女が買って持ってきてくれるのです。

が、お弁当と同じように、持ってきてくれないと過剰にイライラ。
「オレ様を殺す気か?飲まないと正気が保てないのを知っているのに」と。
アルコールのせいもあって、あるいは私の八種性もあって、酷く責めたこともあります…
すまぬ…

つまり、分かるのです、ダメンズの気持ちが。

最初は感謝して「いつか必ず幸せにしてみせる!」と思っていても、だんだんと、いつの間にかそんな気持ちはどこかに行ってしまう。
親切に依存し、優しさを優しさと思わなくなる。
自分を変えるために言ってくれる言葉も、信じて待ってくれる態度も、応援してくれる姿勢も、何もかもがわずらわしく感じるのです。

いつもやってくれていることをやってくれなければ、自分を否定された気分になる。
情けない自分を直視したくなくて、ついつい攻撃的な振る舞いをしてしまう。
こちらに向けてくれる笑顔さえ、憐れみの目で見られるような気がしてくる…

で、”利用”するのです。
善意を”使う”。
いや、「利用してやろう」なんてことは思わず、無意識的にそういう振る舞いをしてしまい、当事者以外の人から見れば、あるいは過去の自分自身をある程度の客観性をもって省みれば、結果的に利用したことになってしまうのですね。

今回と次回の記事ではタイトルの通り、”ダメンズウォーカーと体癖”というテーマで前後編に渡って書いていきます。
ダメンズを渡り歩く人=ダメンズウォーカーの体癖について書きます。
「こういう体癖の人がダメンズになるよ!」というテーマではなく。

というのも前述したように、私ソシャフィア自身が見紛うことのないダメンズだったのです。
そりゃ、力で押さえつけて束縛する系の七種的ダメンズや、自分がいつも正しいと思ってそれを押し付けてきてモラハラになっていることにすら気づかない系の一種的ダメンズもいますよ。
自分では何も動かないのに、口だけは達者で夢を見させて、「守ってあげたい」と母性や父性に訴えかけ、時々DVをしてその直後に「あ!酷いことをしてしまった!ごめん!もうしないから!」と言ってハネムーン期に移行させてまた同じことを繰り返す六種的ダメンズはもっとわかりやすいですね。

私なら、八種九種の体癖を活かして、どの体癖のダメンズもメッタメタにディスり倒すこともできるでしょう。
二種的ダメンズも、三種的ダメンズも、世の中にはあらゆる体癖的ダメンズがいます。

それでも人のことを「あいつはダメンズだ!」とぶった斬るには、私には黒歴史の黒い部分が濃すぎるのです。
自分のことを棚に上げて人のことをあぁだこうだとあげつらうだけの厚かましさは、ストローク(=愛)の欠けた一種ならいざ知らず、八種九種の私にはないのです。

それに「こういう人はダメンズだ!」と定義づけるには、なかなか難しい。
ある人にとってはダメンズであっても、ある人にとってはちょっとした欠点を持っている人というふうに認識されるのだから。
ダメンズかダメンズじゃないかの境界線は、ものすごくぼやけているのです。
人は変わるし。
人のOKでない面にフォーカスしやすく、完璧主義的なところもある八種九種の私からしてみたら、人は誰だってダメンズなのです。
どの体癖も最高で、どの体癖もサイテー。

せめて、ダメンズに苦しむ方々が自分自身を解放するお手伝いがしたい。
体癖を学ぶ方々の中にも、そういった人はいるかもしれない。
ダメンズを渡り歩く方々が。
それを「やめたい!」と心から思っている方々が。

いや、実際にいらっしゃるのです。
カウンセリングでも聞きますし、体癖コーチングでも聞きますし、ちょっとした体癖雑談でもしばしば聞きます。
「パートナーがダメンズっぽいんだけど、どうしたらいい?」と。

そういった方々のお役に立てるように、今回と次回は書いていきます。
それには、ダメンズかもしれない相手のことをうんぬんと書くよりも、まずはダメンズの相手をしてしまっている自分自身がどうであるか?を知った方が解決が早いのですね。

だって、そのダメンズとの関係が終わっても、また他のダメンズとの関係を築いてしまう可能性も体癖によっては十分すぎるくらいあるのだから。
ウォーカーって、そういうことだから。
そのパターンを断ち切るには、自分自身を振り返って、意識的に変えられる部分は変えていくのが一番手っ取り早い。

今回と次回の記事では、ダメンズ・ダメンズウォーカーはカタカナで表記します。
倉田真由美さんの『だめんず・うぉ〜か〜』は平仮名ですが、文章にすると多少読みづらいかな?と勝手に判断し、その分かりやすい言葉を発明された倉田さんへの敬意はそのままに、読みやすさを優先しカタカナで書きます。

また「ダメンズ」は「メンズ」ですから主に男性を指す言葉かと思われますが、この『ダメンズウォーカー X 体癖』のシリーズでは女性も含みます。
女性のダメンズを渡り歩く男性もいますし、何より現代はジェンダーフリーの時代。
性別で分けるより体癖で分けます。
まぁ、細かく言えば性別によって体癖の表出が異なっている部分もありますので、適宜解説を入れていきます。

そして今シリーズは、『タイヘキストマガジン』初のランキング形式!
2年以上も継続して、初(笑)
今まではあえてランク付けしなかったのですが、今回は特に「意図せずダメンズウォーカーになってしまうのは、自分の体癖がそうさせるからかも?」を強く意識していただきたいため、そのような形式を取りたいと思います。
前編となる今回は、第10位〜第6位まで。
後編となる次回は、第5位〜第1位まで。

ランキングは、ソシャフィアが請け負ったカウンセリングや体癖コーチングの件数に由来します。
カウンセリングでは体からの体癖診断を介さずに行う通常の心理カウンセリングですので、相談者の体の動き、外見、言動などからの体癖予測に頼るしかありませんが、体癖コーチングはきちんとした体癖診断を行なってからする相談で、信憑性は確保されているものと思います。

が、言わずもがな。
人はおそらく誰でも複合体癖ですので、あなたの体癖がランキングの下位にいたとしても油断はできませんね。
ランキングの下位(ダメンズウォーカーになりづらい体癖)でも、複合している体癖によってはかなりのウォーカーになっている人も見受けられます。

次回は、ダメンズウォーカーを卒業するためのちょっとしたヒントについても書いていきます。
本当は皆様体癖が異なっていますし、人生の歴史も異なっていますので、一人一人を丁寧に見ていく必要があるのですが、「全体として」汎用性が高いと思われるヒントをカウンセラー歴10数年のソシャフィアが一生懸命書いていきます。

第10位

ダメンズウォーカーになりやすいランキング・第10位…
つまり最もダメンズウォーカーになりづらい体癖は…

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