うる星やつらイベントレポ(2024/07/10)

先日開催されたうる星やつらの第2期Blu-ray Disc&DVD BOX発売記念イベントに参加してきました。

自分の周りでは落選した方も多かったのでメモから起こした概要をまとめてみました。
少しでもイベントの雰囲気が伝われば幸いです。
なお、本イベントは円盤のvol.4に収録されるということなのでぜひとも円盤を購入して実際の空気感や上坂さんの歌声を確認してください。


会場入り口の案内
ホール入り口に展示されていました

オープニングトーク

吉田アナの前説が終わり、神谷さん、上坂さん登場。
向かって左が上坂さん、右が神谷さん

1年前のイベントにも参加した方?という質問に6割くらいが手を挙げる。

神谷さん「今日は平日開催ですからね。僕なんかレギュラーの収録をお休みしてこっちに来ていますからね。この日を設定した奴が頭がおかしいんですよ」

最終回オンエア当日

吉田「最終回が終わりましたが今のお気持ちを」
神谷さん「終わっちゃったなーって。第一話を録ってからオンエアされるまではすごい長かったのね。だけどオンエアが始まると最終回が見えてきちゃうんだよね。そこが寂しい」
上坂さん「アフレコしている間は終わらないぞ、って思うんですけど」
神谷さん「因幡なんか終わらせるために出てくるからね。うわ、因幡出てきちゃったよって。現場ですみぺに会うたびに『俺、うる星やつら終わったらどうやって生きていくんだよ』って人生相談するという」
神谷さん「俺めんどくさいオタクなので見たら終わってしまうんじゃないかと思って後で見ようと思っていたのだけど、最終回は眠れなくてリアタイしてしまいましたね。結局その日は眠れなかったですね」
吉田「上坂さんはどうでしたか」
上坂さん「初回もリアタイしたんですど最終回もリアタイしました。放送前のCMからウルウルしちゃったんですけど。最後のシーンでアタルに缶が当たるところ…空き缶が当たる…すごいな留美子先生!今気づいた!アタルに空き缶が当たってうる星やつらが『完』するって。今気づいた」
神谷さん「そうだな(気づいていた目)」

ここでBlu-ray/DVD第4巻の紹介をはさんで次のコーナーへ

エピソード振り返りトーク

吉田アナ「お二人で3つずつの予定だったのですがめちゃくちゃ挙げてくださったのでたくさん紹介していきます。」

第24話 妄想フーセンガム/愛は国境を越えて

https://uy-allstars.com/story/24/

上坂さんセレクト
神谷さん「たまにあるドラえもん回」
上坂さん「何でもできちゃう(笑)」
神谷さん「なぜこの回?」
上坂さん「やたら色っぽいヒロインズが好きで。最初、弁天とお雪がギュッとしているのがかわいくて。しかも皆うつろな表情で」
神谷さん「抱き合わせ、と指定したら抱き合って出てきたという」
上坂さん「その状況にドキッとして。漫画でみたときに見ちゃいけないものを見ちゃったって」
神谷さん「しのぶの表情がいいんだよな」
上坂さん「ラムが地味にひどくて『しのぶは色気がない』って」
神谷さん「ラムはそういうところを含めて雑な性格がたまらない」


第26話 電飾の魔境

https://uy-allstars.com/story/26/

神谷さんセレクト
すごいバカみたいな回(途中のメモが読み取れませんでした)
神谷さん「弊社の信長がしんご(ゲスト)なんだけど融通の利かない感じがあいつにピッタリ」
神谷さん「そしてしんごのお爺さんに山口勝平さんを雑にキャスティングするという。途中『ぶるろろろ』って唸るんだけどあの喋り方だと誰がやってもいい(笑)」

第29話-A コタツにかけた愛

https://uy-allstars.com/story/29/

神谷さんセレクト
神谷さん「これは石黒さん回で独特なタッチなんですよね。ちょっと雰囲気のある感じで始まって全く違うアニメが始まったんじゃないかって」
(コタツに面堂家の家紋が入っていて)
神谷さん「面堂呼ばなきゃってことになって『面堂バッキャロー!』って言った瞬間にすぐ来るっていう。面堂家の情報網を舐めるなよ、っていう面堂の返しもどうかと思う」
神谷さん「そのあとにチェリー出てくるじゃないですか。うちの娘と一緒に見ていたんですけど娘が大爆笑で10回ぐらいずっと繰り返して見て」

