pauper 赤単ゴブリンスライ

ジンジャークッキーのことばっか書いてないで、たまにはまともなデッキの言語化もしようと思って。

とりあえずメインボードについて、かつ使う側の話について。
サイドや対処法については以下。

赤単ゴブリンスライのいじめ方

赤単ゴブリンスライのサイド候補

コンセプト

ゴブリンの名の通り、ゴブリン部族シナジーを活用。
スライの名の通り、超速攻型のアグロビートダウン+火力で相手をシバき倒す。
どの環境でもある程度強く、単純なビートダウンではなくパーツ間のシナジーがありつつ、環境や好みに対応して差し替える余地があったりするので、いつ握っても面白いデッキ。

動きの基本としては、1〜2マナのゴブリンをわしゃわしゃ横に並べて殴り、ゴブリンの奇襲隊やらゴブリンの踵裂きやらで削り、いい感じに削ったら火力で締める。
具体的なことはパーツ紹介に記載するが、優秀な生物による殴り合いではなく、とにかくライフを削ることに特化している。そのため、勝つ時はしっかり殴り切るパターンが大半な緑単とかと違い、圧倒的に盤面負けしながらライフ削り切って勝つパターンも多い。

なお、当記事は完全に赤単ゴブリンスライに寄せるので、ただの赤単スライやゴブリントークンなどは除外する。

サンプルリスト

晴れる屋で自分のと同じリストが載ってたので。
MOチャレンジのやつ。

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採用されるパーツについて 1マナ生物

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・モグの徴収兵部隊
・ゴブリンの群勢
テキストそのまま読むと、モグの徴収兵部隊の方は打ち消されたら誘発しないように見えるものの、エラッタ入ってゴブリンの群勢と同じになってるので同じ。わかりやすいデメリット付き1マナ2/2生物。2点クロックも重要ながら、タフネスがしっかり2あるのがとにかく強力で、フェアリーやボーラスの占い師あたりによるブロック、全体1点火力を素で耐える。

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・鋳造所通りの住人
大体2/1か3/1でアタックする前のめり生物。タフネス1でトランプル無いので、何でもいいからブロッカーが立ってればダメージ通せず簡単に相打ちしてしまうのが欠点。
完全なライフレース特化の前のめりスライにするなら入る、少し継戦力を気にするビートダウンにするなら入らないかも、みたいな存在。

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・モグの略奪者
・ゴブリンのそり乗り
ゴブリンスライがライフレースに強い理由であり、勝手に盤面がボロボロになる理由。
ライフを攻めたければブロックされた生物をブロックされてない生物に食わせたり、どうしても潰したいブロッカーがいるなら食わせる向きを逆にしたり、自ターンのコンバットにおけるダメージ計算の最終決定権を持つ。
だけでなく、当然召喚酔いしてる生物を食べることもできるため、速攻付与するかのようにそのターンのダメージへ貢献させることができる。
また、マナがかからないので、「減縮や電謀に対応して起動し、重要なところを生き残らせる」「絆魂や堕落の触手を避けて回復させない」などの小回りも地味に効く。

ただ当然ながらリスキーな能力であり、パンプされた生物がバウンスやら除去やらされて投了するのはもはや伝統芸能。

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・ゴブリンの付け火屋
変わり種。あまり使われてるシーンを見ないが、俺は好き。
ゴブリンのそり乗りと並ぶといつでもはらわた撃ちを構えた状態になれる、単純にタフネス2までならブロックされても倒せる、何にブロックされても1点は通せる、戦闘前にそり乗りで食べると小さいブロッカーどかしつつパンプアップできる、と小回りの効く1マナ生物。
個人的に好きではあるものの、使用感としては「時々凄い噛み合いを見せるが、どうにもカードパワーが足りずスライとしての純度が落ちる」といったところ。

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・激情のゴブリン
変わり種。時々1〜2枚入ってるのを見る。
空漁師、アンコウ、尖塔のゴーレムみたいな「これ置けばアグロ止まるやろ」という役割のカードをシカトできるのはそりゃ有難い。
ただ、根本的にこいつが1/1でしかないこともあり、これも「強くはないが、時々凄く強い場合がある」タイプのカード。

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・威嚇者の信徒
変わり種。激情のゴブリンと似た存在。

激情のゴブリンと威嚇者の信徒の比較
威嚇者の信徒の立場で記載。

威嚇者の信徒の強み:
①出したターンから使える
②赤のインスタントさえ構えていればいつでも使える(除去や瞬速へ対応しての使用も可)
③マナに余裕あれば複数体を止められる
④赤の呪文を唱えるのは相手でもよい
⑤相手ターンでも使える(意味があるとして、幻影の熊の除去とかくらいな気はするが)
⑥使う1マナの色は問わない(赤単なので無意味)

