アサーションとは何だろう

『監査を今、再び考える』(国元書房)を読んでいる中で、アサーションについての話が出てきました。

アサーションの原語はassertionという英語であり、その意味としては「主張」という訳語が識別されている。そのとおりなのであるが、言語学的には、もう少し精緻な意味内容が明らかにされている。端的にいうと、「真偽の決定できる文」あるいはわれわれの関心に適合させるために、もう少し緩めると「確からしさの決定できる文」である。

昔の監査論だと監査要点と呼ばれていましたが、原語の意味を考えると経営者の主張でしょう。

ところで、「真偽の決定できる」とはどのように解釈すればいいのでしょうか。過去の情報や現在の状況は正しいか間違っているか分かりやすいです。しかし、未来のことは誰にも分かりません。近年の会計は未来情報が多く含まれるようになってきたので、未来について真偽を問えるのでしょうか?

経営者の主張する未来は、実現可能なものもありますが、夢物語もあるでしょう。そうしたアサーションを監査においては検討していくわけです。個人的には不可思議な事だなぁと思います。果たして、経営者のストーリーの"真偽"を問うことはできるのでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?