第29話-B ラムちゃんウシになる

神谷さんセレクト
神谷さん「ちょっとした勘違いからラムちゃんがここまで思い詰めて。それなのに『牛すき?』『霜降りが特に良い』ってバカな返し」
神谷さん「ここをいかにバカバカしく美しく演出することによってこの後に効いてくる」
神谷さん「ここの雨も美しくて」
上坂さん「雨の描写がすごいきれいで。トレンディですね。」

第30話-A イヤーマッフルの怪

https://uy-allstars.com/story/30/

神谷さんセレクト
(テンちゃんとアタルが入れ替わるシーンで)
神谷さん「初代は入れ替わっていないんですよ。テンちゃんの顔にアタルの声、アタルの声にテンちゃんの声で。声も入れ替わっちゃうって演出で」
神谷さん「今回は中身だけ入れ替わるということで。テンちゃんができる!って。どのキャラクターがどのメンタルでどういう風にしゃべるかってわかるじゃないですか。なかなかほかの役をできる機会がなかったのですごい楽しみながらやりました。」
吉田アナ「他にやってみたかったキャラクターっていたんですか?」
神谷さん「それはもうどのキャラクターでも」
吉田アナ「上坂さんもどの女性キャラクターやってみたかったとかあるんですか?」
上坂さん「(絶叫)えーーーーーーーーーーーー!えーーーー!どうしましょう?どうしましょう?じゃ、間を取って面堂でお願いします」
神谷さん「なんでだよ!!」


第30話-B 系図

神谷さんセレクト
神谷さん「原作の初期の回なんですけど。今回は因幡を登場させるためのフックとして使っていて」
神谷さん「内容としてはifの話で。まぁドラえもん回ですよね。パラレルワールド的な話と絡めて因幡の話をくっつけるというのはすごいテクニカルですよね」

第41話 愛と勇気の花一輪

https://uy-allstars.com/story/41/

上坂さんセレクト
上坂さん「しのぶが本当に報われるシーンというか。本当はメインヒロインだったのに」
上坂さん「因幡君は唯一ウサギ帽を外して顔を出しているんですよね」
神谷さん「彼らはいろいろと適当で。因幡というからには日本の因幡の白兎のモチーフなんだろうけどやっていることは不思議の国のアリスで」
上坂さん「あの人たちにアタルたちの運命が左右されているのかって」
神谷さん「そもそも出会いがおかしかったからね。行き倒れている因幡君にしのぶの買い物カゴに入っていたニンジンが喰われるという、怖くない?」
上坂さん「でもしのぶは面食いだから」
神谷さん「もうウサギじゃん」
上坂さん「いや、馬かもしれません」
上坂さん「留美子先生のインタビューにもありましたけど。うる星やつらのキーはしのぶが幸せになること、ということ記事を目にしたことがあって。しのぶが最後に嬉しいのって涙を流すシーンがあって。しのぶ、本当に幸せになってと」
上坂さん「あと、運命管理局の制服が男子はウサギの着ぐるみで女子はバニーガールっいうところも発明だなって」
神谷さん「ほんと運命管理局の偉いやつは頭おかしいんじゃないかと」
上坂さん「いい設定ですよね」


第43~46話 ボーイミーツガール

https://uy-allstars.com/story/45/

上坂さんセレクト アタルが手に握っていた角を落とすシーン
上坂さん「(見入ってしまい無言)」
吉田アナ「お願いですから何か話してください(笑)」
上坂さん「角の根本ってあぁなっていたんだ」
神谷さん「ラムが手を添えて角にアタルの手を持っていくのがすごい良いんですよ」
上坂さん「私アタルが自分で角に手を持って行っていると思っていました」
神谷さん「アタルは最後の最後まで自分からはいかないっていう」神谷さん「監督に訊きたいのは落とした角を拾うシーンは何であぁしたのかと。原作に合わせると自分がこんなものを持っているのをラムに見られないと思ってすぐにバッと拾いに行くのかと思ったので。なんであんなに丁寧に拾いに行ったのかと」
上坂さん「単に体力が尽きたのかと思っていました」
(この後神谷さんの考察が入るのですがメモが取り切れませんでした)