威嚇者の信徒の弱み:
①戦闘前に呪文を唱える必要がある。それによる悪影響としては、戦闘前に生物置いたら戦闘フェイズでのインスタント全体除去に巻き込まれた、マナ使い切ってしまい戦闘フェイズにSSS対応の稲妻や不死対応の大祖始の遺産などのアクションを起こす選択肢が無くなった(相手の立場で考えても、自分本位に動きを考えやすい)、など。
ただ、根本的に他の1マナ生物の誘発やそり乗りの行動の幅広げる目的で戦闘前メインに生物置くことが結構多いため、あまり関係ない場合もある。
②ハンド使い切った4T以降、誘発させられない場合が出てくる。(赤の呪文はメインデッキに41〜2枚程度、サイドでアーティファクト足してたらその分減る)
③赤の呪文を唱えること自体にもマナが必要なため、まれに足りない場合がある。

総括すると、「カードパワーや小回りの効き具合においては威嚇者の信徒の方が強いものの、激情のゴブリンは単純な分ムラがなく安定感がある」みたいな感じ。

採用されるパーツについて 2マナ生物

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・モグの戦争司令官
初見相手に「そいつ強くないですか?」と言われた数ナンバーワン。
そり乗りとの相性が抜群で、3体分食べることができることに加えて、エコー払わないつもりの場合は本体食べちゃって問題ないのでタダ飯が食える。
また、カード1枚+2マナで実質3枚の生物が確保できるのは、鋳造所通りの住人のパワーを上げる意味でも、ブロッカーの数を上回る意味でも、ゴブリンの奇襲隊のダメージを上げる意味でも、重要。

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・ゴブリンの奇襲隊(実質2マナ)
こっちはそもそも皆知ってるので何も言われない。
堂々たるフィニッシャーであり、これを盤面捌かれる前に3〜4ターン目で置けるかどうかが、ゴブリンスライのキルターンの鍵となる。(正確には、こいつで盤面崩壊しながらライフ削って、火力でトドメを刺すので厳密にはフィニッシャーの定義からは逸れるかも)

なお、孔蹄のビヒモスの影響でよく勘違いされるが、「全体をパワーアップさせる速攻生物」ではなく、「全体をパワーアップさせて速攻を与える生物」なので注意。
よくあるパターンとして、3ターン目に1マナ生物置いてからこれをキッカーで唱えると、先に置いた1マナ生物も速攻を付与され攻撃参加できる。

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・泥騒ぎの群勢
変わり種。
2マナ2/2速攻と見るとスライとの噛み合いが良く強そうではあるが、他のカードとのシナジーが特にないこと、横並びを活かすデッキであるため単体での強さにそこまで高い価値を見出せないことがあり、ゴブリンスライでこれが入っているのはなんだかんだあまり見ない。ある程度単体スペックが重要視される、ゴブリンじゃない赤単スライにはよくいる。

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・モグの下働き
変わり種。
3/3というサイズが重要で、コーの空漁師やボーラスの占い師では止められないため、除去がない限り3点クロックを通してくれる(他をブロックする)ことが多い。そうなればこちらの思う壺で、盤面維持のためにライフ削るの許して貰えたなら後は数並べて無理矢理削るなり火力なりで締めるだけ。
そんな感じで使用感良かったので一時期ずっと使ってたんだけど、「除去がない限り」の前提が厳しい環境になってきたので、最近は使っていない。

採用されるパーツについて 3マナ生物

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・ゴブリンの踵裂き(実質3マナ)
3マナ3点速攻+ブロック妨害だけでも悪くはないのだが、重要なのは「疾駆で毎ターン戻って来て、次のターンまた唱えることになる」こと。
もっと言うならば、「毎ターン鋳造所通りの住人を誘発させ、毎ターンゴブリンの群勢とモグの徴収兵部隊がアタックできる」こと。

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・ゴブリンの女看守
ゴブリン的にはいつものだが、ゴブリンスライ的には変わり種。
単純にサーチ+アドバンテージで強いと共に、踵裂きと同様「毎ターン自身をサーチすれば、毎ターン生物を唱えられる」ことにもなる。
また、生物限定ではないため、後述するタール火のサーチによる火力確保も可能。
ただ、やはり3マナ1/1は悠長ではあるので、スライとして組む場合は個人的にはあまり入れたくない。

