イブの夜、「PERFECT DAYS 」【2023年12月24日】
クリスマスイブの夜
街全体が浮ついている
そのせいか何も変わらないじぶんが
沈んでいるような気がしてしまう
アホらしいな
そんなことをおもいながらはいった富士そば
じぶんも含めたひとりのおじさんたちが数人いて
その背中に安心した
ひとりなのは、おれひとりじゃなかった
そういえば、
このそばを食べていられるのは
このそばをつくってくれてる
おっちゃんとおばちゃんがいるからだな
この浮ついた空気と地上のあいだには
そういう人たちがいてくれるんだな
その足で映画館に向かう
ずっとたのしみにしていた「PERFECT DAYS 」
123分のあいだに発せられる台詞は
おどろくほどにすくない
なのに、いや、それだからだろうか
ひとつひとつのことばが
ゆっくりとこころにしみこんでいく
じぶんで選びとった人生、日々、生活
うれしいこと
かなしいこと
おこれること
単純に見える人生は
けっして単純じゃない
風に揺れ動く木漏れ日のように
そんな人生はうつくしい
この映画に出会えたのが今日でよかった
こころの底からそうおもった
帰って寝ようとおもったけど
寝る気にならず酒をのんだ
帰省していた実家から
ひとりぐらしの部屋に戻ったときのような
仲間たちとの数日間の旅行を終えて
別れたあとのような
ものすごくさびしい気持ちになっていた
映画の記憶か、現実にあった記憶か
わからなくなるぐらい
日常に感動がしみこんでいる
ああ、こんな作品に出会えて
おれはしあわせものだ
今日も読んでくれてありがとうございます。メモをそのまんまに。
いつも応援ありがとうございます!!!