大きくなること

地下アイドルは、「会いに行ける」アイドルな訳だけど(このあたりは、AKBと似ている)、この「会いに行ける」ことは、物理的な制限がある。この制限は、時間的な制限もそうだし、人間は一人という個人であることの制限でもある。

「会いに行ける」ことを言うと、ファンが増えたら対応しきれなくなる。そうなると、「会いに行ける」と言いながら、会えなくなっていく、そういう風になってしまう。

ファンの側からすれば、会えていたのに会えなくなる、という悲しみが待っている。SNS上でも、100人を相手にしてるのと1000人相手するのとでは、全然違うものになる。とすれば、SNSもあまり構ってもらえない、ということになってしまう。

そう考えると、地下アイドルは、大きくなりすぎないことが、オタクにとっていいことになってくる。

だから、「売れたい」という夢を託すことになる。物語の中にファンも置くことで、アイドルが大きくなっていくことの正統性を作るのである。

そう考えると、男性が女性に対して「なんでもしてあげる」というような、その関係性の拡大として捉えることもできるのかもしれない。

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私の個人的な身辺雑記

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