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ファイターズのドラフト戦略 No.2

 こんにちは。前回の投稿から少し時間が空いてしまい、ドラフトも迫ってきました。ファイターズでは余剰人員のラストチャンスなのか、1軍と2軍の入れ替えも徐々に活発になっており、オフシーズンを迎える準備が始まっているようです。
 さて、前回はファイターズの補強ポイント1〜4までを考えましたが、今回は5〜8を考えたいと思います。現在のファイターズは補強ポイントだらけなので8つに分けましたが、長くなってしまうので良くなかったなと反省しています。ドラフト会議までには完結できるようにペースアップしていくので、よろしくお願いします。

補強ポイント5:素材型高校生投手

 投手については、前回「先発型のチャレンジ枠」と「高出力リリーフ」について書きました。エースとして完全に一皮剥けた感のある上沢日本代表に呼ばれ全国区となったプロスペクト伊藤の二枚看板に加え、後半戦圧巻の投球をしているバーヘイゲンが残留するのであれば先発3番手は確定かな、と思います。仮に退団しても1枚は外国人先発投手を補強すると思う(してくれ)ので、日本人では5枠を争う形でしょうか。
 流動的な4〜6枚目の先発投手を実績のある加藤池田が真っ先に争うことになると思いますが、そこに好投を続けている河野立野が加わり、来季は生田目吉田輝星も参戦します。このように来季の投手陣は、イースタンで実戦を経験し武器を磨いていたプロスペクト達が、徐々に1軍へと出荷されるシーズンとなることが予想されます(先発投手争いに敗れた投手はリリーフへ配置転換も)。そこで、イースタンの出場機会が今以上に空くと思いますので、2〜4年イースタンに浸ける素材型高校生投手が欲しいです。
 吉田輝星が昇格間近なこともあり、昇格までもう少しかかりそうな素材型と言えば、昨年入団した根本(完成度が高いので怪我がなければ早めに昇格するかもしれません)、望月北浦あたりでしょうか。育成の松本齋藤も含め、思った以上に怪我人が多く、順調に伸びてきているプロスペクトが少ない印象です。特に北浦田中瑛斗という速球派プロスペクトが思ったよりも伸び悩んでいるので、4巡目前後で速球派の高校生投手が欲しいです。界隈で言われているのは高身長右腕ですよね。ファイターズの素材トップクラスの根本が低身長左腕ということもあるのでしょうが、右左はそこまで気にする必要はない気がします。球速は高校生が覚醒すると一気に伸びるので、現時点では球速よりも、線が細くて指先感覚に優れた投手が欲しいですね。育成指名も含めるなら2人獲得もありだと思っています。第二の石川直也上沢を獲得したいです。

補強ポイント6:両翼・両コーナーの大砲候補

 常日頃から長打力不足が嘆かれておりますが、来季の特効薬は外国人助っ人しかあり得ません。佐藤(阪)のような即戦力長距離砲は非常に稀であり、ドラフトで獲得するのは難しいですからね。とはいえ、和製大砲の育成は至上命題でもあり、簡単に育たないからこそ、一歩一歩プロスペクトを育てていくしかありません。ただ、ファイターズの大砲候補はそこそこいるんですよね。野村・高濱のレギュラー組今川・万波の1.5軍組今季は2軍で練習中ながら状態を上げている清宮など、来季はもっと1軍へ人材が流れることが予想されます。そこで、じっくりイースタンで育成する大砲候補が少なくなったので、獲得したいです。個人的には海老原樋口あたりにも期待はしていましたが、育成出身ということもあり出場機会の優先度が低い印象(今季に限っては成績も低迷中)です。また、外野手は比較的豊富ですが、1軍への出荷を繰り返しているため、2軍の出場枠が空き始めた(始める)ので、両翼及び両コーナーの大砲候補を獲得しましょう。
 右は野村、万波、高濱、今川と揃ってきているので、現状清宮のみの左が候補となりますが、個人的には大砲として大成することが最優先なので、選手の格を落としてまで左右に拘る必要はないかな、と思います。高校生スラッガーの想定ですが、一塁専の大砲系は指名順位が落ちるので、打撃型の大学生が下位で残っていたら掘り出し物になるかもしれません(横浜の佐野等)。また、ポジションに注目すると野村が抜けたサードのデプスが弱くなっているので、サードを守れる選手であったり、外野の両翼の選手を優先したいですね。
 

補強ポイント7:守備型捕手

 ファイターズの捕手陣に目を向けると、頭数はいるものの将来的に捕手として1軍に定着する見込みのある選手が少なく感じられます。現在の1軍捕手は復活しつつある清水守備型の石川が中心で3人目は流動的になっています。清水は依然として野球IQが足りないように感じますが、他の捕手にはない打撃ポテンシャルがあり、頭一つ二つ抜けています。石川はフォームを変えるなどもがき続けていますが、打撃面では改善が見られず、将来的にも第二、三捕手が既定路線になりそうです。プロスペクト枠は古川、田宮、梅林がいますが、打撃面でのポテンシャルを鑑みるに将来的に1軍正捕手を目指せるのは古川くらいでしょうか(古川は守備面の評価が低く、将来的なコンバートも噂されていますが)。このように、想定外の覚醒などがない限り、清水、古川の争いになりそうですが、両者とも打撃型の捕手のため、欲を言えば守備型の捕手が欲しいです。ただ、現状の有象無象を増やしたところで出場機会を食い潰すのみなので、1軍での守備貢献が期待できる特徴のある選手がいれば、という条件付きにはなります(他の補強ポイントを優先した上で守備貢献が期待できるほどの捕手が残っているわけがないという突っ込みは置いておきます)。

補強ポイント8:本職二塁手

 最後の補強ポイントは本職の二塁手です。現在イースタンの二塁手枠は遊撃手から二塁手に流れているパターン一塁&二塁&三塁を兼任するユーティリティ系タイプ(樋口)が多く、本職の二塁手が不在です。
 もちろん遊撃手から流れてそのまま定着するのであれば問題ないのですが(渡邊のように)、イースタンでは遊撃手として出場機会を担保できない逃げ場のようになっているイメージがあるので、できれば本職の二塁手(特に高校生)を確保して、二塁手の専門を育成していきたいと思います。個人的には、石井のように遊撃手として獲得した選手が二塁手にコンバートされ、思ったように成長できていないことを見ると(守備と打撃の両立に難航)、遊撃手からコンバートし続けるのもどうなのかなと思います。

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