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私が買ったもの : その27 iOCHOW ブックスキャナーS3 

去年の9月に、ブックスキャナーを買った。図書館で借りたり、買ったりした本を読んでいて、noteに引用したい文章を見つけることがある。短い文であれば、キーボードで入力できるが、長い文だと、面倒である。

そのようなとき、スキャナーで読み取り、その画像をテキストに変換したら、楽だと思った。

まず、スキャナーについて述べよう。
方法は二つある。コンビニエンスストアに行って、マルチコピー機で本をスキャンするか、スキャナーを購入して自宅でスキャンするかのどちらかである。
前者は、本をもって外出し、時にはコピー機の前で待って、1回30円を払ってスキャンする。文章も、画像もきれいにusbに出力される。
後者は、スキャナーをPCにつないで、本を手で押さえてスキャンする。文章はそれなりに読めるが、画像の鮮明度については期待できない。画像を残したければ、スマートフォンで写真撮影する方がいい。

例えば、『日本人とユダヤ人』を自宅でスキャンしたら、このような画像ファイルができる。

自宅でブックスキャナーでスキャンした画像

ページ数が多い、ハードカバー本であれば、手で押さえつけなくてもきれいにスキャンできるが、文庫などのソフトカバー本は、どうしてもこのように歪んでしまう。

それでも、これをテキストに変換することができる。私の買ったブックスキャナーにも、変換ソフトはついているが、それよりもgoogleの機能を使う方がより正確に変換できる。

Googleドキュメント

画像ファイルをgoogleドライブにアップロードし、これを右クリックして、Googleドキュメントで開く。そうすると、このような画面が出る。

Googleドキュメントのテキスト部分

この部分は、テキストとしてコピーできる。

家と日本人大衆の間に朝鮮人が介在して暴利を独占していたわけではもちろんない。逆であ り、その多くは、むしろ最下層にあって最低の労働条件で、最低とみなされる労働に従事し ていたのは事実である。またおそらくは、もし関東大震災という突発的大天災が起らなかっ たならば、あの悲しむべき虐殺事件も起らなかったであろうことも事実である。絶対に、う っせきした民衆の不満が天災を契機にして朝鮮人に向って爆発したわけではない。というこ とは、その後、現在に至るまでの約半世紀、こういった事件、もしくはそれと同じ性格をも っと思われる事件は、何ら発生していないからである。
従ってこの事件の原因となると、どんな解説替を読んでもはっきりとはわからない。いわ ゆる進歩的な人びとや知識人の解説は、むしろある種のイデオロギーの枠にこの事件をはめ こもうとしているように見える。だがユダヤ人の目から見ると、どう再構成してもうまく枠 にはめこめない事件なのである。一方、朝鮮人の側からの発言は、当然のことだが、それへ の抗議・批難・憤激が先にたっから、やはり、何が真の原因かを明らかにしていないが、こ の明らかでないということ自体が、一つの事実を物語っている――すなわち、どこからとう 見ても、迫害さるべき理由は全くない、という事実である。もちろん迫害さるべき「理由」 などは、いかなる迫害にも建前としてはありうべきはずはない。だが今までのべて来たよう

山本七平『日本人とユダヤ人』角川書店、2004年

それなりに変換できたが、これで完了ではない。解説書であるべきところが解説替になっていたり、変換ミスはあるので、それは人が直さないといけない。
また、文字と文字の間に空白ができることがある(逆であ り、など)ので、それを自作したツールで直している。

私はExcelを持っていないので、LibreOfficeのcalcというExcel互換の無料の表計算ツールで、空白をなくすsubstitute関数を使っている。

このように手間はかかるが、私にとっては長い文章を何個もキーボード入力するよりは楽だと思っている。

金額換算すると、このブックスキャナーを900回使うと、コンビニエンスストアで支払う金額に等しくなる。壊れない限り、その回数以上はブックスキャナーを使うと思う。

What I bought : Part 27 iOCHOW Book Scanner S3

Last September, I bought a book scanner. When I read a book I bought or borrowed from the library, I sometimes find  sentences I want to quote in my note. If it is a short sentence, I can type it in with the keyboard, but if it is a long sentence, it is a hassle.

In such cases, I thought it would be easier to read the text with the scanner and convert the image to text.

First, let's talk about scanners. There are two ways. You can either go to a convenience store and scan a book with a multi-copy machine, or buy a scanner and scan a book at home. In the former case, you go out with a book, sometimes wait in front of a copy machine, and pay 30 yen each time to scan. Both sentences and images are output to usb neatly. In the latter case, the scanner is connected to a PC, and the book is held by hand to scan. The text can be read as it is, but the sharpness of the image cannot be expected. If you want to keep the image, you should take a picture with your smartphone.

For example, if you scan "Japanese and Jews" at home, you will get an image file.

Hardcover books with many pages can be scanned cleanly without pressing them by hand, but softcover books such as paperbacks are inevitably distorted.

Still, you can convert this to text. The book scanner I bought also has conversion software, but it can be converted more accurately by using the google function.

I upload the image file to google drive, right click on it and open it in Google Docs. Then, the converted screen will appear.

This part can be copied as text.

It can be converted as it is, but this is not the end. There is a conversion error, so I have to fix it. Also, there may be a space between characters, so I am fixing it with my own tool.

I don't have Excel, so I use LibreOffice's calc, a free Excel-compatible spreadsheet tool that uses the SUBSTITUTE function to eliminate spaces. This is a lot of work, but for me it is easier than keyboarding many long sentences.

In monetary terms, using the book scanner 900 times is equivalent to paying for it at a convenience store. Unless it breaks down, I will probably use the book scanner more than that number of times.

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