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お金のことについてきちんと考えることの重要性がどんどん高まってきている

はじめまして。ゆきだるまです。
私のnoteをご覧いただきありがとうございます。
投資歴6年で、資産0から社会人をスタートし、今は8桁資産を運用しています。
自分がこれまでに勉強してきたことや経験が役に立つのではないかと思って、Twitter(@snowball_inves)やnoteやブログ等で主にマネーリテラシーや経済のことについて情報発信しています(最近ブログやnoteを始めたばかりです。)。
詳しい自己紹介についてはブログでもしておりますので、ご興味ある方は御覧ください。

ゆきだるまの長期投資ブログ

https://snowball-investment.xyz/jikosyoukai/

初回noteの投稿で何にしようか迷いましたが、タイトルにあるとおり「お金のことについてきちんと考えることの重要性がどんどん高まってきている」ということを話そうと思います。

1 生活は苦しくなるばかり?

これからグラフをお見せします。
いかに日本の経済がヤバいのかを示すグラフです。

1-1 30年近く日本経済は成長してない

図1 日本名目GDP推移

まずは図の1から。これは日本の名目GDPの推移です。
GDPは、重要な経済指標でニュースでもよく報道されていますが、要は経済成長を示すデータです。
図1のとおり、日本経済は30年弱でほとんど横ばいです。ほとんど成長してないんですね。
「日本の経済って元気ないよね?」って生活してれば分かるんですけど、データもそう示してるということです。

図2 名目GDP推移比較 米・中・日
世界経済のネタ帳から

お隣の中国とアメリカとの比較になりますが、日本は地を這うようなヨコヨコぶりです。ほかの国と比べるといかに日本が成長していないのか、ということがわかります。

1-2 20年近く賃金も上がってない

図3 常用労働者1人平均月間現金給与額 1947年~2021年 年平均
 (独立行政法人労働政策研究・研修機構HPから

引用した都合上画像上は図1となっていますが、このnoteでは図3とします。この図3は給与額の推移を示したグラフです。
2000年くらいからお給料が全然増えてません。いやむしろ減ってます。
図1と関連していえば、経済成長してないんだから、当然給料も増えません。

1-3 20年近く非正規雇用者数が増えてきた

図4 雇用形態別雇用者数 男女計 1984年~2020年
独立行政法人労働政策研究・研修機構HPから
図5 雇用形態別雇用者数 非正規の職員・従業員割合 1984年~2019年
独立行政法人労働政策研究・研修機構HPから

引用した都合上図4と5としていますが、きにしないでください。
図4をみると、1998年あたりをピークに正規雇用労働者が減らされてきています。そして、図5をみると、非正規雇用者の割合が右肩上がりに上昇してきています。
この20年間正規雇用労働者は減らされ、安定しない雇用形態である非正規雇用者が増えました。

1-4 20年近く物価は低迷 デフレで苦しむ日本

図6 日本CPI推移(前年比、%、2020年基準)

図6は日本の消費者物価指数(CPI)の前年比の推移です。消費者物価指数は物価の動向を示す指標です。
1991年~1993年がバブル崩壊なんで、そこから20年以上物価は低迷しています。よくデフレって言う言葉を聞くと思いますが、それです。

「物の値段が下がるのに、何がいけないの?」
と思うかもしれませんが、デフレのヤバさは、デフレスパイラルという現象を引き起こすことにあります。


デフレは日本の経済低迷の一番の原因であり、ゆきだるまのマネーリテラシーマガジンで本格的に触れていきたいと思っています。
とりあえず、経済にとってデフレは人間でいうところの「心肺停止状態」だと思ってください。それくらいヤバいです。

1-5 エネルギー価格の上昇でコスト・プッシュ・インフレが発生 円安が更に追い打ち

図7 日本CPI推移(前年同月比、%、2020年基準)
図8 ドル円レートと実質実効為替レートの推移

図7は日本の前年同月比のCPI推移です。
図8はドル円レートと実質実効為替レートの推移です。

図7と図8をみると以下のことがわかります。

  • 2022年に入ってから、全体的にインフレが進んできた(図7)

