パーシャルデンチャー デザイン集2

2症例目は片側遊離端義歯の設計について。
(⚠️下顎レジン床のケースで説明してます)

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遊離端欠損義歯は、片側設計か両側設計か?

一般的に6番7番の2歯欠損であれば片側設計が可能ですが、5番も欠損し3歯欠損になれば両側設計となります。
両側設計と比較した時、片側設計の利点は舌側の床面積が小さくなり、違和感が少ないこと。欠点は義歯の動きが大きくなり不安定になりやすいこと、クラスプが前方に設置される為に審美性に問題があること。

片側設計のポイント

[床面積]
レトロモラーパッド、上顎結節をしっかり覆うことで遊離端部の沈下に抵抗。(図の①)
舌側の床面積を確保し、レジン床アップの形態にすることで遊離端部の横揺れ(魚尾状の動き)に抵抗。(図の②)

[レスト]
分散して最低2か所に設置。5番の近心、3番4番の間など。

[クラスプ]
5番は遠心からエーカース、3番と4番にはキャストの双子鉤にすることが多いです。
3番のクラスプは審美的な面を配慮して、近心のアンダーカットに少し入れたところに鉤尖を設定することで短めの鉤腕にすると良いと思います。
(図の③)

ちなみに…
上顎の床外形線は図示するとこんな感じ。
口蓋部分の面積は模型に正中線を引いて、人工歯の口蓋側から正中線までの半分くらいに設定してます。

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