BMWミニのオーディオについて少し

私物の楽器や自動車の所有遍歴を知られている人からは、こだわりが強いと、ほぼ例外なく言われます。私のモノの選び方に特色はありますでしょうか。自分では論理的な必然があると考えており、ほぼ気分に流されることはないと思っていますが、感覚が他の人とずれているかもしれないと疑うことは少なくありません。私の五感にはバイアスが掛かっているのでしょうか。

先日車検を迎えたミニについて話題にして以来、noteとgoogleも繋がっているのでしょうか、Youtubeのお勧めにミニのインプレッション系動画が頻繁に現れるようになっています。購入を迷っていた昨夏以来、Youtbeでミニを検索することも、関連するYoutuberのフォローもありませんが、突然こうなったことにさほど驚きはありません。他に、Antelope Audioの動画も、しつこく紹介されるからです(こっちは数週間前に検索かけましたけど)。

その後の半年間で新しい動画が作られていたのを、だったらと少し見てみましたが、やっぱり私とは感覚が異なるのを意識します。というのも、やはりミニ(とBMW)のオーディオは音が悪い(音がこもる)と言われているからです。以前にちらっと書いたことがある気がしますが、標準のスピーカーセットは座席下にサブウーハー有りの、ドアに10cm口径のフルレンジという構成です。後部左右にも後席用に組み込まれていますが私は鳴らしません。

結構賢いと思うんですよね。サブウーハーはサウンド設定でのトーンコントロール(高音・低音の2bandのみ)で、マイナス方向へ限りなく下げていますし、ドアスピーカーはおへそくらいの高さで耳から遠いので、トレブルを対称的にかなり上げています。ソースによって設定を調整することはありますが、だいたいはベースが強すぎるのでカットしたいと思う時です。10cm口径から無理矢理ブーストして鳴らすのではなく、17cmくらい(どこかで読んだような)のウーハーで出しているので、音量を下げ目にしてもベースラインが聞こえます。

比較のために名前を出しますが、その前のボルボも、そのまた前のザ・ビートルも車内をディスコかクラブにしてしまう設計で、どちらもあれこれ交換することを余儀なくされコストを嵩張らせました。ビートルで40万、ボルボで30万くらいで、ようやっと我慢ができる水準になりました。ある程度はちゃんと録音された時の音が聴けるところまで持っていくのにです。私はフロントスピーカーしか鳴らしませんので、交換は前だけで、後は接続を外してしまう場合もあります。ザ・ビートルの前は中古で買ったルノー・ラグナ・ワゴンでしたが、こちらは前オーナーがアルパインのシステムにお金を掛けた改造をしていて、全然不満が無かったため、その後の2台の音の悪さには驚きを禁じ得ませんでした。

ミニはとにかくツイーターが無いのが欠点だとばかりに、ポン付けできる10cm口径のコアキシャル2wayに交換するのがお勧めとやらで、それは悪くは無いと思います。どうせ低い位置のツイーターだから刺激的な音にはなりにくいと想像できます。私もトレブルのレベルを上げて使っていますから、あるいはその必要が無くなるかもしれません。

ということは、例えばそのツイーターがセパレート型で、ピラーなりダッシュボードに置かれたとしたらどうでしょう。きっとシャカシャカが過ぎてトレブルをカット方向にセットすることとなるでしょう。あるいはカットしないローの音圧に匹敵するハイが出て「気持ちいい」ドンシャリが得られるのかもしれません。むろんそうなると例のディスコティック・サウンドの再来です。

ツイーター位置は、ルノーの時はピラー、ビートルはサイドミラーの内側、ボルボはドア上部(交換後はダッシュボード上)にありました。クロスオーバーを適切に設定し、音量バランスを間違えなければ、音像を顔の高さまで持ち上げることができます。ただ、多くの人が「しっかり」鳴らそうとするのでシャカシャカします。それをもって「くっきりする」とかおっしゃっています。ですからお腹の横くらいの高さにフルレンジをセットするやり方を私は支持します。

こんなのは一例で、数日前にタイヤの太さ・扁平率のことも書きましたが、どうやら私の好みはトレンドに反するようです。いつも思います。欲しいものが無い、と。楽器でも同じみたいです。


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