第5期パウパー神挑戦者決定戦、白単ウィニーの話

カジュアル参加だし教えるほどの技量も無いので、ログ程度に。面倒なので逐一保険かけずにゴリゴリに書く。間違いは全部許して。
成果を問わず労力を盲目的に褒める残業体質な日本人の悪癖、俺を褒めるときにだけ発揮してみせろ。

●デッキ選択、リスト調整

リストこれ。

・デッキ選択について

前日の夜にふわふわ考えて、
・なんかコンバットいっぱいできるデッキがいい
・赤単/青単/2色フェアリー/各種親和に明確な不利つかない、できれば有利なデッキだといい
・エルフ以外のコンボはテラーとフェアリーに滅殺されるので気にしない
・青黒テラーは少ない見込みなので、そこには弱くても許してあげる
・純正バーンやPinger Burnなどその他の赤系も多分無数の《青霊破》《水流破》に滅殺される
・裏目のあるインスタントのやりとりは不得手だし好きじゃないので避けたい(これはいつものこと)
…という感じで、白単ウィニーを選択。

自分は75枚に納得できないとストレスを感じる人間なんだけど、結果的にメインは最近の入賞リストのテンプレ通り。自分の理解力でも納得できるくらい完成されている。

逆に変更の余地があると自分が考えている部分について、変更しない選択をした理由を以下に示す。これを書くのは、これを書きがちなことを以前褒められたから。安直な人間なんだ俺は。

・《神憑く相棒》不採用

基本的には、《戦隊の鷹》との選択になると考えている。

器用なようで不器用なビートダウンである白単ウィニーは、唯一の得意分野であるライフレースを制することが求められ、2マナ1/1を大量に採用してしまうとテンポ面の問題でその達成が困難になる。ただゆったりと1/1を並べたところで、その1/1をライフレースに寄与させて勝利を目指すことができなければ、アドバンテージを稼いでいる"ように見える"だけだ。その意味で、これを《戦隊の鷹》と両立してしまうと、アドバンテージの代償としてテンポ損が許容できないレベルになると認識している。
※単にライフレース上の価値が低いだけでなく、全体1点や《溶岩の投げ矢》などで大幅にテンポを奪われてしまいやすくなる、まで含めての「テンポ損」。

では、どちらを採用すべきか?というと、少なくとも現環境では《戦隊の鷹》だと考える。
まず、単純に生物としての価値が飛行の分で高いこと。特にテラーや親和、一部のコンボなどに対する勝ち筋として、飛行生物の頭数は重要。《神憑く相棒》はそれ自体は勝利に直結しないが、《戦隊の鷹》は直結する。
また、確実に4回チャンプブロックできる点も、テラーや青白親和などデカブツデッキに対するゲームプランが立てやすくて強いと判断した。
あとは個人的に、こういう占術なしの1ドローはキープ判断が難しい(初手の価値がドローしてみるまで確定しないため)ので、あまり信頼していないというのもある。

飛行1/1があまり強くない環境や、《未達への旅》や《虹色の断片》など非生物を探すことが大事な環境なら、《神憑く相棒》もありだとは思う。ただし、そういう環境で白単ウィニーを握りたくなることは無さそうかなとも思う。

・《鼓舞する監視者》不採用

マナ域の都合で、《戦隊の鷹》と同様にクリーチャーを連れてくる《民兵のラッパ手》との比較になる。
《神憑く相棒》と共通する話(1ドローを信頼していないなど)はスキップ。それに加えて、3マナでタフネス1という点が、《祭典壊し》《溶岩の投げ矢》耐性やブロッカー性能など、特に赤単に対して大きなリスクになる懸念があり、今回は無し。

ただ、《神憑く相棒》とは異なり、これ自身が飛行戦力としてライフレースにしっかり参加できるのは魅力。タフネス1のテンポ的なリスクがさほど高くない(というかカルレがさして強くない)環境ならアリだとは思う。

・マナベース

《カビーラの交差路》については、赤単に対して2点ゲインよりもタップインによる展開遅れで失うライフの方が大きいと判断したため無し。《隔離されたステップ》も同様。

これらの「平地でない土地」が入らない都合で、今度は《のどかな農場》が採用圏内に入る。
なるべく4マナまでスムーズに伸ばせるように土地が20枚入っている(1枚なら初手にあってもそれなりの期待値で4ターン目アンタップインできる)こと、タップインのリスクよりサイズアップの恩恵の方が大きいと判断したことから、こちらは採用。ただ初手に複数枚引くと片方は大概タップインになるので、2枚。
半端なサイズのクリーチャーが多い白単ウィニーにおいて、+1/+1カウンターによるサイズ微調整は腐ることが無く、見た目以上に強い。実際少し前に使ってみるまで舐めていた。

