呼応

断片的なコンクリートの間の窪みに微かに溜まる水を間違えて踏み、針葉樹を想像しようとしてシダ植物の映像に邪魔をされる 
広角のレンズに無理矢理収めた3人の人間とテーブルを目を細めて流し見した後、煙の動きで空気の流れを感じる。どうやら難しくて悪い空気に付き纏われているらしい そろそろ明けていく空を見ないといけない。
土の中の温度はどうだろう。気温は下がり続けている。葦の周りの凍った水面と、埋れた殻を想像した 
無駄に誇張された文字の形に吐き気がする。切られなかった藁の束はどうするんだ。怒られることはない。怒ることもない。想像して、会って ビルの真下に放置した自転車の様子も、見に行ってみるべきかもしれない。漕いでも進まなくて嫌になったり、彩度の高い建物の隙間の空にうんざりしたこととか、ここではそういうことを、感じていたくはない。

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