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今年はなにがくる!? 第67回有馬記念 を真剣に予想してみた!

※ギャンブル関連の記事なので有料設定にしましたが、最後まで無料で読めます。

ごきげんよう、あわいゆきです。
いよいよ年の瀬が近づいてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

芥川賞と直木賞の候補作が発表され、織田作之助賞の受賞作も無事発表。
いよいよ残っている予想の舞台は……「有馬記念」ですよね!


普段は文学賞の予想ばかり投稿している私ですが、そのルーツを遡ればおそらく中央競馬の予想に辿り着きます。当時未成年だったため馬券自体は買っていないのですが、毎日何時間もレース動画を見返して全出走馬のレース内容をそれぞれメモして、ほとんどの馬の特徴を暗記するようにしていました。そして週末になると朝から晩までパソコン前に張り付き、予想をすることに生きがいを見出していました(ほかにもソシャゲのイベントランキング予想に時間を費やしていた時期もありました。予想ジャンキーか?)。
「あわいゆき」という筆名自体、現役時代に追っかけをしていたとある競走馬からとったものです。

当時と比べると競馬からは一線を退いているのですが、せっかくなので今回は有馬記念の展望と予想を真面目に(ある程度わかりやすく)書いていこうかなと思います。

他人の予想は決して鵜呑みにすることなく、あくまでも一意見、参考程度になれば幸いです。

なお、ファクターはレース展開と馬単位のパーソナリティを軸にしています!


展望

有馬記念のコースは?


そもそも有馬記念は中山競馬場・芝2,500mで繰り広げられるレースです。

中山競馬場はいわゆる「右回り」のレースであるため、出走馬は時計回りに走ります。馬によっては特定方向へのカーブが苦手だったり、走っているうちに右/左へヨレてしまう馬もいるので決して無視はできません(現役馬だとリフレイムが有名ですね)。左回りで行われているのは国営だと東京、中京、新潟競馬場の三つなので、それ以外が右回り、という覚え方で問題ないかと思います。

また、「小回り」(簡単にいえばサイズが小さい)コースであることも中山競馬場の特徴。詳しくは後述しますが、ひとまわりのサイズが小さいため器用さや操縦性を求められ、コース適性が強く出る傾向にあります。馬ごとに得意不得意の差が大きい、というわけですね。
往年だとマツリダゴッホ、直近だとウインブライトに代表される「中山巧者」が生まれやすい理由でもあります。東京競馬場のような「大箱コース」(サイズが大きい、癖が少ないので実力が発揮されやすい)とは対称的です。

そして一般的に有馬記念で「内枠が有利」と言われているのにも、そのコース形態に理由があります。

JRA公式サイトより引用


引用した画像を見ればわかるとおり、有馬記念は発走直後がコーナー地点。ここでラチ沿い(内側)のポジションを確保できないと常に外側を走らされる可能性が出てきます。
また、有馬記念は距離が長いうえに内回りコース(トラックが小さい)のため、計6回のコーナーを曲がる必要があります。陸上競技を思い出していただければわかるように、コーナーで外を回っていればいるほど距離のロスは大きくなります。

そして、「中山の直線は短いぞ!」の実況が示す通り、中山競馬場は最終直線が短い仕様になっています。直線勝負では間に合わないことも多いため、早めの進出が求められます。
当然早め早めに動いていくとロングスパートになり、スタミナを消耗する展開になるわけですが、同時にチェックしておきたいのはゴール手前にある上り坂。すでに長い距離を走ったなかで最後に坂をのぼるのは過酷というほかなく、最後まで余力を残していないとスタミナが切れてしまう。
つまり、一定のスタミナ(そしてロングスパートに向いた脚力)は求められます。

また、1200m,1600,2000mと400m(1ハロン)刻みの距離を「根幹距離」と呼び、それに当てはまらない距離を「非根幹距離」と呼びます。2,500mの有馬記念は当然非根幹距離。基本的に競馬場は根幹距離で走らせるのを前提にコースが設計されているため、非根幹距離のコースは癖が強くなる(得意不得意がわかれる)傾向にあります。そのため「非根幹距離が得意」という馬も多くいるのですが、必ずしもすべての非根幹距離コースに当てはまるわけではないため、より細かくコース構造に目を配っていく必要はあるでしょう。


ローテーションは?

「年納め」とも言われる有馬記念は実際その通り、G1が数多く施行された秋競馬を締めくくる役割も果たしています。

当然、競走馬も有馬記念に至るまで多くのレースを走ってきたことになるので「秋にどれだけ走ってきたか」を見極めるのは重要。
ひと昔前までは有力馬を含めて「秋3戦ローテ」が目立ちましたが、近年は外厩技術の発達がめざましく(レースに出さず期間が空いても仕上げられるようになった)、シーズン毎にG1ぶっつけ1,2戦のケースが主流となりつつあります。相対的に、「有馬記念まで休まず走ってきた馬」はその疲労が目立つようにもなったわけです。
今年の天皇賞・秋とジャパンカップはそれほど疲労が溜まるようなレース内容ではなかったとはいえど、経由している馬の調教内容は特に注目したいところ。

また、今年は京都競馬場の改修工事によって、菊花賞やエリザベス女王杯が引き続き京都外回りから阪神内回りコースに変更となっています。京都外回りよりも阪神内回りのほうが有馬記念の舞台と求められる適性は似ている(実際、阪神開催のエ女杯を経由してサラキアが穴を開けている)ため、一定の注目はしたいです。


トラックバイアスは?


