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解けないイシューは捨てておけ

引き続き、「イシューからはじめよ」を読んで考えたことを。

今日は、解けないイシューにとらわれすぎるなという話。

「インパクトのある問い」がそのまま「よいイシュー」になるわけではない。そしてファインマンが言ったとおり、「答えが出せる見込みがほとんどない問題」があることを事実として認識し、そこに時間を割かないことが重要だ。

「イシューからはじめよ」安宅和人

ビジネスは問題解決だ。
問題を解決することで事業は成長するし、効率的な事業運営が実現する。
意欲的な成長目標と現状のギャップも問題だと捉えればまさにビジネスで求められていることは問題解決だと言える。

そんな中で「イシューからはじめよ」では、解決すべき問題を選ぶことが重要だと説いている。
その解決すべき問題の条件の中に「答えを出せること」というのがある。

難しい問題でも解決できるようになりたいと考えている読者もいる中で、これは結構ドライなようにも思えるが、この本の筆者から見ても、現実的には答えの出せない問題というのがあるというのは、非常に現実的で、何というかとても信頼がおけると感じてしまう。

答えの出せる問題と答えの出せない問題の線引きは難しく、問題解決能力が高い人は答えの出せる領域が広くなるのだろう。そんな人が判断した「答えの出せない問題」には納得感がある。
一方、問題解決能力の低い人の判断した「答えの出せない問題」はもしかすると能力不足のせいで答えが出せないと思っているだけの場合があるので、安易に「答えが出せない」と投げてしまってはいけない。
一定の経験と能力がないと、この判断は難しいだろう。だからキャリアの浅いうちは判断を上に任せて、自分では「答えを出せない」と思っても頑張ってみるしかないのだ。

正直、「必ず答えを出せる」と自信を持って言い切れない仕事もたくさんある。そんな中でどうやって「答えを出せる」問題に絞り込むかというと、優先順位をつけるのがよいと思う。成果のインパクトと答えを出すための難易度の2軸で比較して、インパクトが大きく難易度の小さいものから手をつけていくのがリーズナブルだろう。

粘り強く課題に当たることは大事なのだが、「答えを出せない」課題に固執して、他のスジのいい課題を後回しにすることのないようにしたい。

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