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「わたし。」


大人になってからの方が子供だね

そもそも大人っていつから?

思い通りに行かなくて泣き喚いたり

素直になれずに強がったり

時々自分をやめたくもなるよ

みんなあまりに冷たいから

深く帽子をかぶって俯き歩く

人の目ばっかり気にして

いつになれば楽になるの

生きるために働き、

まるで働くために生きてるよう

いっそ仮面を剥がして解き放たれよう

電車の車両を変えるみたいに

好きに生きたらいいんじゃない?

僕を見るあの人も大して何も考えてないよ

都会の雑踏に塗りつぶされそうになる

蝋燭くらいのか弱い命の火を燃やして生きる

意外とすぐには消えないんだな

みんな理不尽と闘って

不条理に頭下げて生きてるから

なんのために生まれてきたのか

そんな問いすらどこかに置き忘れてしまったね

何も手につかず一日中横になる日だってある

誰しもそんなに強くできてないから

本当に強かったら何一つ迷わないもんね

明日のことが怖くなるし

過去の煌めきが眩しいけれど

きっと生きてる今が一番美しい

悩みも悲しみも痛みも辛いかもしれないけど

悩んでいる君が本当に美しいんだよ

愛なんて移ろいゆくもので

正しい形なんてないけれど

信じる価値はあるよ

愛に不安も嫉妬もつきものだから

甘いだけではつまらないさ

あれもこれも欲しくなるし

みんなみんな羨ましくて狂いそうになるけれど

結局、無いものは全部欲しいのさ

あるものなんて当たり前すぎて目につかない

夢は叶えたい人のもとに舞い降りる

強く願えばそれはやってくる

季節はすぐに変わるもの

人の気持ちも絶えず移ろい流れゆくもの

永遠なんてないのだから

不幸も長くは続かないさ

幸せがあるから不幸が際立つ

形ないものに悩む人々

終わらない歌がないように

人生は作品だと思えばいい

音と言葉を紡ぎ、生きていく

生きることは愛すること

生きることは愛されること

愛と孤独さえあれば他に何もいらない

何も求めない

この世は意外とシンプルなのさ



ーー-「わたし。」安斉 弘毅

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