  • コアコア(黄色)とそれ以外(オレンジと灰色)に乖離がある(図7)

  • コアコア(黄色)はエネルギーが除外されている(図7)

  • 2022年前半から急激に円安が進んでいること

エネルギー価格の上昇を理由とするコスト・プッシュ・インフレが日本を襲っているということをこのCPI推移から確認できます。
また、2022年前半から急激な円安がそれに追い打ちをかけています。

「ついに、デフレ脱却か!?」
と思いたいところですが、当然、このインフレは日本にとって追い打ちのインフレです。
インフレには2種類あります(図9を参照)。さわりを説明します。詳細はまた別のnoteで。

図9 2種類のインフレについて
  1. ディマンド・プル・インフレ
    供給が需要に追いつかず発生するインフレ。景気がよい状態ときに発生するインフレ。世界各国がこの状態を目指すよう経済運営する。

  2. コスト・プッシュ・インフレ
    何らかの事象により(戦争とか災害とか)、供給が制限され、インフレが発生する。経済活動が活発になることで発生するわけじゃない。景気に冷水を浴びせる。

簡単にいうと、デフレで経済がズタボロになっているところに、景気に冷水を浴びせるコスト・プッシュ・インフレが来ているということです。

もっと、言葉を平易にすると、こうです。
デフレで消費や投資が低迷し、所得が上がらないのに、コスト・プッシュ・インフレにより物価だけが上がっていく。
はい、最悪の状態です。

1-6 追い打ちをかける政府の経済政策

図10 日本の一般会計の税収推移
財務省HPより) 

今まで日本の経済状態はボロボロであることをみてきました。
一方、政府の税収は過去最高額を更新しました。

税収は「経済の状態」と「税率」で決まってきます。
経済の状態は最悪です。なのに税収は最高。
つまり、景気が良くないのにもかかわらず、政府が増税で税収を増やしてきたことを意味します。

こうしてnoteを書いている間にも(2022年11月現在)、政府は様々な増税を検討しています。
退職所得控除の見直し、走行距離課税、消費税増税、金融所得課税の見直し、防衛費確保のための増税、炭素税。。。。
パットあげただけで、これだけの増税です。

マクロ経済的には、景気が悪化している場合、金融緩和と財政出動を行います。しかし、日本は十分な財政出動を行ってきませんでした(2012年から金融緩和は頑張っています。)。
この辺の詳細については別のnoteで触れたいと思います。

経済が瀕死状態であるにも関わらず、政府は財政出動を渋り、あろうことか財政健全化を進めるために、増税策を実施してきたのです。

1のまとめ

  • 日本は、数十年にわたり、経済低迷が続き、所得が上がらず、雇用体系は不安定化。

  • 最近は、デフレで経済がボロボロ状態のところに、追い打ちをかけるようんにコスト・プッシュ・インフレに見舞われている(所得が上がらない中での物価上昇)。

  • 一方政府は無策であるばかりか、音痴な経済政策をすることで、日本経済を瀕死に追いやってきた。

2 マネーリテラシーの格差が経済格差につながる時代へ

2-1 自分を守ってくれるのは自分しかいない

長かったですが、ここで本題に戻るわけですね。
本noteのタイトルは、「お金のことについてきちんと考えることの重要性がどんどん高まってきている」です。

私達をとりまく経済環境は悪化していく一方で、今のところ政府は私達のことを助けてくれそうにありません
であれば、自分のことは自分で守るしかありません。
守るためには、何らかの武器が必要です。

2-2 自分を守る武器 それが「マネーリテラシー」

経済全体が悪化しているからといって、個人レベルでみたときに、みんながみんな経済困窮に陥っているわけではないと思います。
「自分は給料も上がってるし、他の人と比べたら収入も高いほうだよ。」ということもあるかもしれません。
しかし、マクロ経済が悪化しているので、いつかはそういうしわ寄せがあなたのところに来るかもしれません。

その時に、私達を守ってくれるのは自分たちであり、そのときに活躍してくれる武器は「マネーリテラシー」です。

2-3 マネーリテラシーとは具体的に何を指すのか?