競馬場に敷かれている芝やダートの状態は、馬がどれだけそのうえを走ってきたか、あるいはそのときの天候状況によって常に左右されます。そこに風向きなども加わるため、競走馬はたとえ同じコースを走るとしても(コース自体に内外の有利差があったとしても)、そのセオリーに従うのが常に正解とは限りません。
「いまこのコースはどのポジション(内外、前後)にいるのが有利か?」を指し示すのがトラックバイアス(馬場の偏り)です。

今年は週末にたくさん雨が降っていたわけでもなく、馬場の状態はそれほど悪くなっていません。週中の雨予報もなく、冬場ゆえに時計が多少かかる状態ではありますが、このままいけばフラットな(馬場状態による有利不利のない)状態でレースを迎えられるのではないかなと思います。そうなると必然的に、先述したコースの特徴から内を回る馬には有利に働きそうです。

ただし、近年は(レース展開の影響もあって)内外の差がなくなりつつあるのは留意しておきたいところ。序盤にポジションさえ確保できれば外枠不利も打ち消せますし、スローペースの年が減っているのもあってバテ差しは目立ちやすくなっています。
(ちなみに、直近ではっきりとトラックバイアスにより内枠不利だったのは、雨の影響が強く残っていた2018年ぐらいだと認識しています)

レース展開は?

レース展開をどう予想するかによって、どの馬を予想に抜擢するかも大きく変わってきます。

ここからは予想を交えた展望となるのですが、まず、今回のメンバーだとハナを切る(逃げる)のは十中八九タイトルホルダーでしょう。詳しくは後述しますが、この馬の強みは自らポテンシャル戦を作りにいけるところにあります。菊花賞、天皇賞・春と、前半は速いラップを刻むことでスローペースに落とさずついてくる馬を蹴落とし、数区間だけうまく息をついて再加速する、馬の力を最大限引き出す逃げを打っています。ここで前半に速いラップを刻みながら緩急をコントロールできるのが素晴らしいところです。
そんな「スローに落として逃げる必要のない」タイトルホルダーなので、今回もスローペースには落とさず、むしろ下手についていくとスタミナ切れを起こしてしまうようなラップを全体的に刻んでいきそうです。

ここまでは問題ないでしょう。今回の争点はそれよりも「タイトルホルダーについていく馬はいるのか?」になるかと思います。
現役最強とも言われ、自らレースを作りにいけるタイトルホルダーについていこうとする馬はどれほどいるのか?

ここで枠並びが重要になってきます。詳しくは出走馬の各項でも書きますが、今回インを絶対に確保したいボッケリーニ、先行馬のブレークアップがともに、タイトルホルダーのすぐ外かつスローペースを得意にしている馬。二頭の理想はインの番手ですが、かといってタイトルホルダーについていくと持ち味を発揮できずに沈んでしまいます。そのため外にいる利を活かし、タイトルホルダーの様子を慎重に窺いながら番手を確保しようとするはず。そして今回内枠はテン(出脚)の鈍い馬が多いので、無理せずともある程度前に出せばポジションは確保しやすそうです。

それを想定するとタイトルホルダーについていこうとする馬は少なそうで、必然的にタイトルホルダーは楽に逃げを打てる形となり、後続ともそれなりの差ができるのではないでしょうか。この場合はタイトルホルダーのみ速めのラップを刻みながら、番手以降は実質的なミドル〜ややスローになると思われます。

しかし、そのまま放っておけばタイトルホルダーが悠々逃げ切るのは明白なので、息を入れそうなタイミングで上がってくる馬は必ずいるでしょう。それこそ中枠を引けたルメール騎手(イクイノックス) は能力ある馬に乗っていると積極的にレースを動かしていく印象で(わかりやすい例を挙げるとダービーのレイデオロやサトノレイナス)、ほかにも川田騎手(ディープボンド)はズブめな馬に乗っており、大外枠を引いたのもあって序盤は下げつつ早めに押していくことが想定されます。後半は馬群が目まぐるしく入れ替わる展開になるのではないでしょうか。

そうなると馬群が入れ替わるなかで位置を落とさないまま内ポケットを常にキープできる(スタミナをロスせずに済む)立ち回り力、そして早い段階からレースが動くので、瞬発力ではなくロングスパート戦に対応できる脚力が必要となってくるのではないかといえます。


そのため個人的には「立ち回り力・ロングスパート向きの脚力」のある馬を重視して、それらを備えた馬を「うまくラチ沿いに潜り込めそうな内枠」から選びたいところ。そして当然、前述した通りに「中山の長距離を走れるスタミナ」は必要でしょう。

ただ、パンサラッサに引っ張られる馬が多かった(全体的にハイペースの消耗戦となり、全馬共通して体力と地力をより求められた)昨年の有馬記念に比べると、まだ体力面での誤魔化しは効きそうです。


ここまでを踏まえたうえで、今回の出走馬を一頭ずつ見ていこうと思います!

