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【ライブメモ】tacica TOUR 2020 ”aranami” at 2021.05.15 岡山 IMAGE

tacica TOUR 2020 “aranami” <2021年振替公演>
5月15日(土)@ 岡山IMAGE
開場17:45/開演18:30(〜19:57)

サポートミュージシャン
Drum : 中畑大樹


〈aranami tour 2021年 振替公演スケジュール〉
01.  5月8日(土) 京都 磔磔 ※ 開催見合わせ ※
02.  5月15日(土) 岡山 IMAGE
03.  5月16日(日) INSA FUKUOKA
04.  5月22日(土) F.A.D YOKOHAMA
05.  5月23日(日) 柏PALOOZA
06.  6月5日(土) 心斎橋 Music Club JANUS
07.  6月6日(日) 名古屋 BOTTOM LINE
08.  6月19日(土) 新潟 CLUB RIVERST
09.  6月20日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
10.  6月26日(土) 札幌 cube garden
11.  7月4日(日) 東京キネマ倶楽部

本来のツアー初日であった京都公演が開催見合わせになってしまったため、本公演からスタートとなった。京都公演があったら岡山は行く予定ではなく、急遽、ライブ前日に行くことを決めた。tacicaはツアーで内容が変わることが多いので、どうしても初日に参加しておきたかったのだ。

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会場周辺について

岡山IMAGEは、岡山駅から徒歩で15〜20分ほど。会場の近くにはLOFTといった商業施設や長い商店街があった。カフェや飲食店が軒を連ねているので時間をつぶすのに苦労しない。ライブハウスからさらに15分ほど歩くと岡山城があった。街なかから一変。お堀や城壁が出現して、一気に別世界が広がっており不思議な感覚だった。

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路面電車やバスが行き交っていて、使いこなせれば移動が楽だったと思うのだが、路線図や乗り場・降り場が複雑すぎて断念した。初めて来る土地でのバス移動はハードルが高い。行きは散歩も兼ねて徒歩で、帰りは新幹線の時間もあったのでタクシーを使って720円ほど。(会場すぐ近くに大きなバス乗り場があり、岡山駅まで100円で行けるようだ)

グッズ販売は15時から。終演後は時短要請のため販売できないということだったので、開演前に購入した。今回の新グッズであるTシャツ、フェイスタオル、缶バッジセットを購入。フェイスタオルは、いわゆるマフラータオルとも呼ばれるようなもので、分厚いジャガードタイプではなく薄いタイプ。これからの季節のライブに使い勝手が良さそうだ。缶バッジの「ねじろ」は、去年販売されたCDジャケット缶バッジと同じサイズ。

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17:45に整理番号順に入場。こういう状況下もあってか、人はまばら。あらかじめ個人情報をライブハウス側にGoogleフォームで回答。その返信画面の提示と、検温、セルフもぎり。スタンディングではあったが「観覧立ち位置」の表示が等間隔にフロアに貼られ、最前列の位置もステージから距離が置かれていた。とはいえ、100%のスタンディングで200名ほどのキャパに対して、30名ほどか。男女比は2:8といった感じ。

以下、セットリストを含む ネ タ バ レ になるのでご注意を。






セットリスト 【※以下ネタバレ※】

01. インスト
02. GOAT(2015年AL『LOCUS』)
03. アリゲーター(2010年『神様の椅子e.p.』)
04. 冒険衝動(2020年Sg)
05. 贅沢な蝋燭(2011年Sg「命の更新」c/w)
06. 蜜蜂の毛布(2009年『人鳥哀歌e.p.』)
  — MC —
07. aranami (2020年Sg)
08. 掟と礎(2011年AL『sheeptown ALASCA』)
  — グッズ紹介 —
09. 神様の椅子(2010年『神様の椅子e.p.』)
10. ジャッカロープ(2009年AL『jacaranda』)
11. 象牙の塔(2020年Sg「aranami」c/w)
  — MC —
12. その日、一日。(2011年AL『sheeptown ALASCA』)
13. ねじろ(2021年配信)
14. DAN(2013年AL『HOMELAND 11 blues』)
en)  人鳥哀歌(2009年『人鳥哀歌e.p.』)

