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戦略立案のカギは構造化にあり!?

はじめに

こんにちは。IT企業で事業戦略を担当してます、すんぴ(@snpi_strategy)と申します。
経営戦略や事業戦略といった戦略とつく部署でなくても日々の仕事で戦略を考える機会はあるかと思います。
では戦略を考える際にまずなにから始めればいいのでしょうか。
このnoteでは私が普段、戦略立案のうえでまず行っていることについて書かせていただきます。

まずやること:対象の構造を捉える

戦略を考えるうえで最も大切なのが構造を捉えることだと考えています。
構造を捉えることで選択肢も広く取ることができるので、手段ありきで戦略を考えるのではなく構造を捉えてから手段を考えるようにしています。

では、構造を捉えるとはどういうことでしょうか。

例えば中途採用の採用人数を増やしたいという課題をあげて説明してみます。

マップ1

まず中途採用は「応募者」と「内定率」に分けることができると思います。
応募者が100人いて内定率が5%なら5人採用できるという構造です。

では、応募者とはどうやって分解ができるでしょうか。

マップ1

あくまで簡易的な例ですが、応募者には自主的に応募をしてくれる方とダイレクトリクルーティングでのスカウトに対しての応募者に分けることができます。

この要領でさらに分解をしていくと以下のように分解ができるのではないでしょうか。

マップ1

自主応募者は求人を見てくれた方×応募率、求人を見てくれた方とは求人を掲載している媒体の訪問者×クリック率となります。

このように分解をすることで単に中途採用の人数を増やすと言ってもどこに問題があり、どこを改善すれば良いのかを捉えることができます。

ちなみに構造を作る時にはXMindというツールを使っています。
操作もわかりやすいですし、綺麗な構造ができるとテンションもやはり上がって作業も進むのでおススメです。

定数と変数を抑える

構造を捉えたところでどこの改善に着手するのかを考えます。
その際に意識するのが「定数」「変数」です。


定数・・・自分たちでは動かすことができない数字
     (例)求人媒体の訪問数
変数・・・自分たちで動かすことのできる数字
     (例)クリック率、応募率

例えば先ほどの中途採用で言うと、求人サイト自体のサイト訪問数は定数にあたります。これは自分達の努力では改善することができないと思います。
一方、求人のクリック率は求人の画像やコピーを目立つものにするという自分たちの工夫次第で変えることができます。
戦略で対象にすべきなのはこの「変数」です。
どれが「定数」でどれが「変数」なのかを抑えると対象が掴みやすくなります。

優先度のつけ方

構造を捉え、変数を掴んだらどうやったらその変数をいじることができるのかの戦術を考えます。例えばスカウト数を増やすならスカウト代行を頼む、スカウト数のノルマを設けるetc...様々な手段が考えられます。
手段は全ての変数に対して考えると選択肢が広がるので良いと思います。
では選択肢が出た中で最終的にどれに着手するべきでしょうか。

それは「影響が大きいかつ工数がかからない選択肢」です。

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タスクは大きく分けると4種類あると思いますが、解決することで影響の大きいものを取り組むようにします。
ただし、影響が大きいけど工数がかかるものはなかなか解決できないのでおススメしません。そういったタスクは細分化してどうやったら最小限の力でできるかを考えていきつつも、やはり取り組むべきは影響が大きいかつ工数がかからない選択肢です。
この選択肢を見つけることが戦術決定の肝になります。

構造化は全てのことに応用できる

今回は中途採用を例にしてみましたが、構造化は全てのことに応用できます。例えば利益なら「売上」マイナス「コスト」。売上とはどのようにあがる?コストにはなにが含まれるのか?
このように必ず分解ができます。
そして単純に売上を上げようと目指すよりもどの変数をどうやっていじるかを考えることでより具体的に戦略を描くことができます

戦略を考えるうえではいきなり細部に入るのではなく、一度視野を広げて構造を捉えることがおススメです。ぜひ試してみてください。

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