神谷さんセレクト ラストシーン
(ラストシーンの上映後自然と客席から拍手が起こる)
神谷さん「ここに至るためにやってきましたからね。ボーイミーツガールはこれまで登場してきたキャラ全員に見せ場があって」
神谷さん「『一生かけて言わせて見せるっちゃ』『今わの際に言ってやる』はオーディションのときにも合ったセリフで。あ、これボーイミーツガールまでやるんだって」
神谷さん「ついに本番でこれを言う時が来るんだって。泣いちゃうかと思ったけど何とか冷静に。最後はすみぺと二人きりで収録して」
神谷さん「1年間ですよ。46本ですよ。ただ、アフレコ3年半やっていたんですよ。最終的には当初とっていたスタジオも別の作品が使うようになって流浪の民になって」
神谷さん「すみぺとのスケジュールもなかなか合わなくなり。しょうがないから当時二人がそろっていた「テッド」の収録スタジオで録るようになって」
上坂さん「温度差で風邪ひきそうって(笑)」
神谷さん「かたや下品なクマをやって、かたや下品な高校生を演じて。同じか(笑)」


スタッフこだわりトーク

(スタッフさんのコメントは割愛してお二人に関する部分だけ記載)

第33話-B 最後のデート

(アタルの「何言ってんだバカ」を何度かテイクを重ねたという話でリテイクした理由を説明)
神谷さん「確かにパターンを変えて何テイクか重ねました。最初から理由を言ってくれりゃいいのに。ちょっと弱めに言ってくださいとか。そういうとこだぞ!」 
神谷さん「シリーズ全体を考えたときにこの話はあってもなくてもいいんだけど、この話がないとアタルがクズになってしまうという」

第41話 愛と勇気の花一輪

上坂さん「花畑が美しいんですよね。死後の世界みたいで(笑)」
神谷さん「自分は原作を読んでいた時にはしのぶに引っかからなかったけど大人になって優柔不断のところがかわいく見えてきて」
神谷さん「なおかつ真礼ちゃんってものすごく陽じゃないですか?」
上坂さん「陽の一族」
神谷さん「それがマッチしてバカだけどすごくかわいんだって」
上坂さん「根がかわいいんだって」
神谷さん「そうそう」

第43~46話 ボーイミーツガール

(アタルとラムの心情についての話があったあと)
神谷さん「ラムがどういう心境の変化だったのか正直よくわかっていなくて」
上坂さん「あー」
神谷さん「男ってそういうもんよ」
上坂さん「わからない??ラムちゃんの気持ちがわからない??許さない!!」
会場(笑)
上坂さん「家ではプランをいろいろ考えていくんだけど現場で掛け合いが始まるとそのプランも全部忘れちゃう。すごく辛くなったりすごくカッとなったりとか」
神谷さん「そうか、言語化できない何かになっちゃうんだ」
上坂さん「ラムちゃんも自分の言っていることをコントロールできていないというか」
神谷さん「ラムも10代の女の子だからね」
神谷さん「この理解できない部分もふくめて魅力的なんだろうなって」

(岩波音響監督の人間性を掘り下げているというコメントを受けて)
神谷さん「(自分たちへの説明は全くなかったので)へー」
神谷さん「ほんと優れた音響監督で仕事が早いんですよ。簡潔な指示でOKテイクを組み合わせてちゃんとした作品にするので」
神谷さん「役への入り方は委ねてくれているので。岩波さんがOKというなら大丈夫だろうと」
神谷さん「『じゃ、録りまーす』(声マネ)って」
神谷さん「一回スタジオに来なかったときありますからね。スケジュールの都合で。自宅からリモートで収録には参加していたんですけど。(リモートの画面を見ながら)お前、こんなんなっちまったんだなって」