出走馬

1枠1番 アカイイト


昨年のエリザベス女王杯は消耗戦を大外枠から一気に差し切り勝ち。それ以来、あらゆる重賞で一定の穴人気をしながらもなかなか結果は残せず。
前走のエリザベス女王杯ではひさびさの好走となりましたが、このときもやはり外有利のバイアスが働いていた消耗戦。春に3着となった金鯱賞でもジャックドールが緩めずに逃げたなかでの好走で、スローペースの瞬発力勝負よりも持久力が問われる展開のほうが明らかに向いている馬です。

その点でいえば有馬記念の舞台は合うのですが、この馬の場合は脚質がネック。ただでさえ出遅れ癖があるなか年齢を重ねるにつれテンもどんどん鈍くなっているため、最内枠を引いた今回も後方からの競馬となるのは確実です。器用な馬でもないため直線も外から差し込むことになる可能性は高く、一定のポテンシャルを持っていないと芸当的には難しい。

それを踏まえたとき、22年のエリザベス女王杯でみせたパフォーマンスは(最後方からだったにせよ)ポテンシャル的に物足りなくうつります。21年の動きができればもう少し差は縮まっていたんじゃないか、とも。

スローペースに巻き込まれたらどうやっても太刀打ちできないので、展開のかみ合いを待ちながら早く仕掛けていってほしい一頭だと思います。

1枠2番 イズジョーノキセキ

今年の府中牝馬Sを人気薄で勝利した馬。

この馬は典型的な「脚を溜めないと伸びてこない」タイプ。条件戦で積み上げてきた4勝はいずれも先行策をとりながら前半がスローペースゆえに脚を溜めることができ、終盤の瞬発力で勝ちをもぎとった形。そして府中牝馬Sはレースラップこそ淡々としていましたが、後方で動かずにじっくりと溜めていた(通過順が9-11-12と下がっているように)のが功を奏しました。逆に言えば「後ろにいても脚が溜まらない」ようなハイペースのレース、長く脚を使わせてくるようなレースはかなりの苦手。

私が予想しているレース展開だと、今回脚を溜める余裕はそうそうなさそう。この馬が最も得意な形に持ち込むなら、必然的に最後方に近い場所から好機を窺う形になると思います。いわゆる「漁夫の利」戦法ですが、それがうまくはまるかどうか、そしてはまったところで突っ込めるポテンシャルがあるかはなんともいえないところ。
ただ、先述のアカイイト、そして後述するボルドグフーシュと比べるとインを突くことが苦手ではなさそうなのは強みです。岩田騎手自体もイン突きに定評があるひとなので、枠を活かして直線うまく前が開けばもしかしたら、という可能性はあります。

2枠3番 ボルドグフーシュ

菊花賞2着の3歳馬。

これまでに好走したほぼすべてのレースが出遅れから大外回して突っ込んでくる内容で、いかにも大味なレースしかできないタイプの競走馬。一方で脚をうまく溜めさえできれば前半のペースを問わずに長く良い脚を使える強みを持ち合わせていて、今回は同じレースをしたときに通用するかが争点。

前走の菊花賞は長距離戦でしっかり脚を溜めることができ、前も潰れて、内側からうまく外目に追い出せたのが功を奏しました。レース運びがすべてうまくいったのは否めませんが、アスクビクターモアやジャスティンパレスと互角の勝負を演じたのは一定の評価をされるべきでしょう。
また、脚を溜めてから長く脚を使える馬なので、距離が長い+コーナーが少ない+直線が長いコースのほうが向いているとは思います。そのため有馬記念の舞台自体はやや適性外で、その点は勘案するべきか。

そして出遅れ癖があり、出足がつく馬でもないため後方に位置するのは確実。変に囲まれてしまう可能性の高い(これまでのレースぶりをするなら大きく下げざるを得ない)内枠はマイナスでしょう。
ただ、道中しっかり溜めてからロングスパートに持ち込んだほうが強い馬ではあるので(淡々と自分から刻んでいけるタイプではない)、変に位置をとって道中他馬の動きに左右されてしまう展開を回避できそうなのは好都合。一方、溜めすぎると追い出すタイミングを逃して長所を殺してしまう、極めて難しい枠でもあるのは留意。落ち着いた競馬をする印象の強い福永騎手ですが、ここはセンスが問われると思います。

1枠に並んだアカイイト、イズジョーノキセキと似たり寄ったりな競馬をしていそうなビジョンはとてもよく浮かぶのですが、最もポテンシャル的に通用しそうなのはこの馬です。


