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運動鍼と急性症状

運動鍼は陽気を巡らす鍼法として
紹介しています。

”患部を動かして”ということなので、
慢性の症状に使うという感じがしますが、
運動鍼は慢性の症状にも急性の症状にも
使える鍼法です。

慢性の症状は症状が長期に固定していて、
東洋医学では陽気の巡りは悪くなっているので、
鍼灸や患部を動かして陽気の巡りを良くするのは
分かると思います。

急性の場合は
患部が内出血や腫脹、熱感が
ある場合があります。
もちろんその場合は患部を無理に
動かしてはいけません。

無理に動かしてしまうと急性の症状が
逆に悪化してしまうケースがあります。

その場合は患部は安静にしながら、
検脈でどの経脈にトラブルが
起きているのかを確認をしてから、
その経脈の原穴もしくは合穴に刺鍼をします。

その場合は約30分置鍼します。

なぜ30分かというと
人間の営気は1日50周します。
24時間は1440分。
1440÷50で28.8分

なので気が1回巡るのに約30分なので、
30分置鍼をして患部を落ち着かせ、
疼痛緩和を図ります。

この辺りの数字も実は難経の一難に
書かれていることになります。
古典文献は本当に奥深いものです。

急性の症状が落ち着いてから
徐々に患部を動かしていく治療を
おこなっていきます。

運動鍼は慢性、急性の症状に関係なく、
使える鍼法になりますが、
慢性、急性の症状で対処が変わってきますので、
その点は注意をして下さい。

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