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#17 旅、それでも旅

旅を楽しいと思えなくなってきた。
旅をしても旅をしても、どんなに遠くに行っても、全ての人から距離を置いても、私自身から離れることができない。
むしろ私の中で私の存在感がどんどん膨らんでいって、思考や言動が一方通行になる。私が私の中で幅を利かせていくから、私は偉そうになって私を困らせる。
ひとりになりたいのなら、まず誰かといるべきだ。
帰る場所はあるので「帰る場所がない旅」が良くないとは言わないが、「帰っても誰もいない旅」にだんだん辛さを覚えてきた。いや、帰る場所がない旅もきっとしばらくしたら疲れを癒す場所がないことにギョッとして死に絶えるはずだ。

今はどこかに定住したい。この話についてはこれ以上ネットに書くと、見つかったら困る人たちに見つかってしまい今の計画が実現不可能になってしまうかもしれないので、ここでは濁させてもらうけれど。定住することの良さみたいなものを、今回の留学と数回の海外旅行で理解した。①銭なし学なし学生旅が想像以上に緊張感があって疲れてしまったこと、②コロナでこっちにきてまで閉じ込められたことで、部屋にこもって楽しむ方法を覚えてしまったこと、③移動先でできない物事に対する「やりたい」という思いがどんどん大きくなっていったことが、その理由だろう。ま、どこかっていうか日本に定住したい。

でも、日本に帰るまでは力を振り絞って、できる限りの旅をして帰るつもりではある。やっぱり今しかできないことがたくさんあることはわかっていて、問題はそれらに向き合う体力や気力が足りてないという点だけなので、そこは頑張れよ自分、という話である。

明日から、ウィーン一人旅である。授業を月〜水に固めてあるので、水曜夜から日曜朝まで行ってくるのだが、実はまだ荷物の準備すらしていない(まま今からロシア人の親友の家に泊まりに行こうとしている)。理由の一つには、もうひとり旅慣れしてしまい準備をテキパキ行えるようになったから油断している、というのもある。ただ、明日からウィーンなのにウィーンについて何一つ調べていないという姿勢からも、自分があまり乗り気じゃないことが伺える。行ったら楽しいかもだけどね。ユースホステルが全然気が休まらないのと、最終日がまたしても空港で一晩過ごす予定でこれがとっても辛いのと、なぜか今週に限って課題が多くて2回ほど向こうでzoomもしなきゃいけないので、現実と距離を置けないこと。などが原因である。ユースホステルが嫌ならひとり部屋に泊まればいいじゃないかというそこの君、金無し学生のひとり旅で経費を抑えたいのはやっぱり泊まる場所なのだよ。たとえ同部屋の人にコロナをうつされようとも!(ロンドンの悲劇!)。ううーん…。でも行くんだ。

こちらに来てから、なんとなく、1ヶ月以上ラトビアに居ないようにしている。最後の旅行から1ヶ月経ちそうになったら新しい旅行の計画を立てて、国外に出る。そうでないと、寮のベッドに身を沈めてネトフリを見続ける怠惰な日々から抜け出せなくなってしまうからだ。

だから、旅に対する高揚感はもうとっくにゼロだけど(おそらく12月のローマ旅行の時からそうだった、飛行機に乗っても気が浮かないという駄目っぷりだった)、3月を乗り越えたのち4月の中旬〜7月の中旬までは、とにかく銭を絞って旅をするのだ。5月になれば友人も合流する。そうしたらこんなことほざかずに、本当に最後の暇で旅をやりきれるはずだと思う。また旅を好きになれるかも?

本当に嫌になるまで旅をしよう。そうすれば、日本に帰った時に「定住」を今までで一番楽しむことができるかもしれない。


P.S.
京都住みたい。本当。帰ったら夏休みだし、やっぱり父親のところで家事手伝いやって居候しようかしら。父さん京都単身赴任してくれてて本当ありがとう。金沢行きたい、🕺の皆とサマソニ行きたい、友達に会いたい、音楽作りたい、東京で遊びたい、喫茶店でバイト始めたい。死ぬほどアニメ観たい、日本のテレビ観たい、日本のバラエティ観たい、キャンプ行きたい、でずに行きたい、てかあれだ、日本旅行したい(おい)。帰ったらやりたいこと沢山だ。ウィーンでやりたいことより帰国したらやりたいことの方がポンポン浮かんでくるぜ。ないものねだりばっかりするな、目の前を見ろ!面倒な奴め。

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