2枠4番 アリストテレス

かつての菊花賞2着馬。

巷で言われる「エピファネイア産駒は早熟傾向」を最も体現しているのが個人的にこの馬。エフフォーリアやデアリングタクトは古馬になってからの敗戦にある程度理由を持たせられるのですが、この馬の場合は単純な力負けが目立ちます(一応、明け4歳でAJCC→阪神大賞典と極悪馬場でのレースを強いられながら春4戦してしまった反動が精神面でも大きすぎた、という可能性も推察できます。21年宝塚記念は疲労が前面に出ての負けでもあった)。

今年に入ってからの2戦も振り返っておくと、まず目黒記念がトップハンデを背負いながら終始後方追走で惨敗。ただこれに関してはスローペースで前が残る展開だったことを加味して、まだ言い訳はききます(ディアマンミノルとの比較で物足りなさもあるのは事実ですが)。

そして京都大賞典。こちらはユニコーンライオンが淡々と逃げを打ちながらも隊列が縦に伸びて実質的な瞬発力比べに。先行したはいいものの決め手に欠けて惨敗。負けパターンとしては目黒記念と似ていますが、こちらはポジションを確保できていたぶん、もう少しやれてよかったようには思います。

ここ2戦を振り返るとわかるように、スローペースからの追い比べは不得手。
実際、かつてコントレイルと接戦を演じた菊花賞、上がり馬として注目を浴びるきっかけにもなった小牧特別はともに早めに隊列が動いたロングスパート戦で、そのため想定している有馬記念の展開とは噛み合います。
あとはG2で力負けが続いているなか、ポテンシャル自体が通用するか、でしょう。

3枠5番 ジェラルディーナ

ジェンティルドンナの娘。母はかなり切れ味(一瞬の速さ)に長ける馬でしたが、この馬に関しては対照的に長く脚を使えるタイプ。今年のレースを振り返っても、阪神牝馬Sでは最後方から脚を溜めすぎて差し届かず、勝利したオールカマーとエリザベス女王杯はラップの上下変動が激しくない、だらーっと脚を使わせてくる消耗戦を中団に位置する形でした。

これまでの勝利はすべて非根幹距離のレースでもありますし、今回想定している有馬記念の展開ともかなり噛み合うキャラの馬だと思います。一方で、ここ最近の2連勝が展開だけでなく馬場的にも恵まれていたのは留意するべきでしょう。オールカマーでは内枠有利なトラックバイアスで内からするするっと抜け出しての勝利、エリザベス女王杯は外が有利な馬場で大外枠から差し切り勝ち。立ち回りのうまさは目を見張るものの、メンバーが強くなる今回、どこまでポテンシャル的に通用するかの問題はあります。

また、この馬に関しては夏競馬のあいだも休まずに走っていたため、今年に入ってからは2か月ペースでコンスタントに出走してもいます。ローテーションの項で書いた通り、有馬記念は履歴による消耗度合いも重要視するべきレース。どこまで体力が残っているかは勘案するべきでしょう。

ただ、前回恵まれたからといって今回恵まれないとも限らないのが競馬です。舞台やレース展開自体は合うと思うので、どこまで流れに乗ることができるか。Cデムーロ騎手は枠なりに競馬を運ぶ騎手なので、内枠を引いた今回は後ろすぎないポジションからインをついてくるはず。トラックバイアスを味方に引き込み、オールカマーの再現なるかがポイントでしょう。

3枠6番 ヴェラアズール

いまだに芝では底を見せていないジャパンC制覇者。ただ、ジャパンCや京都大賞典も含めた3連勝はすべてが「瞬発力」を要求されるレースでした。今回のレースで要求されると予想しているのは瞬発力ではなくロングスパートに対応できる脚力。まったく逆の適性を求められるレースなので、そこの見極めがポイントでしょう。
元々ダートを走っていたので一定のタフさは持っていると思うのですが、唯一芝レースでロングスパート戦だった緑風Sでは(内外の差があったにせよ)アルビージャに追い負けての3着。直後の3連勝に比べると物足りなさは感じます。個人的には瞬発力勝負に向いている馬ではないか、と見ており、有馬記念の舞台に合うイメージはあまりありません。

また、鞍上がムーア騎手から松山騎手に変わっているのもポイント。前走のムーア騎手はかつてのラストインパクト(15年JC2着)を彷彿とさせるイン突きで、ギリギリまで溜めてから一気の追い出しを見せました。瞬発力に優れたヴェラアズールにとって、レース運びとして理想であったことは間違いありません。
一方の松山騎手は前目につけることが多く、早目に仕掛けていくすがたもよく見る騎手。そして展開を見極めることもできるので、今回はタイトルホルダーを突っついていくロングスパート戦を想定して、早めに追い出していく可能性はそれなりにあります。そうなるとヴェラアズールにとっては未知数の競馬になり、それが有馬記念の大舞台で通用するかは半信半疑なところです。

