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サンティアゴの道の上で



・・・

サンティアゴの道、900km.

スペインの道を歩く.

未知の世界.


たくさんいたはずの友人も、

これまで仕事で積みあげてきた強いはずの自分も、

そこにはいない.

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ひとり、知らない場所に降りたったとき

自分という人間はあまりにも、

無力だと知った.


会ったこともない人たち.

おぼえたはずの言葉も通じない.



無力な自分


動こうとするたびに、

なんとも言えない恐怖で足がすくむ。


動くたびに、

試練が訪れる.


そのたびに、そこから逃げだしたくなる.

今すぐ、日常に帰りたくなる.


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旅にでたことさえ後悔しそうになるとき、

不思議と、決まって人に出会う.


そして、その人の「やさしさ」にすくわれる.



ひとり旅は試練の連続だ.


でも、今日もたったひとりで、その「やさしさ」を信じて

大きなバックパックを背負って、小さな一歩を踏み出す.



新しい朝.

ただ、それだけで、気持ちが高鳴る.


今日は、

どんな人に出会うのだろう.

どんな景色を眺めるのだろう.

どんな感情を味わうのだろう.


毎日がちがう1日で、新しい1日.



もしかしたら、そんなことは、当たり前のことかもしれない.


でも、僕たちは、

いそがしく、あわただしく過ぎていく日常の中で

そんな当たり前のことさえ、忘れてしまっているのかもしれない.



ひとり、旅にでると、たくさんのことに気づく.


「あのとき、ああなってなかったら・・・」

「あの人に出会ってなかったら・・・」


旅は「奇跡」の積み重ねだ.


「生きる」ということも、同じかもしれない.


今日もぼくの人生は、

誰かの「やさしさ」に運ばれていて

今日もぼくは、

数え切れないほどの「奇跡」の中を、

生きていく.



・・・



2017.09.22  三浦宗一郎



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