感想など

ステージには黒のグレッチとアースコードの白ギターがスタンバイ。野村さん不在のスリーピース体制。開演10分前に、なるやんさんがローディーとして小西さんのベースをチューニング。続いて猪狩さんのグレッチも同様にチューニングしていた。ドラムの正面にはaranami tourロゴのデカールが!ぜひともグッズ化してほしい。客席の背面、ステージから見て真正面にデジタル時計が設置されていた。演者が時間を把握できる親切設計。

猪狩さんは黒のTシャツ、黒パンツに白のコンバース。小西さんは六分丈ほどの無地の黒のTシャツにデニム、いつものブーツ、キャップといった服装。

セットリストを見渡すと毎度のことながら、tacicaは新旧の織り交ぜ加減が絶妙。ネットで検索する限り「GOAT」は2015 LOCUS tourぶりだったよう。新曲以外は、ALASCA前後の曲が多い印象。panta rheiあたりの曲も聴きたかった、という個人的な思いを差し引いても、すごいセトリ。シングルもアルバムもカップリングも分け隔てなく対等に扱われていて、これぞtacicaといった感じ。20時までという制約があったので70分ほどかと思っていたが、全15曲90分のフルライブだった。こういうのも本当に久しぶりだ。

象牙の塔公演に引き続いて「冒険衝動」のベースはじまりがかっこいい。弾き語りバージョンからの進化。猪狩さんが睨みつけるように歌う姿にゾクゾクする。自分の場合は、エンジン載せ替えてまで行きたい場所なんてあるのだろうか、などと考えながら聴いていた。すると、すぐ近くの人が目頭を押さえ、次第に何度も涙を拭うようになり、仕舞いには号泣していた。tacicaの楽曲は日々どうにか生き抜いている僕らリスナーの人生に寄り添ってくれているのだと強く実感したし、その涙にとても共感した。

「aranami」はつくづくイントロが秀逸で、この一年に思いを馳せずにはいられなかったし、「ジャッカロープ」の後半のギターソロが新アレンジでめちゃくちゃかっこよくて痺れた。それから「象牙の塔」が無事聴けてよかった。15周年記念ソング的な立ち位置なので「烏兎」のように封印されてしまうかと勝手に思っていた。ひと言も逃すまいと集中して聴いた。なんとなく久しぶりな感じがする「DAN」は、なんと黒のグレッチじゃなかった!白いギターで弾いていた。やっぱり大好きだ。この曲のために、何度も参加したくなる。アンコールは「人鳥哀歌やります。照明さんお願いしまーす」と言っていたから、候補曲がいくつか用意されているんだろうか。

猪狩さんのMCの第一声は、「今日は来てくれてありがとう」。この言葉にすべてが詰まっていると思った。前半はあまりMCを挟まず、連続して演奏。後半は2〜3曲ごとに挟む感じだった。

恒例のグッズ紹介。「終演後は販売できないけど、やったほうが調子良くなるかな」ということで新グッズ3点の紹介と、前回すぐに売れてしまった傘を再生産した話。「梅雨に入ったのでちょうどいいよね」と小西さん。ツアー終了後に通販するとのこと。「大阪より西に来るのがほんとうに久々」と猪狩さんが言うと、「二部制じゃないライブも久々だよね」と小西さん。

終演時間が20時と決まっていたため、アンコールもすぐに出てきて、ライブが終了したのが19:57くらいであった。猪狩さんも「終わり時間が決まってるライブ苦手なんだよね」と言っていたけれど、お見事でした。遠征組としては終演時間が決まっていると予定が立てやすい側面はある。

帰りの新幹線で、そういえば〈どうやら息するにも金が要るみたい〉とは、つまりマスクのことだよなー、などと思いつつ余韻に浸りながら帰宅した。

新幹線でおいしいビールが飲みたい!