4枠7番 エフフォーリア


言わずもがな昨年までにみせていたポテンシャルは現役最強のもの。有馬記念と天皇賞・秋がいずれも異なるレース質を古馬相手に完勝するもので、この2戦だけを見れば正直隙はありません。
だからこそ今年に入ってからの2戦、大阪杯と宝塚記念に関しては「不可解な敗戦」というほかなく、主な原因としては輸送による疲弊が考えられるのですが、それだけで崩れてしまうほどやわな馬ではないでしょう。宝塚記念で見られたゲート内のもたつきや出足の鈍さをみても、少し馬がズブくなっているのではないかとは思います。元々、展開不問の自在性や立ち回りの良さが売りの馬ではあったので、かなり致命的な変化です。

今回は輸送がなくブリンカーも着用したようで、その点は見直す材料になりますが、一方でどこまで前目のポジションを確保できるかが鍵。内枠は引けたので中団〜やや前目が理想でしょうが、先述した通りに出足が追いつくかは未知数。過去二戦を鑑みても後方からの競馬になってしまうと伸び率が悪く差し届かなくなるケースはかなり想定できるので、そうなった場合も自らレースを作りにいく可能性は十分に考えられるでしょう。

元々もちえていたポテンシャルは最強格なだけあって、ギャンブル性の高い一頭だと思います。軸にはしづらいですが、そのあたりはオッズと要相談です。

4枠8番 ウインマイティー

ラフィアン系列の馬はその調教スタイルから馬の完成がはやく、器用に競馬をこなすので相対的に小回り得意な馬がうまれやすいと思っているのですが、この馬も例に漏れない一頭。勝利しているのは中山競馬場や阪神・京都の内回りコースと小回り適性を要求されるレースばかりで、有馬記念の舞台自体は合うでしょう。

ただ、器用さが先立って大味な競馬が得意ではないため、極端な競馬をしてしまうと能力不足が露呈してしまうところはネック。後方で脚を溜めた紫苑Sや自ら動いていった秋華賞で人気を裏切っているように、ソツのない競馬から外れると脆いです。また、重賞の好走はいずれもスローペースなので、ペースが乱れたときに不安は残ります。

今回想定している中盤以降の入れ替わりに対応できる馬ではないので、内枠を引けたのはかなりの好材料。インベタ好位でじっと待つような競馬が理想だと思います。逆に外を回らされると厳しそうです。和田騎手は積極策をとってくれる騎手なので、後ろにつくことはないと思いますが、ポジションセンスは問われると思います。

5枠9番 イクイノックス

今年の天皇賞・秋を勝利した馬。

ポテンシャル的には言うまでもなく最強格の筆頭。
そのため、有馬記念という舞台でどう走れるかがポイント。

まず過去5戦で勝利した3戦(新馬戦、東スポ杯、天皇賞・秋)はいずれも左回りでスローペースからの決め手勝負。右回りでスタミナや器用さを要求される有馬記念の展開予想とは外れています。

一方、日本ダービーでは淡々としたペースでも最後に脚力を見せていますし、キャリア唯一の右回りでもある皐月賞では(外枠に有利なバイアスだったにせよ)大外枠から先行してソツなく競馬をこなす立ち回りの良さも披露しています。決して「苦手な馬」というわけではなく、まだ相応の条件で経験を積んでいないだけでしょう(ベストパフォーマンスは東スポ杯と天皇賞・秋、少し詰めが甘かったのは皐月賞だったという認識なので、今回の条件が得意かと言われても微妙ですが)。強いパフォーマンスを披露してもまったくおかしくはないと思います。

そしてレース展開の項でも書きましたが、ルメール騎手は強い馬に乗っていると積極的にレースを運んでいこうとする節があります。今回は人気を二分するタイトルホルダーがはっきり前にいる以上、流れを待つのではなく流れを作りにいく(積極的に勝ちに行く)競馬をするのではないかと思います。おそらく直近2戦とは異なり、前目〜中団にはつけるのではないでしょうか。その意味で、ポジションを取りやすく囲まれにくくもある(動きやすい)中枠は、かなりいいところを引けたのではないかと思います。

そして自らレースを動かしていくとなると、「経験未知数なロングスパート戦に対応できるか?」が鍵。そしてスタミナに関しては自ら動いていくことを考えると、これまでの履歴で最も多くを要求されると思います。
個人的にはこのスタミナ面がいちばん不安かもしれません。

5枠10番 ジャスティンパレス

春はクラシックに挑戦して、ともに惰性で流れ込むあまり見所のない競馬。ただ、秋を迎えて距離を伸ばしたことで成績も向上。

特に前走の菊花賞はなかなかの競馬運びで、大外枠から鮫島騎手がうまく内ポケットに潜り込むファインプレー。そこからハイペースを前受けしつつ4角では少しもたつきながらも、最後はしっかり伸びて3着。アスクビクターモアが強かったのは言うまでもありませんが、前付けしてもたつきを見せながら4着とは大きく差を離しており、内容的には2着のボルドグフーシュよりも評価できるものでした。菊花賞自体が今年は京都ではなく阪神で行われているため、中山2500mとよりコース形態が似ている(コーナーが6回あるだけでなく、ゴール前に急坂がある)点も今回を見据えるうえでより評価できます。