上坂さんからもらったスタッフへの質問コーナー

事前に上坂さんからもらっていた質問をスタッフに回答してもらった文面をを紹介するコーナー

上坂さんの質問

  • ボーイミーツガールはどうやって制作したのか

  • 4話かけてやるのは最初から決まっていたのか

  • 1期と2期で雰囲気が違うのは意識して変えたのか

吉田アナ「これって声優さんがスタッフにする質問じゃなくて当時、文章だけの小さい記事がある雑誌に載っているレベルですよ」
上坂さん「月刊OUTとか」(注:1977年から1995年にかけて発行されていた日本初のアニメ雑誌とされている)
吉田アナ「流石だな、こういうのついてくるの(笑)」

ボーイミーツガールはどうやって制作したのか

企画当初からボーイミーツガールがやることは決まっていた

4話かけてやるのは最初から決まっていたのか

当初は3話の予定だったが鬼ごっとのエピソードを2話分として5話とする案もあった。その場合アニメオリジナルのエピソードを用意する必要があり最終的に4話に落ち着いた。ただ、その結果、当初の予定から1話泣く泣く削る必要が出てきた。

1期と2期で雰囲気が違うのは意識して変えたのか

特に意識はしていなくて。1期目は原作の79年から80年代前半の話が多く、原作当時の話を現代に落とし込むのに苦心した。2期は80年代後半の話が多く原作の見せ方が変わったのでそうなったのかと。あと2期はボーイミーツガールの話があったので、1期はアタラムの話をまんべんなく入れ、2期は前半に集中させた。

フリートーク

(ラムちゃんは感覚的な子だから言語化が難しいという話で)
上坂さん「ラムちゃんって嫌だからイヤ、腹が立つから腹を立てるという。だから場面としては良さそうだと思ってもラムちゃんが腹を立てているから腹を立てるという。言語化が難しい」
神谷さん「ボーイミーツガールをやっている時にテストをやってこれだなというものを作っていたのだけど。本番になったらすみぺが一個ギアが入ってより感情的なラムちゃんが来たのだけど、あえて乗っからずにおくことで上坂ラムがやっている魅力が引き立つかなと思って」
上坂さん「意識はしていなかったんですけど、アタルからボールが返ってこないなと思って、だからもっとギアが入っちゃう。それは掌の平で踊らされていたと」

歌唱コーナー

「宇宙は大ヘンだ!」を上坂さんが披露してくれました。歌い方としてはキャラソン風ではなくディアパンタレイのように歌い上げる感じだったかと。この歌を聴けると思っていなかったので至福の時間でした。

ただ、冒頭の「ヘンとヘンを集めて~」などのコーラスパートは本日きたお客さんが歌うことになり妙な緊張を強いられました。
全体的に皆のコーラスがおとなしめだったのですが、曲の後半からアタルの声が?と思ったら会場後ろで神谷さんが歌っておりました。

エンディングトーク


上坂さん「ラムちゃんと出会えたことは私にとって宝物ですし。ずっと一緒にいたい親友のように思っています。これからも何歳になってもラムちゃんの声をお願いします、と言われてもできるように鍛えておきます。ラムちゃんの発注待っています!ありがとうございました。」
神谷さん「今日は楽しませようと思ってステージに上がったのだけど、なんか自分が好きだということだけを語ってしまって。自分が声優に上がる前から好きな作品で自分がかかわることができたのは今まで一個もなかったので」
神谷さん「40を過ぎて夢をかなえられるとは」
長時間話しっぱなしてせき込みだす神谷さん、急いで水を取りに行く上坂さん
神谷さん「単行本の最終回を初めて読んで、そのあとアニメの劇場版のボーイミーツガールを観て感動して。この作品の台本で最終回を読んで、アフレコで最終回に立ち会い、オンエアで最終回をもう一度見て。計5回最終回を迎えているんです。毎回新鮮に感動しているんですよ」

以降、Blu-ray&DVDのvol.4の宣伝などがありイベント終了。
文字だけでは伝わらない雰囲気などはvol.4で確認してください。


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