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寒冷療法

冠動脈パイパス手術を行っている患者様で大伏在静脈をグラフトとして使用しています。

現在術後1週間経過していますが炎症所見がみられており歩行時術創部の疼痛訴えがありました。寒冷療法を行い疼痛軽減しました。

炎症を抑えるために寒冷療法を行いましたが患者様への効果や方法が曖昧になっていたためまとめさせていただきます。

寒冷療法とは

氷・冷水・冷媒等により局所・全身に寒冷刺激を加える治療法

作用

・局所新陳代謝の低下
・毛細血管浸透圧の減少
・血管収縮とその後の拡張 
・感覚受容器の閾値の上昇 
・刺激伝達遅延による中枢への感覚インパルス減少 
・筋紡錘活動の低下等 

これらの作用により、
・炎症や浮腫の抑制
・血液循環の改善
・鎮痛作用
・筋スパズムの軽減 

できる限り早い対応が二次的低酸素障害や二次的外傷性損傷の予防に役立つ

術後の寒冷療法の方法

疼痛 ・腫脹・熱感等の炎症症状の軽減を目的に可及的早期からク ーリン グ を実施する。原則としてRICES 処置を意識する 。
Rest (安 静 ).Ice (冷却).conpression (圧 迫 ).Elevationt(挙上RICE または Stabillization(固定)を加えてRICES 処置と呼ばれている

①アイスパック等を利用し冷却・安静 ・挙上を 20 − 30分 実施 
②腫脹の程度を観察しながら、1〜2時間の間隔をおいて何セット繰り返す 
③腫脹の程度を見極めたら、 U字バッドを利用して圧迫を加えテーピング で固定
④圧迫用パッドを用いた場合も、その上から冷却は継続する 。
これらの処置は受傷後、可及的早期から実施し24~72時間続けることが望ましい。終了時期は腫脹の程度を観察し決定する

終了時期に明確な答えがない。連続使用時間は24時間で十分であるとのこと。


心臓リハビリだから物理療法のことを知らないことはよくなかったですし患者様に良くないことです。引き続き精進してまいります。


【参考・引用文献】
加賀谷善教:寒冷療法.理学療法学  32(4):265− 268 .2005



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