【ライブメモ】tacica猪狩翔一『THE SUN ALSO RISES vol.165』at 2023.01.12 横浜F.A.D

概要

「THE SUN ALSO RISES vol.165」
五味岳久(LOSTAGE) / 猪狩翔一(tacica)
2023年1月12日（木）
18時半開場／19時開演
※当日券有り

セットリスト

01. 大陸（tacica 2013年AL『HOMELAND 11 blues』）
02. space folk（tacica 2022年AL『singularity』）
03. 僕ら　※細胞からやり直して〜
04. 冒険衝動（tacica 2020Sg）
05. ordinary day（tacica 2018Sg）
06. 不死身のうた（tacica 2011年AL『sheeptown ALASCA』）
07. 人間賛歌（tacica 2022年AL『singularity』）
08. ダンス（tacica 2022年AL『singularity』）

猪狩さんが先行。19:00-1950。不死身のうたは弾き語り初披露。

感想など

開場時間前に到着したけど看板が出ておらず、明かりも付いていなかったため「今日の会場、ここでよかったっけ？」と何度も不安になった。開場時間と同時に看板が出された。

座席ありで、50名ほどか。後方は立見スペースと物販エリア。

猪狩さんは髪の毛を切っていて、黒っぽい色のフード付きパーカー、デニム、ニューバランス。前回に引き続き、立って歌唱。今後はこれがスタンダードになるのだろうか。

大陸は定期的に一曲めに歌ってくれる。久々な感じがするspace folk。世の中が騒がしくなると歌いたくなるのだろうか。

ordinary dayは、最初は小さな灯火が次第に大きく燃え上がっていくように、後半になるに連れボーカルが盛り上がっていくのが最高に素晴らしくって、聴くたびに深みと凄みが増していく。今後も熟成されるのが楽しみな曲。

弾き語りで初披露の不死身のうた。まじか。弾き語りで初披露。まじか。びっくりした。冒頭から繰り返される印象的なフレーズを、ハープのような高音で演奏していてそれもまた珍しかった。「好き嫌いのもっと向こう」。この曲はどうしても小西さんを思い出してしまう。

2023年になってもなお、この状況というところも含めて、いま改めて人間賛歌が沁みた。もう3年か……。消毒液の匂いは、まだまだ現役です。

弾き語りで歌わなかったことはないダンスは、これまで幾度となく「これは過去最高のパフォーマンスだ！！！」と思ったけど、この日もまた「過去最高だ！！！」と思った。何度記録を塗り替えたら気が済むのだろう。最高だった。愛想笑いこそ、得意げにいこう。

F.A.Dの音響設備が良かったのかなんだったのか、理由はよくわからないのだけど、猪狩さんの声がとりわけめちゃくちゃ良く聴こえて、本当に最初から最後まで感動しっぱなしだった。繊細な息づかいとか、精緻なボーカルワークが手にとるようにクリアに聴こえて、本当に素晴らしかった。ハイレゾ音源とかTHE FIRST TAKEとかそういうものに比肩する、いや、それを超えるパフォーマンスがそこにあった。

MCで猪狩さんが言っていた「簡単に好きってい言えないくらい、LOSTAGEが好き」という気持ち、わかる。好きなものこそ、気やすく好きと言えない。わかりみが深い。

「会場が鹿だらけ」と猪狩さんが言っていた理由がわからなかったんだけど、そうか、LOSTAGEの五味さんが奈良出身（在住？）ということなのか、なるほど。

「バンドを17年やってきて、CD出したりライブをやったりどれも嬉しい瞬間だけど、やってて良かったなというライブがあるけど、今日はそういう日です、ありがとう」という猪狩さんのMC泣いた（泣いてない）。すごく好きということが伝わってきた。

LOSTAGE五味さんによる猪狩さんへのMC集

バンドのメンバーの名前は覚えていないけど、「猪狩翔一」っていう名前はどこかで見た記憶があるなと思ったら、LOSTAGEのグッズをちょこちょこ通販で買ってくれていた人だ！とバラされていた。つい最近もキーホルダーを購入したのだとか。顧客データがあるから調べたんだと言っていた。今日、これみよがしにキーホルダーをつけていたのだとか。会場が沸いた。

昨年の岡山でのhoshioto campでもすれ違い。五味さんは物販に立ちながら猪狩さんのパフォーマンスを見ていたそう。

ソロで共演したから今度はバンドでも対バンしようってよく言うけど、結局、忘れられてやらないことが多いとごみさんは言っていた。けれど、そう言うと、なおさら猪狩さんは、tacicaは（なるやんさんは）実現してくれそうな気がする。大いに期待したい。