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#18 白昼の悪夢から覚めるには

(数日前の日記で、この頃とは状況も色々変わっていますが、記録として掲載)

2022/03/06 11:19
近頃朝6時に起きることはなかったから気付かなかったけれど、もう6時には外が澄んだ藍色になっていることを知り、日照時間が驚くべき早さで延びてきている事を実感した。つい1ヶ月前までは9時くらいまで暗かったはずなのに。結局、6時半ぐらいに寝たのだけれど、2時間後の8時半には目を覚ました。なんとなく朝のシリアルを食べて、ラトビア人の友達に教えてもらったラトビアの民謡を一つ一つYouTubeで再生しながら、Social Media and Politicsという授業の課題をやっている。期限はもっと先だが、今週の水曜から数日間ウィーンに旅行することにしたので、その前に片付けておきたいのだ。

もう、旅行に対するワクワク感というものは微塵も湧かなくなっている。行ったら行ったで楽しめたり大変な思いしたり色々あって良いのだけれど、それら全てに対する漠然とした疲れが私を包み込んで、一歩を踏み出せないでいることが多い。ウィーン旅行行こうかなとskyscannerやBooking.comで色々条件を調べているうちにもう心が疲労で一杯一杯になって、そんなんなら一日ベッドに潜ってYouTubeでも観ていたい、という結論に行き着くのだ。一日中ベッドにいたらそれこそ鬱状態になり親に電話をしてボロボロとただ泣くだけなのに。

ボイスレコーディング(未公開, as of 16.03.2022)でも少し話したとは思うけれど、ここ数週間はなかなか身体に力が湧かなくて、その時その時の悩みで頭がぎゅうぎゅうになり、辛い思いをしている。明るい未来が待っているかもしれないのに、それを信じたり待ったりする力がもうこれ以上出せず、我慢も限界に達しているから全部終わりにしたいと嘆き、顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。最近私が観るアニメのキャラクターは、怒ると鼻の上辺りに顔のパーツをギチギチに寄せてしわくちゃになるけれど、私は泣いている時にあんな顔をしていると思う。

一昨日も、14時くらいまではもう、打ち上げられた鯨のようにベッドにずっしりと横たわっていた。それでもなんとか起き上がって、カフェに行って気晴らししようとした。したのに、家の鍵が見つからない。それだけでもう意味がわからないくらい泣いた。なんでだよ、こんなに頑張って外に出ようとしてるのに、なんで邪魔するんだよ、と。邪魔をするのはいつも、自暴自棄状態だった過去の自分が勢いで取った行動だ。自暴自棄は未来の自分の邪魔をする。多分、ここ数週間の自分を簡潔に表現すれば、そういうことなんだと思う。

一昨日の日記には、一言、「向上心なんて滅びてしまえ。」と書かれている。笑えない。今はこうして落ち着いているけれど、自分で自分の神経をきちんと保たないとすぐに一昨日のような精神状態にまた陥ってしまう。正直、自殺とまではいかないしそんな勇気もないけれど、危うく自分の事を傷付けそうな勢いはあった。留学中、何度も何度も自分のことを自分で救ってきたから、自分って自分に大事にされてるんだな、と思う。

あと4ヶ月、どう過ごそう。私はきっと楽しい4ヶ月になると、今は少し信じて、というより願っているけれど。いつもいつも信じられるわけじゃないから、まだ自分で自分の足を引っ張ったりしないようにしなければいけないな、と思う。日々を、丁寧に生きる。

(※まだ帰国が決まる前の日記なので、あと4ヶ月、ヨーロッパでどう過ごそうと悩んでいた)


P.S. 2022/03/16 22:41
これはちょうど10日前の、こちらの土地に残って自分なりに頑張ろうと身を奮い立たせながらも、先が見えず誰も頼れずに無闇に涙を流していた頃の日記。日本の人と電話をすることと、自分のためだけに夕飯を拵えて、アニメや動画を観ることが生き甲斐という日々であった。たった10日前なのにもう随分前の事に思えて、なんだか哀しいような、でもそうやって自分の周りの環境を変えていこうと動けていることに関しては、自分のことを誉めてあげてもいいかな、と思う。支えてくれる周りの人たちはみんな優しくて、私のために動いてくれて、分不相応じゃないかと思うくらいなのだ。それを嬉しくに思うし、思い続けたい。愛だね、2022。
10日前の自分に早速謝りたい、私はなかなか思うように日々を丁寧に生きられていない。やることやれることをやって、息を吐いて、としていたらもう夜だ。ずっと先の未来がどんなものかを妄想するなんて馬鹿馬鹿しいくらい、世界は思った方向に進んでいない。でも、見える範囲の未来だけでもどうにかしようと今も頑張っているから、まだまだ私のことを信じていて欲しい。直前の未来に見える小さい光だけは手放さずにいたいし、自分の行きたい方へ身体を向けることだけは諦めてしまいたくないと思う。たとえどれほど道を塞がれても。かしこくやっていきたい。

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