有報の感想 KeyHolder(2018年3月期)
基本情報
昭和42年 株式会社シグマとして設立 ゲーム機の設置運営
昭和47年 ゲームの自社開発スタート
平成12年 アルゼ株式会社のグループの一員になる
同年 アドアーズ株式会社に社名変更
平成19年 アルゼグループから離れる
平成23年 Jトラスト株式会社が筆頭株主になる
当年度、アドアーズ株式会社からKeyHolder株式会社へ社名変更。アルゼ株式会社の焦土化経営から唯一破綻せずに離脱した会社らしい。
エンターテイメント事業のうちゲーム関連(アドアーズ)は事業譲渡をした。そのため、もともとの事業からは手を引いたという事だろう。現在、新規事業としてライブ・エンターテイメントやテレビ制作へ進出(M&Aによる)した。
なお最近、秋元康ほかが出資をしており、SKEも事業譲受されている。
感想
後発事象
①事業譲受、②子会社新設
テレビ番組制作事業を(株)BIGFACEより譲受。新設子会社(株)KeyProductionが運営。
③子会社新設
(株)KeyStudioを新設。新規事業ライブ・イベントスペースの開設及び運営を目的。
④新株予約権発行
秋元康・秋元伸介・赤塚善洋に32,029,400円を発行。行使すると、資金調達額は4,015,904,400円となる。事実上、資本業務提携だろう。
⑤合弁会社設立
秋元康、秋元伸介、赤塚善洋、(株)Y&N Brothers(代表取締役は秋元伸介)、(株)A.M. Entertainmentとの合弁会社、(株)FA Project設立。出資はKeyHolderが62%。秋元康が21%。
アミューズメント施設運営をやめて、興行へシフトしている。
展開は、垂直展開、という感じがする。箱の建設→番組(企画)制作→箱を利用した公演等。
イメージ図
会社グループはライブ会場建設収入(他へ売却した場合)・使用収入(保有の場合)・イベント企画運営収入・タレント出演収入という部分を押さえることとなる。セグメント内取引にもなるため会社全体の収益としてはコストを抑える要因となりうる。
それにしても、秋元康はリスクとって仕事してるんだなぁ。
その他
これまで行ってきたアミューズメント施設運営は売却。当年度の売り上げに計上されている金額は10,981百万円、営業利益は270百万円。2018年3月期の売上は19,523百万円なので、半分以上の売上を失うこととなる。営業利益は228百万円だったので、残っている事業は赤字ということだ。
グループの従業員数も前期末281名(外、平均臨時雇用者数581名)だったのが87名(外、平均臨時雇用者数4名)となった。やっていけるのか?という気もするが、新事業を進めるから大丈夫という事なのだろうか。
たしかに、事業譲渡などにより資金は得た。M&Aで会社を買ってこられる。親会社もいるし、資金的に窮することもしばらくはないと思われる。
株主優待引当金がかなり増えている(約1億円)のはなぜだろう。リラクゼーションサロンの利用券らしいのだが。偶然利用者が多かったのだろうか?
役員は親会社であるJトラスト(株)の人が多く占めている。Jトラスト(株)は貸金業だが、もともと、手形の割引や手形貸付などの貸金業からスタートしている会社らしい。ちょっと筋が悪そうな。。。
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