そして、このとき刻んでいたセイウンハーデスとアスクビクターモアの前半ラップが今回想定しているタイトルホルダーの逃げとも似ており、経験値をある程度積めているのも好ましく映ります。

問題はポジションを確保できるかどうかで、出遅れて後方からの競馬になった皐月賞では、脚を溜めていても惰性で雪崩れ込む形しかとれませんでした。長く脚を使うほうが得意そうなので、ある程度のポジションから淡々とレースを運んでいく必要はあるでしょう。今回は中枠を引いたので、どこまでインをしっかり確保できるかが鍵。

6枠11番 ラストドラフト

かなりわかりやすくスローペースが得意で、それもほとんどが瞬発力勝負によって好走している馬。

すでに全盛期からの衰えは見られるので2~3歳時の履歴を確認すると、新馬戦や京成杯のような「区間で1秒以上のギアチェンジ」(新馬12.7 - 11.5、京成杯13.0 - 11.8)を要求されるレースで勝利。弥生賞やオクトーバーSのような淡々としている消耗線では人気を裏切って惨敗と、はっきりした傾向があります。

直近はそれなりの入着が続いているもののいずれもスローペースによるもので、レース展開が向いていたのは確か。ただそのなかでもアルゼンチン共和国杯は(12.7 - 11.8)の1秒近い切り替えが求められたレースで、全盛期のこの馬であれば十分に差し切れそうなレースだったようには感じて、物足りなさは否めず。

そして今回想定している有馬記念の展開はロングスパートを要求されるレース質なので、この馬が得意とする「スローの瞬発力勝負」になるイメージは一切湧かず。適性的にも不向きだと思います。

6枠12番 ポタジェ

今年の大阪杯を勝ってからはいまいちパッとせず。

ジンジャーパンチの仔は(ルージュバックやケイブルグラムがそうであったように)馬群に揉まれるのを苦手としている印象があったのですが、ポタジェに関してはかなり器用な競馬ができるほう。ただ、ルージュバックに備わっていたような切れ味はそのぶん劣っており、大阪杯がそうであったように消耗戦のほうが向いている印象です。

そのため前走の天皇賞・秋に関しては、スローペースからの瞬発力が要求されるレースだったので度外視でいいと思います。ただ宝塚記念と毎日王冠に関してはこの馬の比較的得意なレース質だったことは留意しておきたいです。一応、毎日王冠は距離不足、宝塚記念は大外枠が致命的なマイナス要因として働いていたと思うので、決して力負けではないと思うのですが。そこを補えるほどのポテンシャルを有している馬ではないのだと思います。

また、先行することもでき、器用さはある程度備えている馬なので、できれば内枠がよかったのは確か。今回の枠はぎりぎり許容できるかどうか、といったレベルですが、ひとつ外にタイトルホルダー、さらにその外に先行馬が固まっているので、相対的に後ろに追いやられそうなのは大きな痛手。後ろに下がってしまうと脚力で劣ってしまうため、できれば前目(のイン)につけたいところ。

しかし東京で行われた秋2戦と比べると、有馬記念の舞台はよっぽど向いているはず。レース運び次第では十分、巻き返しも考えられます。


7枠13番 タイトルホルダー

有馬記念ファン投票1位。今年の国内戦線で中心に立っていたのは間違いなくこの馬でしょう。

レース展開の項ですでに書きましたが、自分からレースを作りにいけるのがこの馬の強み。スローに持ち込んで前残りの展開をつくるのではなく、淡々としたラップを刻んで後続に脚を使わせながら最後にもうひと伸びする。かなり邪魔をされにくく、最も隙のない競走スタイルのひとつだと思います。

こうした消耗線向きな性格を備えている逃げ馬は元々一定数いたのですが、10年代後半に入ってから何頭も目立つようになりました。現役最上位だとパンサラッサやジャックドール、アスクビクターモアなどが代表例で、王道路線に複数頭いる環境はかなり稀。10年代が「スローのヨーイドン」とよく言われたようにスローペースからの瞬発力勝負が大舞台でも目立っていたのを振り返ると、大きな変化だと思います。

一方、そうした昨今の逃げ馬に共通しやすいのが、キレのある脚を持っているわけではないため「スローのヨーイドン」に脆いところ。タイトルホルダーも例に漏れず、象徴しているのが今年の日経賞。12秒後半〜13秒前半のラップを立て続けに刻んで、ラスト3Fのみ各11秒台でまとめる典型的な後傾ラップでした。そして実際に前にいた馬たちでそのまま決着したわけですが、このときボッケリーニやヒートオンザビートにギリギリまで迫られており、天皇賞・春や宝塚記念の強さと比べるとどうしても弱さは否めません。

