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麻縄鞣しの憂鬱と強度への哀愁

この投稿は、縛師 たかせ秦之助のXに投稿したものを転載しています。

みなさんこんばんは、縛師のたかせ秦之助です。

我ら緊縛を愛する者にとってレゾンデートルの化身と呼んでも過言ではない麻縄を、薬漬けにした挙句、めっためたに引き千切ってやりましたので、そのご報告であります。

詳しくは、本件プロジェクトリーダーであらせられます、ゆな(まぞんび)隊長による下記のポストをご参照くださいませ。

これはつまり、「擦り鞣し超めんどくせー!」と「そもそも麻縄って人体荷重を支えるに足る素材なの...?」の、Lookin' for loveな君へのメロディー的事案でございました。

簡潔に申しますと。

仮説

①擦り鞣しって、要は麻縄を千切って柔らかくしているんじゃね?
②しかも今どき人力って、絶対にムラがあるし再現性低すぎんくね?
③だったら薬品でダメージ入れてあげれば、楽ちんじゃね?

ついでに

④それはそれとして、麻縄の強度って具体的にどんなもんなん?

てな実験を行った次第であります。

先立って、ゆな(まぞんび)隊長が、先行研究の調査から実験計画まで、全てのお膳立てをしてくださいました。
#ありがとうございます
#ありがとうございます

実験の詳細については、ゆなちゃんの記事をご参照賜りたいのですが、結論を申し上げると...「擦り鞣し最強説」に至りました。
#7月8日現在時点での最強

ゆなちゃんの記事では定量的な評価が主体になっていますが、定性的(たかせの主観)な評価としては...「酸性の薬品に漬けた縄と、擦り鞣しをした縄は柔らかくなる」「酸性の薬品に漬けた縄は、毛羽が綺麗に無くなる」と言う感じでして。

これは酸性の薬漬けが最強なのでは...?と思ったら...「酸性の薬品についけた縄は強度が1/6以下になる」という絶望的な結果となりました。
#薬品の濃度とか漬け込みの時間にもよるけど

静的荷重でも40kg程度しか支えられないと。

即死です(受け手さんが)。
#かわいそうに

逆に意外だったのは...「擦り鞣しをしても、強度影響はほとんど無い」という点でありまして、これはつまり、仮説にあった「麻縄を千切って柔らかくしているんじゃね?」が否定されたということかなーと。

「麻縄の柔らかさ≒損傷の程度」だと思っていたのが、全然違うやないかい...!という可能性。

だとすると、麻縄の柔らかさって、そもそもなんなん...?という新たな疑問に至りまして。

大枠で言うと、縄の柔らかさというのは「曲がりっぷり(剛軟性)」と「表面の荒々しさ(摩擦係数)」で評価できるのかなーと思ったりしていまして、元々はその測定もする予定だったのだけど、計測機器と素材との相性がわるすぎまして、その実験はできませんでした。

三つ打ちの麻縄の柔らかさを計測する需要なんて、緊縛業界以外には無いのかもしれません。
#知らんけど

この点については、今後の課題としてあたためておきたい所存です。
#解決方法がわからないので

なお余談ですが、今回の実験にあたり、某所にて機器をお借りしまして。

「結果の責任を負えないので施設の名前はださんとってくれ」と言われましたので、具体名はここでは控えさせていただきますが、興味のある方は、直接聞いていただければお答えいたします。

ちなみに機器利用の費用は、2時間で1,700円ポッキリでありました!
#衝撃プライス

クレーンゲームを2時間遊び尽くして1,700円で済んだ、みたいな気持ちです。
#景品はないけど

そんなこんなで、全てをまとめますと...

①酸性の薬品につけると、麻縄は滅ぶ
②擦り鞣しで、強度はあまり低下しない
③柔らかさを定量評価する方法がわからない
④引張強度試験は、意外と安価にできる

でした!

ゆな(まぞんび)隊長によるまとめ(再掲)。

おまけ


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