雑記14

　「よわよわ詐欺」ってあるじゃないですか。「ガチプロじゃん」「いいえよわよわ」みたいなやつです。え、知らない？ご存じでない健全な皆様はどうかそのままでいてください。特に知るべき文化ではありません。
　大抵の場合叩かれますよね。「ちゃんと実力がある癖に否定待ちで馴れ合って気持ち悪い｣って感じでしょうか？｢どうせよわよわなんて思ってないだろ｣……あれ、本当に思っている人も少なからずいるんじゃないかと思います。
　物心ついた頃から自分のことをとてつもなくダメな人間だと思っていました。何をやっても周りより若干下手だったし、人間の気持ちは全然わかりませんでした。社会に適合できなくて許されるのは芸術家だけです。芸術の才能はありませんが。
　失敗を繰り返していた結果、付き合っていくことに耐えられないくらい自分自身が嫌いになってしまったので、ちょっとでも実績を積み上げることにしました。「すごいね」と言われる度に誰かを騙しているような気持ちになったけど、客観的に提示された結果があれば少しはマシになるかな、と思いました。
　残念ながら全然マシにならず、どうやっても自分の事は好きになれないと分かりました。そしてそのままのテンションで嘆いていたら、”ハラスメンター”と叩かれました。いつだったか忘れましたが、私の名前を冠した「ハラスメントbot」ができたらしいです。沢山浴びた「それで悲しいって言うなら私はどうなるの？」という言葉を思い出すと、未だに精神のどこかがひゅっとなります。一番悪いのは自分の振る舞いですが。
　世迷い言を吐き散らす前に行動を変えるべきですよね。人間の善性を涵養するために道徳があり、道徳では歯止めが効かない場合のために刑罰があります。目的刑論ってやつでしたっけ？まあ要するに言動がどうにかなれば何だって良いってことです。
　という訳で外に現れる言葉だけでもどうにかしようと目論んでいます。自己に対する否定的な評価なんて誰かに見せるもんじゃないし、それで人々が悲しくなるなら尚更全体の幸福に反するわけです。自分の内部に留めておけば、いくら扱き下ろしても誰も傷つきません。
   沢山練習した結果、｢よわよわ｣という事は少なくなり、｢そんなことないよ｣の代わりに｢ありがとう｣を言える回数が増えてきました。早押しクイズなら押し負けるだろうけど、多分昔より相当早く言えるようになったと思います。トレーニングの成果ってすごいもんです。
    ……それで一体、何が変わるって言うんでしょうね？