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入浴剤から裕福な時代の到来をしみじみ感じる。

最近の入浴剤は、色とりどりたくさんの種類があって、見ていて幸せになる。

腰痛用、ダイエット用、発汗用ー。フローラルの香り、フルーツの香りー。用途別に、フレーバー別に、それはもうたくさんの種類が流通している。いくつもの選択肢を持った入浴剤は、小袋に入れた“バラ売り”も徐々に増えていく。

はじめはただ、リラックス効果が主たる目的だったが、しだいに「選ぶ楽しさ」を持つようになっていったのが我が国の入浴剤史だ。たくさんの種類を持つようになって、「選ぶこと」が贅沢になっている。「選ぶ楽しさ」にも価値が見いだされるようになった。

私も昔は、何も考えずに、お徳用である大量パックを迷わず購入していた。が、今は、悩む時間も楽しく、小袋の入浴剤を好んで買うようになっている。そして買いだめては、お風呂に入る前にもワクワクしながら「選ぶことの幸せ」、そして「選択できる喜び」を感じている。どちらかというと選択に至るまでの過程がすごく楽しみだ。

ただの「用途」としてだけの価値だけではなく、わくわくの「時間」を提供するようになった「入浴剤」は、裕福な時代への変化を感じる。物がただの「物」としての役割ではなく、付加価値が増えるにつれ、「物」としての役割を超えたものになるのだと思う。

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