なお《のどかな農場》の代わりに《光輝の泉》を1〜2枚採用することも少し考えたが、純粋に2点ゲインより+1/+1カウンターの方がウィニーにおいて価値が高いと判断。

・《再稼働》の不採用

わざわざ釣りたいほど強いクリーチャーを《ラフィーンの密通者》で捨てることは基本無い。つまり白単ウィニーにおけるこれは、戦闘・除去・打ち消しなどで生物が落ちる消耗戦前提のカード。
そのため、こちらの生物を除去してくれない相手(アンフェア、青単テラー、プレイングや引き次第で他デッキも)への脆弱性が気になり不採用。

戦闘面でも、「あまりフィニッシュ以外でチャンプアタックするデッキではない」「タフネスが高めな生物が多い」「《虹色の断片》がある(相手も警戒する)」ことから、割とクリーチャーが死なない状況が多い。ライフレースのためにチャンプブロックする機会はあれど、そこでその役割を担うのは弱いクリーチャーであり、《再稼働》で釣りたいクリーチャーではない。

・全体強化の採択

《護衛の誓約》を、一部《レイモス教の再興》に変える選択肢もある。もしくは単に追加。
ただし今回は、以下の理由から採用していない。

・ライフを詰め切るための強化呪文としては、0マナにしても1枚のカードとして修整値が足りない。

・コンバットトリックとしてクリーチャーを狩る運用は、仮想敵との対面でそれをしたい場面がそもそも多くないうえ、この修整値でそれができる局面は多くない。

・全体除去対策としては、今回飛んでくる全体除去には《祭典壊し》など《虹色の断片》で十分なカードや、逆に《残響する真実》《墓所のネズミ》などこれでは防げないカードが多そう。

・《黎明運びのクレリック》1枚の枠

ここは個人的に、《護衛の誓約》の4枚目や《レイモス教の再興》、《邪悪を打ち砕く》などが視野に入る。
単純に生物の頭数がもう少し欲しかったこと、対赤単をより盤石にしたかったこと、腐る相手の少なさなどから、今回はこの選択とした。

●サイドボード

ここは多少独自調整。

4:《塵は塵に/Dust to Dust》
言うまでもなく、対親和。
単純に初手や序盤に引く確率を高めるための4枚。

3:《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
赤単、ボーグルや白単英雄的、CawGateなどに。特に墓地対策は意識していない。
《________ Goblin》型や《水蓮の花びら》型によって異常な爆発力を得た赤単にブン回りで負けるのを避けたく、初手に握る確率を最大限にしたかった。そのため、メインとサイドで合わせて4枚。
なお《アラシンの僧侶》《名誉の斥候》あたりも考えたが、刺さる範囲の狭さが嫌でやめた。

2:《邪悪を打ち砕く/Destroy Evil》
対《つぶやく神秘家》、対《きらきらするすべて》、対《吸血鬼の君主》、対《予想外の牙》付き5/5、ついでに対ボーグルや白単英雄的。

3:《軍旗の旗手/Standard Bearer》
コンボは捨てたと言ったくせに捨てきれない意地汚さ…ではなく、ゲートを強く意識した枠。ついでにエルフやボーグル。
なおエルフに関しては、これを出したとて勝てるか怪しい気はする。俺にはわからない。

なんだかボーグルに対して過剰な気もするが、どの枠も「結果としてボーグルにも効く」だけで、ボーグル目的ではない。

2:《真紅の見習い僧/Crimson Acolyte》
対赤単においては、個人的にそこまで信用していない。(勿論サイドインはする)
そちらではなく、URフェアリーやポンザ、ボロスなど赤い除去を採用したデッキを意識して投入。

1:《不動のユニコーン/Steadfast Unicorn》
CawGateや赤単、その他アグロなどに効きつつ、普通に強いので有象無象へのユーティリティ的な役割も兼ねて1枚確保。メインの《黎明運びのクレリック》との交換も少し考えた。

どうにも枠を作れず1枚に収まったが、枠が許せば2〜3枚欲しいカード。実際当日も活躍した。

0:《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
墓地系コンボは赤単青単に根絶やしにされると判断した。テラーには墓地対策より遅延生物を除去する方が効く。トロンはいない。よって不要。

0:《太陽の槍/Sunlance》
少し悩んだが、こういう「色んなところに半端に効く」類のカードは、俺程度の技術ではサイド構築やサイドボーディングの判断を鈍らせるのでやめた。

0:《マナの税収/Mana Tithe》
どちらかというと、時々見るこのカードをサイドに積んでいる理由をうまく理解しきれていないだけ。実は少しコンプレックス。
なお、俺は相手を見下す否定の意味で「理解できない」という言葉を使うことを何より嫌う人間なので、ここの「理解しきれてない」は文字通りの意味。能力不足。

