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非伝統音楽のkonnakol

ここでは、伝統音楽の分野以外でkonnakolを使っている音楽を紹介します。リズムを歌う事の可能性を知って頂けたらと思います。

インドのパーカッショニストViveick Rajagopalanが、同じくインドのラッパーであるMC MawaliとDJ Tod Fodと出会った事で始まったプロジェクト。ラップとkonnakolの相性の良さがよく分かります。ちなみに動画を見ても分かりますが、この曲はAdi Talaで展開されています。

続いてはKhandaフレーズ例の元ネタです。動画6:05〜辺りから。

Tigran Hamasyanとバークリー音楽大学の「Middle Eastern Fusion」コースを受講している生徒達とのセッション。中東の様々なスタイルの音楽を学ぶ実験的なコースのようで、Tigranの音楽とも親和性が高く、素晴らしいコラボレーションになっています。Tigran Hamasyanもkonnakolではありませんが、ヒューマンビートボックス的な事をやるので、ピアノソロ中にリズムを歌ってメロディを乗せている様子が分かるかと思います。

次に紹介するベースのPanagiotis Andrewという人もkonnakolでリズムを歌いながらソロをとります。動画4:38〜辺りから。

Now vs NowというJason Lindner(key)が中心のグループ。
この曲は11/8拍子です。ベースソロでちょくちょくTaKaDiMi TaKiTa TaKaDiMi(4+3+4)と歌っているのが分かるかと思います。ソロベースになっても、きっちり11/8拍子の中でソロを取っているという事ですね。

続いてはPrasannaというギタリストの、タイトルそのままな'Ta ka ta ki ta Blues'という曲。

Prasannnaは、南インドの伝統音楽であるカルナティック音楽をギターで表現する先駆者的存在のようです。こちらも、最初にリズムを歌ってその上にメロディを乗せています。曲のリズム構造がよく分かるイントロとも言えますね。

ギタリストでkonnakolと言えばJohn Mclaughlinもその一人です。インドのパーカッショニストと組んだShaktiなどが有名ですが、次の動画はJohn Mclaughlin Trioの演奏。3人とも芸達者すぎて、ある意味笑えます。


少し路線が変わりまして、Project MishraMというインドのバンド。Mishramという名前通り7人編成のバンドのようです。"Progressive Carnatic fusion band from Bangalore"との事で、伝統音楽をベースにしたプログレを展開しています。


こちらはMaria pia de vitoというジャズボーカリストの曲。これはkonnakolではなくtabla bolっぽい気もしますが...


ドラマーにもKonnakolist(という言葉があるかは知りませんが)はたくさんいますが、Steve Smithもその一人です。こちらはRaga Bop Trioというギター・サックス・ドラムという変則トリオ。ギターは前述のPrasanna、サックスはJohn Mclaughlinの'Floating Point'にも参加しているGerge Brooksです。

こちらはライブ映像。


ここまで、様々なジャンルの音楽で使われているkonnakolを見てきましたが、最後はkonnakolを究めた方々、もとい神々の演奏をお聴き下さい。冒頭に紹介したViveick RajagopalanとBC Manjunathのデュオ。人間業とは思えません...


まだまだkonnakolを用いている音楽はあるので、皆さんも探してみて下さい。メロディとはまた違う面白さが伝われば幸いです。

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