つまり、こうしたスローペースに持ち込んでしまうとキレ味に劣って強さを発揮できない馬ではあるのですが、逃げ馬であるがゆえにペースをコントロールできるのが難度も書いているように最大の強み。外枠を引いた今回も果敢に主張して、決してスローには落とさない競馬をしてくるでしょう(ただし、番手以降が実質的なスローペースになるかは別)。昨年の大外枠ゆえパンサラッサに主導権を譲ってしまった、と似たケースも起きるとは思えません。

あとは中盤以降に後ろから突っつかれて対応できるかと、凱旋門賞帰りの状態面でしょう。宝塚記念で見せたポテンシャルは際立っていて追い切りも動いているので、それほど懸念材料ではないようにも感じますが。

7枠14番 ボッケリーニ

ポップコーンジャズの仔らしく、勝ち切れないけど毎回それなりに格好を見せてくるタイプ。これが覚醒すると全兄ラブリーデイのように連勝しはじめるはずなのですが、なかなかそうはいかず。

そしてラブリーデイが極端な切れ味を持ち合わせていない一方でスローペースを得意としていたように、ボッケリーニの得意とするレース質もスローペースからの前が残る展開。今年好走したレースは持続質だったAJCC以外のすべてが、スローペースから前が残りやすい展開を先行インベタで乗り切るものでした。

その点で言えば前走のJCは切れ味勝負に偏りすぎたうえ、大外枠を引いてお得意のインベタに持ち込めなかった点で言い訳のできる敗戦だったと思います(負け過ぎですが)。ただ今回も外枠を引いてしまい、スローペースから前が残る展開には到底なりそうにもないのが大きな悩み。器用な馬ではありますが、その器用さが発揮できるレースかと言われると難しいところです。

ラチ沿いを是が非でもほしい馬だとは浜中騎手も知っているに違いないので、積極的に出していってイン3あたりを確保しにいく展開は考えられそうです(一方、タイトルホルダーのペースについていくと惨敗待ったなしなので、その塩梅は求められますが)。


8枠15番 ブレークアップ

今年のアルゼンチン共和国杯の勝ち馬。

この馬に関しては3勝クラスの好走と惨敗がはっきりしているのでわかりやすいかと思います。

好走したサンシャインS(12.4 - 11.5)、ジューンS(12.1 - 11.4)、六社S(12.2 - 11.2)はいずれも前半ゆったり入りながら後半でそれなりのギアチェンジ(括弧参照)を求められ、そのまま最後まで11秒台を維持する後傾ラップ。ラストドラフトの項でも触れたように、勝利したアルゼンチン共和国杯も酷似したラップでした。

一方、2桁着順に惨敗した湾岸Sと三方ヶ原Sはともに折り返しから隊列が忙しなく動く展開で、ラストの3Fはそれぞれ(12.3 - 12.1 - 12.6)(12.1 - 11.7 - 12.1)と右肩上がりの12秒台を記録する消耗戦です。息をつく余裕がないと崩れてしまう馬ではあるのでしょう。

そして今回は隊列がかなり動くレースになるのではないかと踏んでいるため、ペースが乱れてしまう展開はこの馬にとって間違いなく不利。変に隊列を落として外付けすると一緒に動かざるを得なくなるので、前につけていくしかないような気がします。
ただボッケリーニ同様、タイトルホルダーが刻むペースは向かないので、そこの距離感をどう調整するかで明暗はわかれそうです。

8枠16番 ディープボンド

昨年の有馬記念2着馬。

出走馬のなかでもスタミナに関しては随一。キレる脚がないかわりにひたすら押し続ければどこまでも長い脚を使うことができます。それゆえ、昨年のスタミナをより求められた有馬記念で2着に入ったのも納得です。
そして天皇賞・春では大外枠から先行して2着、宝塚記念では距離不足ながら前受けして4着まで粘ったように、タイトルホルダー(やパンサラッサ)が作り上げる「後続に脚を使わせる」持続質のラップと相性がいいのは間違いありません。タイトルホルダーがペースを作っていくと予想しているので、展開自体は間違いなく向くと思います。

そして今回は大外枠を引いたので、どのポジションを序盤に選択しようとするかがポイント。普段は前につけることが多いものの、テン自体はかなり遅くズブいので、毎回位置を取るために序盤からガシガシ動かしているような馬です。
有馬記念は最初のコーナーが発走すぐの中山2500mであること、内側に器用な先行馬が集中していることからも、脚を使って結局まともなポジションを確保できないリスクを嫌って、今回は序盤、ある程度位置を落とすのではないかなと予想しています。
ただ、脚を溜めたところで弾けるような馬でもないので、外目を追走しながら様子を窺いつつ、ペースが緩んだタイミングで上がってくるのではないかなと思います。後半以降に想定している入れ替わりの激しいロングスパート戦のきっかけになりそう。

おそらくこの馬だけスタミナの負担が相当かかるレースになりそうですが、通用しそうな力量はこれまでに見せてきている馬。こういうズブい馬の扱いは川田騎手よりも和田騎手のほうが向いている印象は受ける(最近だと小倉記念のクランモンタナがわかりやすい)のですが、追い出すタイミングの見極めに関しては川田騎手も相当です。