0:《存在の破棄/Revoke Existence》
アーティファクトとエンチャントの対策はそれぞれ十分あるので不要と判断。

0:《黒曜石の見習い僧/Obsidian Acolyte》
カルニブラックは引き分け回避やCawGateであまりいない(いたとて勝たない)のかなと予想。憶測レベルだけど。
UBフェアリーは少しいるかもしれないけど、割とメインでどうにか頑張れるんじゃないか?と楽観視していた。どうやら結構いたらしい。

●当日の結果

①青単テラー 2-0
個人的に何を握っても一番嫌なカードである《つぶやく神秘家》が勝敗に強く関わるマッチアップ。神秘家がいなければ概ねどうにかできる、定着したら厳しい、と思っている。
初戦は神秘家からトークン展開までいかれてしまったものの、《護衛の誓約》2枚引きの力でゴリ押し成功。二戦目は普通に押し切り。
なにやらデルバーが中々ひっくり返らなくて困っていたが、積み込みをブレストのみに依存したデッキのデルバーはそういうものなので、それのおかげと謙遜するつもりは無い。

②黒猫コン 2-0
だいぶテラーを厚く見て、布告とか地上ブロッカーとか多めなデッキだったので、相性有利を押し付ける形で大量の飛行生物で押し付けきった。
あとから聞いたら、サイド後は《墓所のネズミ》が3枚(2枚かも)と《悲哀まみれ》が入ってたけど引かなかったとの話で、それらを想定はしつつもケアしきれない状況だったので、もし引かれたらだいぶ面倒なことになっていたかも。

③きらきら親和 1-2
《未達への旅》が大活躍して1本取ったものの、土地2で止まって《塵は塵に》抱えてモジモジして負けたのと、トップ弱すぎて普通に押し切られ負け。
お互い軽いのがそれなりに並ぶ都合で、コンバットが大変楽しいマッチアップだった。

④グリクシス親和(猛蔵さん) 1-2
メインでライフあと1点まで削ったところから捲られて負け。サイド以降は《塵は塵に》当ててじわじわ勝ちと、土地2止まりの負け。
きらきらにせよグリクシスにせよ、サイド含めた今回の構築なら割と勝ちやすいマッチアップではないかと思う(あまり自信は無い)ので、ここを落としたのは痛い。

⑤壁コンボ(板前さん) 1-2
どうあがいても絶望。白単ウィニーで壁コンボは無理。
…と思われたが、メイン普通に取られた後にサイド後はどうにか盛り返し、最終戦もあと1ターンまで追い詰めるに至った。ただまぁ大幅な相性不利には変わりなく、特に「今回惜しかったから今後はサイドもう少し厚く見よう」とか言う気はない。

⑥ブラッドバーン(okadaさん) 2-0
初戦は3ターン目にダブルインプされたこともあり、火力重ね引きされたら危ういライフ(たしか8とか)まで詰められたりしたものの、それ以外は安定して勝ち。
サイド次第だけど基本的には有利対面で、かつ個人的にブラッドバーンにできることできないことはそれなりに知っているつもりなので、安定して勝てた感じ。

サイド後、「普通にやったらもう負けない」状況下で、《民兵のラッパ手》1体だけ立ってるところに《僧院の速槍》1体がチャンプアタックして、そのままブロックで死んでいったシーンが印象的。
「果敢2回誘発させて狩られたら怖い」と怯えてこちらがブロックしない、という一縷の望みに勝ち筋を見出した(というか他の勝ち筋がもう無いと判断した)のだと思う。沢山回してる方なんだなぁと感心した。

⑦いつもの(ほったろうさん) 2-0
※《盗み癖》4積みを筆頭に、特殊なカードを色々積んだゴブリンスライ。

余程ブン回られない限りは負けないガン有利対面なので、そのまま強みを押し付けて勝ち。
いつもパウパーティーのデッキ登録するとき楽しみに見ており、特殊なカードも概ね把握してケアできる。ローグの強みを生活習慣で潰し切った形。
あとそもそも俺が知ってる特殊なカードはほとんど今回の白単ウィニーに刺さらないという話もある。

⑧Caw-Gate(にしむーさん) 2-1
メインは無限枚の《虹色の断片》に凌ぎきられて絆魂ゲートの回復を止められず投了。サイド後はゲート用に積んでいた《軍旗の騎手》と《不動のユニコーン》で勝ち。

時間めちゃくちゃギリギリで、初戦の投了が少し遅れてたら時間切れだった。

●おわりに

おわり!
沢山コンバットできたしデッキ選択やら調整やらも上手いことハマったし、楽しかった〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?