見出し画像

インナーバレルの内径と精度の実験考察

6.08mm

これは東京マルイ製品に使われているインナーバレルの内径です。

パーツメーカーから出されているカスタムインナーバレルは内径が6.01や6.03、マルイより大きい6.10や6.15といったものがあります。
中には6.23といった内径のインナーバレルが存在します。

ざっくり調べてみると
6.00
6.01
6.03
6.05
6.08
6.10
6.13
6.15
6.23

これだけの種類のバレルが見つかりました
さて、一体何㎜の内径がいいんでしょうか?

気になったので調べてみることにしました。

ちなみに皆さんはどのインナーバレルを使ってますか?
また、どのインナーバレルが一番いいんでしょうか?

用意したインナーバレルは
5.99
6.01
6.03
6.05
6.08
6.15
です。

まずは初速のテストからしてみました。

画像1

https://note.com/sniperkazz/n/nb03000c0a538

インナーバレルは内径が細いほど初速が早くなります。
空気のロスが少ないからですね。


それを踏まえて、精度チェックのやり方について

30mチャレンジというエアガンの精度を競う競技があります。
30m先の的に10発撃ち込み、離れた二つの弾痕の距離を計測(CtCという)、3セット行いその平均を記録として出すものです。

画像2

こんな感じで、A3用紙にBB弾の弾痕を付けて、長さを測って、という作業です。

今回はインナーバレルだけを変えていく実験とインナーバレルとバネを変えていく実験を行いました。
精度は初速が速い方が有利なのでインナーバレル交換だけでは初速が変わり精度を示す指標があいまいになると思ったからです。


それでは実際にやった実験のデータを出しながら話を進めていきます。

実験の環境について

場所 エアソフトアリーナ ラピッツ
気温 28℃
湿度 100%
天気 雨
実験開始10時、終わり16時

画像3

画像4

画像5

画像6

レーザー距離計で30m計測、
トラテープの印より前に銃口が出ないようにして行います。

撃ち方は椅子に座り、依託はバイポットで行いました。
使ったBB弾はプレシジョンマックス0.28gです。


ベンチマーク

いきなりバレルを交換していっては基準がわからないのでノーマルのGスぺを使って参考記録を取ります。

まずは箱だしそのままのGスぺから

画像7

CtC平均214㎜ 初速は81m/s
縦にも横にも散っていて、まとまりがない感じです。
3セット目が左に外れました。
本来外れたときは記録なしとなるんですが、実験として残さなくてはいけないので、紙の端を基準に仮の記録を出しています。

湿度が高く、空撃ちすると銃口から水蒸気の霧が出るくらいでした。
良い環境ではないですが、このように比較対象を作って実験を進めます。


次にノーマルパーツを使いながらもバリ取りやグリスアップを行ったGスぺで記録を取りました。

画像8

CtC平均178㎜初速は78m/s
思ったほど記録が伸びません。
この後5.99バレルを使うこともあり弱めのばねを使っています。
箱だしより良くはなっていますが、縦のブレが気になります。


そこで一撃パッキンに換えて再度記録を出してみました。

画像9

CtC平均159㎜初速は79m/s
まだ散っている感じはありますが、これ以上の対策はできないのでこの記録を参考に他のバレルを交換していきます。


ちなみにこのCtC159mmという記録は普通の記録です。
なるべく内径以外の不確定要素を減らしたかったので、チューニングとパッキン交換をしました。

パッキン交換は予定外ですが、おそらくよくないパッキンの個体でした。
一撃の方が気密が取れるので安定すると願います。

過去に箱だしのVSRがCtC180㎜、カスタムVSRでCtC120㎜位だったのこともあります。今回は雨で湿度が高いことも考えればこんなものでしょう。


さて、5.99バレルから記録を測っていきます。
ちなみに今回使うバレルはすべて花咲かGで内面を磨いてます。

画像30

まずはバレルのみを交換し、初速はバレルの内径に依存する実験からやります。
ばらして、バレルを組み替えて、初速を測って、ゼロインして、

バレル交換実験

まずは5.99

画像10

平均139㎜

悪くない記録です。
この時初速は83m/s(0.96j)フライヤーぽい弾もありますが、纏まりがあるように見えます。

この調子で他のバレルもやっていきます。

結果

画像11

このような結果となりました。
ちなみに6.15の時初速は76m/sです

6.01が一番いい結果ですね
6.15が一番散る結果となりました

バレルを交換しただけでは速い方が有利になる可能性がありますが、タイトバレルの方がいい成績になるようです。


では引き続きバレルとバネを入れ替えて初速を一定にする実験へ移ります。

バレルとバネ交換実験

バレルとバネを入れ替えてすべてのバレルを初速を83m/sに合わせます。
5.99が一番速くなり83m/sだったので、ほかのバレルを使うときにバネにスペーサーを入れて初速を上げます。

ここまで細い方から順に記録を測り、現在6.15がついているので
このままバネを強くして今度は太い方から図っていきます。

スペーサー9㎜で83m/sになり結果は

画像12

大幅に記録アップで平均116m/sとなりました。
初速調節をする前は167㎜だったので約3割小さくなっています。

この調子で、バレル交換、シリンダーパワー調整、ゼロイン、記録とやっていき

結果

画像13

このような結果となりました。
初速はすべて83m/s前後に合わせてます。

この後最初にやった一撃を付けたノーマルバレル、純正パッキンのノーマルバレルについても初速を上げて記録を取ったところ

ノーマル(78m/s)178㎜➡ノーマル(83m/s)188㎜

一撃(79m/s)159㎜➡一撃(83m/s)139㎜

となっています。


さて、この記録を見やすいように比べてみました。

画像14

結果だけ見ると6.01が一番良くて、その次にいいのが6.15となりました。


さて、ここまで実験をしてきてなんですが、集弾というのは運要素もあります。
BB弾がたまたまいいところに連続したらいい記録になりますし
反対に粗悪品を使えばどんなバレルを使っても散る結果になるはずです。

しかし、それを踏まえて今回の結果と前回の初速実験を考えるとバレル交換をするだけでもタイトバレルは性能アップが望める
逆にルーズバレルはシリンダー側の調整が必須となり、そのまま取り付けただけでは性能が上がらないということがわかりました。


というわけで無料公開の記事はここまでです。



ここから先は有料記事となりますが、
売り上げはさらなる実験のため社外パーツの購入費、場所代、弾代等の活動費にさせていただきます。

ちなみにですが、500円という値段設定どう思いますか?高いですか?安いですか?

今回は記事がもし面白くない、ためにならないと思ったら返金できます。
あんまりやってほしく無いですけど中身見るだけ見て返金請求をするということもできたりはします。

いずれにせよ、バレルの性能についてここまで深く踏み込んだ情報はネットに出回って無いと思うのでぜひ読んでみてください。


有料記事の内容は
BB弾はなぜ散るのか?
弾痕から推測する各バレルの特性とメリットデメリット!
サバゲーで使うのに最強のバレルはどれか?


もっと深くbb弾とバレルについて考察していきますので、そういうのを考えるのが好きな方はついてきてください。

ここから先は

2,736字 / 20画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?