四半期の雑感

四半期報告書の(Q1、Q3の)廃止案について委員会の議事をぱらっと見たのですが、東証基準のレビューを任意で付ける、という話になっていて、これは監査制度がさらにややこしくなりそうだなぁ、という感じしませんでした。

そもそも、東証は国家機関ではないので、いわゆる「法定監査」の枠組みからは外れるのではないでしょうか。というのも、法律ではなく、東証の自主規制の中で行われるものですから。とすれば、四半期レビューという「任意監査」を別途契約することになるのではないでしょうか。まあ、実質は一体で監査をするのでしょうが、別の基準による監査をどのように扱うのか、は少し疑問があります。なにより、適正性に関する意見ではなく準拠性に関する意見(レビューなので結論ですね)になるそうです。この違いは、いまいち分かりにくいし、僕も分かっているかと言われると微妙なところですが。正しいかどうかの意見じゃない、基準に則っているかの意見に変わることで、資料では「保証水準は変わらない」と書いてありました。そうなのでしょうか。仮に保証水準が変わらなくても、その意味合いはおおきく変わってきやしないでしょうか。

現状の四半期レビューは質問と分析が主な手続です。実証手続の入ってくる決算における監査とは違います。質問と分析を主体としたレビューが続けられるとしたら、GAAP通りやってます、を質問と分析でカバーすることになっていくわけですね。準拠しているかどうか、どう見たらいいのか、いまいちピンときませんが。なんとなく、見る方向性みたいなものが違っている感じがするんですよね。個人的な感覚ですが。適正性の下位互換が準拠性であるわけではない、という言い方で分かるでしょうか。まあ、これは私のイメージの問題なんで、無視してください。

まあ、なんにせよ、これまでとやることは大きく変わらないけど、構造的な変化が大きいし、証券取引所の力が大きくなる感じがします。ルールをさらに大きな意味で決められますから。

まあ、ちょっと妄想で語っているところもあるのですが、四半期制度の変更はいろいろ面倒な感じだなと思いました。

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