採用されるパーツについて 火力

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・稲妻
いつもの。
・稲妻の連鎖
稲妻が4枚では満足できない場合。

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・ゴブリンの手投げ弾
最強火力。
そり乗り同様、戦争司令官本体をそのまま投げれば実質ノーコスト。そうでなくとも、最後の締めに使う分にも実質ノーコスト。

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・火炎破
手投げ弾同様、締めに使うなら実質ノーコスト。

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・死の火花
消耗戦かつ2点火力で焼ける生物が多いデッキ、回復手段に乏しい相手なら強い。
相手からしたらクリーチャーを殺さず死の火花の上に何か他の呪文乗せて連鎖を止めたいところだと思うけど、ゴブリンは気軽に自殺できる生物が多いので、それもそうそうない。

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・タール火
基本的にはショック。唯一の利点は、ゴブリンの女看守から持ってこれる事。
女看守を2〜4枚積むなら、1枚挿しておくと動きの幅が広がる。ただのショックとはいえ、SSSもデルバーも憤怒鬼も騒がしいネズミも焼けるので、サーチできるなら欲しい場面は多い。

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・炎の斬りつけ
親和と尖塔のゴーレムが憎ければ。

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・火花鍛治
生物のとこに置くべきかは悩んだけど、役割的には炎の斬りつけとかと近いので。
凄い勢いで自分も削れるが、凄い勢いでブロッカーをどかせる。SSS対策としても強いものの、青単とか相手に調子乗って使いすぎるとライフレース負けしたりするので注意。

採用されるパーツについて 土地

山については特に言うことないので、山以外の土地について。
個人的には、スライに寄せるなら山単推し。土地少し盛って女看守からの動きを作ったりする構成にするなら、土地引きすぎてもケアできるようにこういうの入れるのはアリだと思うけども。

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・忘れられた洞窟
序盤の土地として使う分には1テンポロスするものの、中盤以降ではドローに変えられるので丸い選択。

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・ぐらつく峰
いつ引いても1テンポロスするものの、いつ引いても2点乗せられる。言い方を変えれば、山セットから1マナで+2/+0修正のソーサリー打つ2枚分の仕事を1枚でやれる代わりに強制、みたいな感じ。
ただ、トランプルが無いため無駄になりやすく、一瞬試して以降使っていない。

こまごました技術やシナジーなど

だいたいパーツ紹介の方に書いちゃったけど、書いてない部分について。

生物を全部唱えてよいかどうか
ゴブリンの群勢/モグの徴収兵部隊の足を止めずにいかにして殴らせ続けるか?が重要になる局面が多い。
なんだかんだデッキ内の生物数は半分ちょっとなので、生物をトップできる確率は50%ちょい。なので、手札に生物が複数いる場合でも全部出し切らず、1枚は次のターンに残しておく選択が必要になる場合がある。相手の残ライフと手札残数(=除去やブロッカー)次第ではあるが。
ちなみに、こういう目的でハンド残して動くと、勝手に火力呪文だと思ってくれる場合はあるものの、その勘違いでこちらが何か得をするということはあまり無い(結局守りに入られるだけのため)。

戦争司令官のエコー
払わないことが多いが、ノータイムで払わないのではなく少し考えた方が良い。というか、状況によるものの2T目とかは他の生物優先して置き、エコー払う払わないの選択の余地がある使い方をした方が良い場合が多い。
わざわざエコー払って維持する主な目的は以下。
・布告避け
・アタック参加回数の確保
・ブロックされるかそり乗りで食べる場合にアンタップトークンが出ることによる擬似的な警戒アタッカーの確保

細かいコンバットトリック
そり乗りで戦争司令官の本体を食べると当然トークンが出るが、これにより鋳造所通りの住人が誘発する。そり乗り自体の効果によるパンプアップはわかった上でも、この副次効果によるインスタントタイミングでのサイズアップは見逃されることが多い。

そり乗りのパンプを誰に乗せるか
乗せる先に選択の余地がある(ブロックされてない3体のどれかにどれでもいいから乗せよう、など)時は、いれば戦争司令官に乗せる。バウンスなり除去なりされた場合に一番マシなため。
なお、マナ引けずハンド余ってる時で、バウンスが想定される場合は、唱え直しのテンポ考えて普通に軽い奴に乗せた方がいい。
また、サイド後で赤含め2マナ構えられてる場合は2/2に乗せるのもあり。起動スタック電謀の被害が減る。

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