マネーリテラシーとは何ぞやと思われた方がいるかもしれません。
ここでは「お金全般に関する知識やそれについて自分の頭で考える力」としておきます。

マネーリテラシーの中身としては

一般的に言えば

  • お金に対する考え方、付き合い方

  • お金の増やし方

  • お金を守る力

  • ライフプランニング(人生設計)

もっと具体的にいうと

  • 金融商品の知識(株式、債券、仮想通貨、投資信託、ETF、REITなど)

  • 不動産の知識(現物不動産、REITなど)

  • 税金の知識(税金の種類、税金の計算方法、節税方法など)

  • 保険の知識(生命保険、学資保険、iDeCo等の年金保険など)

  • 投資理論への知識(単利と複利の違い、長期分散投資の有効性、大数の法則など)

  • マクロ経済の知識(社会の仕組み、経済指標の読み方、経済理論など)

  • 本業や副業に関する知識やスキル

  • 働き方(FIREするのか?会社員と副業を並行するのか?など)

挙げればキリがないので、これくらいにしておきます。

2-4 ピケティの「r>g」

私達が属する経済システムは「資本主義」です。
良いか悪いかは別にして「資本(お金など)」を中心とする経済システムです。
であれば、やはり、お金に対するリテラシーはかなり重要であるはずです。

日本人はお金のことを話す人を卑しい人だと思う傾向があります。
しかし、マクロな経済環境は悪化しており、政府も助けてくれません。
自分のことは自分で守らないといけない時代になってきています。
であるなら、お金に対してもう少ししっかりと向き合う必要があると考えています。

マネーリテラシーの格差が、経済格差へ顕著につながる時代になってきています。
フランスの経済学者であるトマ・ピケティは『21世紀の資本』において
「r>g」という数式で資本主義の本質を表現しました。
簡単にいうと、労働から得られる収益(g、給料)より、株や不動産から得られる収益(r、資本収益)の方が、歴史を通じて収益率が高い(図11)ということです。

図11 『21世紀の資本』(みすず書房、2014年12月)から(https://cruel.org/books/piketty/capital21c/pdf/F10.9.pdf

2-5 経済環境は変えられないが、自分の行動は変えることができる

マクロ経済は、色んな要素が絡み合って動いており、また、デフレ下では政府の行動に大きく左右されることから、個人がどうのこうのできる話ではありません。

しかし、自分の行動は意思一つで今この瞬間から変えることができます。
マネーリテラシーは一朝一夕では身につかないリテラシーではありますが、これからの時代は重要になっていきますので、一緒に学んでいきましょう。

2のまとめ

  • 自分のことを守れるのは自分しかいない

  • 資本主義で自分を守る武器になるのが「マネーリテラシー」

  • マネーリテラシーとは、「お金全般に関する知識やそれについて自分の頭で考える力」

  • マネーリテラシーの格差が経済格差に顕著につながる時代になっている

3 全体のまとめ

色々と書きましたが、このnoteを通じて私が伝えたかったのは、以下の3点です。

  1. 私達をとりまく日本経済は瀕死の状態

  2. 政府もあんまり役に立たない

  3. 自分を守るために「マネーリテラシー」を身に着けよう

私も、勉強途中ではありますが、これまでの勉強や経験をフル活用し、なるべく面白くわかりやすく、マネーリテラシーを発信していければと思っています。

Twitter(@snowball_inves)やブログ(ゆきだるまの長期投資ブログ)でも情報発信しているので、ご興味があれば御覧ください。

このnoteが役に立った、参考になったと思った人は、ぜひnoteやTwitterなどの媒体でご紹介いただけると助かります!

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