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スワローズ勝負のビジター6連戦 我慢した男たち花開く

今年は最大10連休だったというゴールデンウィーク。テレビでは各観光地で楽しそうに過ごす人々の姿が連日放送されていた。
休日は野球観戦しかすることがないヤクルトスワローズファンの僕は、ビジターでの試合が続いたので球場に行くこともなく、テレビで野球を観る日々が続いた。
正確に言うとテレビで観ていたのはスワローズ以外の試合で、本命は野球速報アプリで観戦していた。
理由は課金をしていないため地上波放送しか観ることができないから…。ケチなので金のかからない一球速報を利用している。
"コアなファン"を気取っているが、ファンクラブはプラチナでもゴールドでもないレギュラー会員だ。僕に影響を受けてファンになったと言っている仲間は、今シーズンついに年間シートオーナー様にお成りになられた。
彼女が、チケットの買い方を質問してきた頃がなんとも懐かしい…。


3日火曜日から始まったタイガース、ジャイアンツとのビジター6連戦。昨シーズンから両チームとの相性が悪いこともあるし、タイガースは6連勝中、ジャイアンツにはホーム開幕3連戦で3タテを食らっているので、正直「5割で乗り越えられれば良し」と思っていた。
だから、連戦を終え、この結果には大満足している。


日本シリーズMVP復活!

甲子園球場での初戦、小川投手の完封勝利を支えたのは"準永久欠番"である背番号「27」を今季から継承した中村悠平選手だった。
彼が開幕マスクをかぶれず出遅れたことで、松本・古賀・内山選手の活躍が見られたのは今後に向けてかなり大きいが、やはり扇の要に彼がいると安心感が違う。
とはいえ、復帰からずっとスタメンというわけではなく、この連戦では内山壮真選手と3戦ずつ分け合うこととなった。
今のところ打率.500と好調なのも頼もしいが、何より感動したのは8日のジャイアンツ戦だった。

スタメンは内山選手だった。
1点ビハインドで迎えた9回表、代打で出番が来ると中村選手は逆転へ繋がる貴重なツーベースヒットを放った。
19歳の若手にスタメンマスクを奪われても、しっかり準備をしている。でなければ大事な場面でこの一本は出ないだろう。
そしてそのまま、内山選手に代わって裏の守備につきリードを守りきった。
日本一の捕手になってもおごることがないその姿、積極的な走塁、途中出場でも変わらないプレーに感動した。
中村選手が今後怪我なくシーズンを戦えることを願い、面白くなってきた正捕手争いにも期待している。


エース健在!今シーズンチーム初の完封勝利!

タイガースとの初戦、先発を誰に託すのかが大事だった。ここを取ると落とすとで今後の流れが全く違ってくるからだ。
雨で試合が流れた高梨投手が有力かと思われたが、任されたのは開幕投手・"ライアン"小川泰弘投手だった。
9回 112球 被安打6 三振5 四死球0 失点0
まさに無双状態。LIVEと比べて一球速報は時間差があってイライラするのだが笑、この日は更新が遅れても余裕で観ていられた。
完投は高橋投手がやっていたが、完封勝利はチーム初。勝ち星にこそ恵まれないが、先発5試合でクオリティースタート3試合、チームの勝ち頭・原投手に劣らない28イニングを投げている。
開幕投手に奥川投手の名前が出なかったとき疑問の声をよく耳にしたが、デビューしてから毎年15試合以上先発登板し、2019年も2020年も、どんなに苦しいときでも小川投手はシーズンを通してマウンドに立っていた。
前の記事に、良いとき悪いときの差が激しすぎると書いたが、投げ続けている小川投手に対する尊敬を忘れてはいけない。
現時点で1勝に留まっているが、投打が噛み合えば二桁勝利も見えてくるだろう。そして、あと何試合も完投勝利を見せてほしい。


"秋吉おじさん"も喜んでいるだろう

神宮球場でよくお会いする一人に、元・スワローズの秋吉亮投手の名入りユニホームを着た"秋吉おじさん"という方がいた。
外野なのに立ち見厳禁の席に一人ドッシリと座り、感情抑えめな彼とは何回かハイタッチをしたことがある。
僕は2020年は現地観戦なし、昨シーズンはクライマックスシリーズから現地に行き、その時は内野席で観戦したため最近彼とは会っていない。今もいつものあの席に座っているのだろうか…。
そんな彼が大好きだった秋吉投手がトレードでファイターズに移籍したとき、物静かな彼もショックを隠せないようだった。
「いやー、ショックですよね」
その一言を聞いたとき、移籍の噂が絶えなかった自分の推し選手を思い、彼に共感したことをよく覚えている。もちろん僕も秋吉投手が好きだったから残念だった。
余談だが…、移籍が決まってから選手の写真入り缶バッジのガチャを回したとき、秋吉・谷内両選手のものが当たったときは複雑な気持ちになった…。

そして秋吉・谷内選手とトレードでスワローズにやってきたのが高梨投手と、この連戦で活躍した太田賢吾選手だった。
太田選手は3試合に先発出場。内野手登録だがライトの守備につき、2番・6番打者での出場だった。
特に2番でスタメン出場した6日のジャイアンツ戦が凄かった。4打数3安打3打点、初級スクイズ成功・スリーベースヒットありと大暴れだった。
高梨投手が先発として結果を出していくなか、出番が少なかった彼が遂に素晴らしい活躍を見せてくれた。内野手には絶対的存在が二人いるなか二軍での日々が長かったが、外野手としてサンタナ選手の穴を埋めてみせた。
谷内選手もファイターズで頑張っている。廣岡選手もジャイアンツでスタメン出場している。トレードでスワローズを去った選手が頑張っているのを見るのは嬉しいので、高梨投手・太田選手が活躍していればファイターズファンの方も喜んでくれるのではないか。
そして何より「"秋吉おじさん"が喜んでいてくれたら」と思う。また現地で彼に会って、野球の話がしたいものだ。


6戦5勝1敗が嬉しすぎたので、長くなったがまだポジる

長岡選手プロ初ホームラン、木澤投手プロ初勝利おめでとう!
山崎選手の試合を決める逆転タイムリー二塁打も嬉しすぎた。代走・守備固めで試合終盤での出場が多いなかよくやってくれた!

神様

情報量が少ないスワローズでもニュースになるくらいド派手なことをかました人がいる。たぶんプロ野球ファンの方はご存知だろう。
プロ野球史上9人目、2試合連続満塁ホームランを打った村上宗隆選手だ。

三戦連発グランドスラムがかかった7日の試合の7回表、一死満塁の場面で山田選手が犠牲フライを打って1点を返したのだが、「三振でもいいから満塁で村神にまわってほしい」と思ったのは僕だけではないはず…。

6連戦で 22打数 5安打 11打点 3本塁打

5安打で3本塁打…
ちなみに三振が6つで通算34、リーグ2位
四球は5つで通算27、リーグ1位(2位はスワローズ山田選手で18)

凡打もそれなりにあるし打率は.283で低くないのだが、なんかその印象が強すぎて打席に立てばホームランか、ファアボールか三振か…、みたいな印象だ。熱すぎる。
ライオンズ山川選手が14本塁打で31打点に対して、村上選手は9本塁打で同じく31打点。
満塁弾2発とはそれほど強力ということか。スワローズOBの真中満さんに"令和の満塁男"と言われていたが、村上選手がかなりスゴいことになっている。

6連戦お疲れ様でした!

今月末から始まるセ・パ交流戦でまた流れが大きく変わるだろうが、とりあえずそこまで首位をキープできるだろうか。そこに注目して応援を続けていきたい。


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