この馬が序盤に前後どちらにいるかで、展開も大きく分かれると思います。


予想

全馬の確認が終わったので、予想に入っていきます。

まずおさらいとして、今回私が予想している展開の要点から。
・タイトルホルダーが速めのラップを刻みながらの逃げ
・ボッケリーニやブレークアップが離れた番手を意識
・番手以降はミドル〜ややスロー
・中盤でディープボンドやイクイノックスが早めの進出
・隊列が乱れて消耗質のロングスパート戦に

そして今回の有馬記念で重視したい馬の方向性についても。
立ち回り力
→ウインマイティー、ボッケリーニ、ポタジェ、ジェラルディーナ

ロングスパート向きの脚力
→ボルドグフーシュ、ディープボンド、ジャスティンパレス、アリストテレス

中山の長距離を走れるスタミナ
→タイトルホルダー、ディープボンド、ボルドグフーシュ、ジャスティンパレス

うまくラチ沿いに潜り込めそう
→アリストテレス、ジェラルディーナ、ウインマイティー


以上を総合して、◎10.ジャスティンパレスから今年は入ろうかなと思います。
ロングスパート戦に向いた脚力を備えた馬のなかでは最も立ち回りがうまく、後ろすぎもしない内目のポジションを確保できそう。ポテンシャル的にも菊花賞のハイ前受けが優秀なので、経験値を活かせる舞台になりそうです。

二列目にはまず信頼のおける人気馬として○13.タイトルホルダーを置きます。
自分でレースを作りにいける隙のなさがなによりも最大の魅力。
元々スタミナには溢れている馬なので、少しつっつかれた程度ではなかなか崩れないのではないかなと思います。

続いて▲16.ディープボンド☆5.ジェラルディーナ
ディープボンドは大外枠を引いたとはいえ、今回の展開予想に対する適性はピカイチ。外を回すことで消費するスタミナも持ち合わせているはずで、動かし方を間違えなければ今年も勝負になってよいと思います。
ジェラルディーナは今回の枠並びだと確実にラチ沿いからインを突けそうで、恵まれる可能性は高そうです。能力的に見劣るのと、ローテーションが不安ではありますが。

三列目には大味な競馬をしそうな後方組から、最もポテンシャルの高い△3.
ボルドグフーシュ
△7.エフフォーリアはズブくなっているのを懸念しながらお茶を濁す形。△9.イクイノックスも同様で、適性が未知数な状況下で1人気なら三列目が妥当でしょう。切れる馬ではないです。
△8.ウインマイティーは立ち回りの良さでかなり恵まれそうだったので。ジェラルディーナと似た理由。

消から言及すると、4.アリストテレスは舞台適性こそかなり高く枠順も恵まれているのですが、そもそも能力値が足りないのではないかと判断。
6.ヴェラアズールは能力の高さを認めながらも、今回予想しているレース質と合致するイメージが見えないため。ただ自信を持って切れる馬ではなく、どちらかといえば印をたくさん回しすぎると怒られそうな気がしたから切ってます。オッズや買い目次第では普通に加えていきましょう。


予想まとめ

◎10.ジャスティンパレス
◯13.タイトルホルダー
▲16.ディープボンド
☆5.ジェラルディーナ
△3.ボルドグフーシュ
△7.エフフォーリア
△8.ウインマイティー
△9.イクイノックス

今回は記事での紹介ということで、順序立てて説明しながら便宜的に印を回していきました。
ですが、本来は馬券構築も予想における重大要素のひとつです。実際は「この馬は勝ち切れるタイプの馬か?」「この馬を軸にしたときにどの馬が来るか?」を予想に織り込みながら券種を選び、思考していく必要があるでしょう。印を回す行為と馬券の構築は切り離せるものではなく、オッズや馬の個性に応じて常に一体となって行われるべきものです。

今回の予想に関していうならば、私は本命にしたジャスティンパレスが勝ち切る馬だとはそれほど思っていません。むしろ勝つ可能性が最も高いのはタイトルホルダーだと考えています。
それでもジャスティンパレスを本命にするのは、私が意識している的中率と回収率のバランスを考えたとき、最も長期的視点でプラスになる結論が、ジャスティンパレスから2列目(○▲☆)までの連系(馬連やワイド)を中心に、上振れの複合馬券として連下に繋ぐ3連複を重ねる形になると判断したからです。

この辺りの、競馬を予想ゲームとして捉えたときに必要となってくる合成オッズや基準回収率や単発/複合構築もろもろの知識については、今回割愛します。詳しい話は機会があれば……あるのだろうか……。

いずれにせよ周りも盛り上がる有馬記念です。是非この機会に自分なりに予想してみてください。
予想するのは楽しいですよ!(予想ジャンキー)

それでは、ごきげんよう。


(今回はギャンブル関係の記事なので、試験目的も兼ねて最後に設置しておきます。
もし参考にしてよい結果を迎えることができたら、ぜひ買ってくださるとうれしいです)

ありがとうございます!(生活費に充てさせていただきます)

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