キミだけの『Wonderland』

ケミカルエックスのちいまゆさんのソロ曲『Wonderland』の感想というか、まあ、そんなものを。

とりあえず、どこまで書いていいのか。ちいまゆさんとは、別名の頃からの付き合いで、それなりに長くなったところはある。間でいろいろ微妙な時期もありつつ、今はたまに会いに行く、という感じに落ち着いている。もっと来いよ、と思ってるのかどうかは分からないけど、とにかく、たまに。

1月にライブを見に行ったら、ちょうどいなくて、というより、初めてに近いレベルで当欠だったということで、僕のいる時にそんな珍しいことするなや、というね。

リアさん(シゴクさん)から裏話的なものを少しだけ聞いて、まあ、相変わらずだなぁ、と思うのが、自分の中に正しさがあって、それに従って行動するところ。正義。正義の敵は正義だから、いろんなものにぶち当たっている(僕もそのひとつだった、と言えなくもない)。まあ、別に強硬というわけではないけれど。

まあ、とにかく曲を聴いた時に、なぜだかドンキーコングを思い出していた。Nintendo64のソフトをずいぶんやったな。なんとなくそれを思い出していた。リズムパターンと楽器かもしれない。シロフォンが使われている。ブリッジの一拍目にズンとアクセントがかかっている。そして、ふわふわとした、朧な音景だと思う。中音域が無くて、高音にリバーブが厚くて音がぼやけた感じ。空中散歩。どこどこ鳴っているバスドラムとスネアを考えるともう少し地に足がついてる感じもする。だから、そこら辺も、ジャングルの木々の間を飛び回るドンキーコングを思い起こすのかもしれない。テンポの速さが、ちょこちょことした、駆け回る感じを醸し出している、というのは、まあこじつけかもしれない。

数人に「昔のちいまゆぽい曲」と言われたらしいけど、ということは、ちいまゆはドンキーコングということなのだろうか。ドンキーやディディとはずいぶん離れているような感じもする。

僕にとっては、リアルな会話をする人間としてのちいまゆさんが印象にあるから、歌っている音源というのは、どこか別人のようで、ある意味で、キャラクターのようなものかもしれない。エフェクトが掛かっているから、というのもある。

歌詞をたどる。つもりだったが、渋谷に着いてしまった。電車を降りる。

さて。ライブ。調整時間。3分でどこまで書けるか。いや、たいして書けるわけはないのだけど、とにかく書いてみる。と思ったら、始まった。

ライブが終わって、帰りの電車で続きを書く。自信の無さとそれを裏返すファンへの想いのようなもの。比較的メジャーな曲の中で、ネガティブなワードが並んでいる。その裏表のようなもの。ふわふわとしたやわらかい殻と、傷つきやすい中身のように。包装、というワードを思い出す。覆われていること。儀礼的であること。そういえば、地に足がつかない、というのは夢の中のような状態でもあった。夢。現実を覆い隠すフィクション。ドンキーコング、ゲームのようなファンタジー。Wonderland。

電車がもうすぐで駅に着く。ライブから家へ。非日常から日常へ帰ってくる。電車はふたつを繋ぐTubeであった。ゲートでもある。あちらとこちらを結ぶもやもやとしたトンネルのようなゲート。『Wonderland』はガタゴトと音を立てて疾走している。電車のように、夢現を行き来している。

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